リプレイ:スカーレット case1 『灰の跡-Landfill』



GM:ミハエル
メイン 見学


PC1:「壊れゆく秩序レッキングオーダー神藤 類しんどう るい (キャラシート)PL:いーさにうむ
PC2:「パーチ」 水鳥川 帆澄みどりかわ ほずみ (キャラシート)PL:鳩麦
PC3:「三月兎マーチ・ヘア永代 静ながよ しずか (キャラシート)PL:しんごろ

Index

  • オープニング1
  • オープニング2
  • オープニング3
  • オープニング4
  • マスターシーン1
  • ミドル1
  • ミドル2
  • ミドル3
  • ミドル4
  • ミドル5
  • ミドル6
  • マスターシーン2
  • クライマックス
  • バックトラック
  • エンディング


  • プリプレイ

    GM:定刻となりました
    GM:「リプレイ:スカーレット case1 『灰の跡-Landfill』」開始していきます
    GM:早速自己紹介から参りましょう
    GM:PC1(今回の刺され人)の神藤君、よろしくお願いいたします
    神藤 類:さされんちゅ
    神藤 類: (キャラシート)
    神藤 類:「ただ俺の日常が壊れなきゃいい。それだけさ」
    神藤 類:"壊れゆく秩序"(レッキングオーダー)神藤?類(しんどう・るい)。
    神藤 類:やや童顔で没個性気味な風貌の大学生。25歳なのは諸事情のため。ジャズバー「アルベール」の屋根裏が現在の住処。
    神藤 類:気怠げだがノリは悪くなく、日々を穏やかに生きることに人生の楽しさを見出している青年。
    神藤 類:──という表の顔を持つ、職業暗殺者。基本的に金で動くが、自分の納得しない依頼は請けない主義。
    神藤 類:幼い頃に両親を強盗に殺害されて孤児院に引き取られた過去を持つ。
    神藤 類:素質を見出されてからは"力"を与えられ、暗殺術を仕込まれ、『先生』の命に従い、少年期から悪人の粛清に身を投じていた。
    GM:穏やかな最初から一転ヘビーな過去…
    神藤 類:その実態はFHセルの管理下にある少年兵養成所。偶然にもその実態を知ったことで疑問を抱き、3年前に逃亡した。
    神藤 類:半ば無意識に普遍的な性格を演じており、"自分"そのものを見失いつつある影響か、口調や態度が一定しないという現象が時折起こるとか。
    神藤 類:自らの影に数多の武具を内包しており、自在に影を作り出す能力と併せて音もなく対象に接敵し、仕留めることを得手とする。
    GM:アサシンだ!
    神藤 類:データとしては、ウロボロス/エンジェルハィロゥの高速白兵型。
    神藤 類:行動値19と3体攻撃を活かして露払いしたり、《飢えたる瞬き》による再行動で瞬間火力も見込めます。
    神藤 類:逆にミドル性能はかなり貧弱。気合でどうにかしていきたい。
    GM:速い強い
    神藤 類:とまあ、こういう感じです。刺され……? いやちょっと何を言ってるのか……
    神藤 類:穏やかに生きたいなー。頑張ります。
    GM:ふむ、やはり刺す側の意気込みも見せていかないと実感もわきませんか
    GM:よろしくお願いいたします!ではお次!
    GM:水鳥川さんお願いします!
    水鳥川 帆澄:ういす
    水鳥川 帆澄: (キャラシート)
    水鳥川 帆澄:「えっと、どもども~水鳥川です~。見ての通り何の華もない華の女子高生ですので、どうかお手柔らかに~なんて………はぁ」
    水鳥川 帆澄:物心ついた時からUGNの施設に居たUGNチルドレン。
    水鳥川 帆澄:幼い頃から物騒な任務に赴いていた経験があり、元々は白兵戦を得意としていましたが
    水鳥川 帆澄:とある出来事がきっかけで狙撃手へと転向、丁度その頃から自分を卑下するような言動が目立ち始め、今に苛ります
    水鳥川 帆澄:至ります
    GM:何かがあった……
    水鳥川 帆澄:性能的には高行動値スピードスターにレッテンの火力を合わせた感じで
    水鳥川 帆澄:神藤さんと同じくミドルはクソ雑魚ですが、最強エンブレムのバデムを持ってます
    水鳥川 帆澄:だから…許せ!
    GM:速い強いえらい
    GM:今回みんな早くてびっくり
    水鳥川 帆澄:あと範囲エフェクトも持ってるから、攻撃面では圧倒的にアドを取りやすい!
    GM:えらい
    水鳥川 帆澄:刺す…とかは何分初めてなものでよく分からないですが、精いっぱい頑張ります!
    水鳥川 帆澄:以上!
    GM:よろしくお願いいたします!
    GM:では最後!永代さんお願いします!
    永代 静:はあい!
    永代 静: (キャラシート)
    永代 静:「大丈夫、安心して!パパたちは、わたしが[削除済]るから!」
    永代 静:"三月兎(マーチ・ヘア)"永代静。神城グループの系列企業、永代製薬の経営者一族の末子。
    永代 静:満10歳の女児ですが、天真爛漫にして闊達、将来の大器を思わせる度量の持ち主。
    永代 静:とはいえ言動には年齢相応の愛らしさがあり、総じて「我儘でお転婆な女の子」という印象を周囲に与えています。
    GM:かわいい
    永代 静:いぇい。
    永代 静:永代製薬の先代社長である父は数年前に「事故死」しており、他の家族も時を置かずして行方不明となっています。
    永代 静:それらのうち、少なくとも父親の死はとある職業暗殺者によるものとのこと。
    GM:おおっと…?
    永代 静:──何を思ってか、今はその暗殺者本人にとても懐いているようです。根城にしている場所に、子供ながら入り浸る程度には。
    GM:あらあらまあまあ
    永代 静:なお、父の死はR案件の疑いが持たれており、その際の検査で静本人もオーヴァードであることが判明。
    永代 静:刀剣、特にナイフを用いることに特異な才があるとの記録があります。
    GM:暗器使いだ
    永代 静:──ちなみに。永代製薬は改革派の根城であり、レネゲイドに適性のあった末子を新薬の実験台にしていましたが。
    永代 静:静本人は、そのことは知らないままでいます。
    GM:闇が深い…
    永代 静:データ的にはノイマン/ハヌマーンの、1撃に賭けた白兵型。
    永代 静:固定値70の装甲無視で抉るように刺します。
    永代 静:刺します。(物理)
    GM:一撃が…重い!
    永代 静:刺すとか難しいことはよくわかりませんが、一生懸命頑張ります!
    永代 静:みんなで幸せになりましょう。
    永代 静:以上にて!
    GM:よろしくお願いします!
    GM:では最後、HOとトレーラーを

    HO1 神藤類 シナリオロイス ロシュ

    あなたはジャズバー「アルベール」の屋根裏に住んでいる大学生と暗殺者の二重生活を送っている者だ。夏の終わりのある夜、治安のそうよくないうらぶれた「アルベール」への道を歩いていたあなたは、やにわに裏路地から躍り出た少女に刃を向けられる。「両親の敵だ、”パンサー”、お前を正義に従って粛清する」と言った少女は、どこか最初に殺人を犯した時のあなたと、同じ表情をしていた。

    GM:こちらが神藤君のHO

    HO2-3 水鳥川帆澄、永代静 シナリオロイス 神藤類

    あなたたちはジャズバー「アルベール」の常連だ。夏の終わりのある夜道、あなたたちはひりつくような攻撃的なワーディングと、「アルベール」に住み込んでいる知り合いである神藤類の気配を感じ取る。戦闘一歩手前の空気に、あなたたちは飛び込んでもいい。様々な思惑を内に秘めながら。
    GM:こちらが水鳥川さんと永代さんのHOです

    永代 静:は、頂きます!
    水鳥川 帆澄:了解です!
    GM:夜の街中を歩いていると神藤君が通り魔に襲われるので
    神藤 類:"パンサー"というのは、神藤類が「孤児院」時代に付いてたコードネームですね 自己紹介に入れそびれた
    GM:向かってあげたり巻き込まれたりしてください
    GM:では最後にトレーラーを
    花の香りも手伝って 街は赤い夢を見る
    それは復讐の連鎖という名の流行り病
    触れれば人から外れる熱病
    眠れぬ少女は虚ろに敵を狙い
    虚しさに気づいていてもなお手を止められない
    感情伝いに燃えるように生きて、燃えた後の灰はどうすればいい?
    嘆くように問いかけても、答えは帰ってこない。

    ダブルクロス the 3rd edition
    「リプレイ:スカーレット Case1 -灰の跡-Landfill-」
    ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉


    GM:それでは、始めて行きます
    神藤 類:宜しくおねがいします1
    永代 静:よろしくお願いしまーす!
    水鳥川 帆澄:宜しく尾根がします!
    水鳥川 帆澄:お願い!
    GM:よろしくお願いいたします!

    OP1


    GM:登場PCは神藤君です、登場侵蝕をお願いします
    神藤 類:44+1d10
    DoubleCross : (44+1D10) → 44+3[3] → 47


    GM:20:00 バー「アルベール」前
    GM:裏路地のバーだ、表通りから差し込む街灯の明かり以外に光は無く
    GM:排気口や物が雑多に置かれた道をあなたは歩く
    GM:やがて見えてくるのは、もう何度も開け閉めした、木製の鈴が付いたドア
    GM:あなたの居候先「アルベール」の入り口だ
    神藤 類:月のない静かな夜だ。仮に"仕事"があれば、これ以上ないコンディションだと思えるほどの。
    神藤 類:とはいえ、ここ最近は大口の依頼もなく──それが必要なほどに困窮しているわけでもない。暫しの穏やかな日常に身を浸していた。
    神藤 類:ついでに言えば、試験が近い。今日も資料集めに大学に居残りをしていて、いつもよりは帰宅が遅くなった。
    神藤 類:(流石に、腹が減ったな……)
    神藤 類:羽織ったパーカーの上から腹を撫で、もう片方の手でドアノブを握り、開いた。
    GM:特徴的な赤みを帯びた光がドアから差す
    GM:木製のカウンターと、テーブル席
    GM:少し横を向けば、ジャズを演奏するための演台
    GM:テーブルとカウンターに人がいないことも含め、いつも通りの「アルベール」だ
    市川清光:「お」
    市川清光:「おかえり、遅かったじゃあないか」
    市川清光:カウンターの奥から、バーテンの恰好をした女性が声をかける
    アイザック・ルービンスタイン:「あ、いらっしゃい…ってなんだお前かよ
    神藤 類:「ただいま」 言いつつ、肩に掛けていた鞄をカウンター席に置き、その隣に腰掛ける
    アイザック・ルービンスタイン:同じ瞬間、来客だと思って演台に置いてあるピアノから顔を出して落胆する青年
    神藤 類:「悪いね、客じゃなくて」 薄く笑む。
    市川清光:「こらこらアイザック君、そうがっかりしてやるもんじゃないって」
    市川清光:「遅かったねえ今日、お腹減ってない?」
    神藤 類:「大学で詰めててさ、実はなんも食べてない」
    神藤 類:「できれば余り食材でなんか作ってくれたら嬉しいな~って」
    神藤 類:カウンターにぐでーっと伏せ、大げさに『空腹』アピールをしてみせる
    市川清光:「お疲れ、今なんか余りで作るからちょっと待っててね」
    神藤 類:「さんきゅ」
    市川清光:ぽんぽんとカウンター上の居候の頭に手を置いてから、カウンターの裏に引っ込んでいく
    アイザック・ルービンスタイン:「大学ねえ」
    神藤 類:奥のキッチンからの物音を聞きながら、カウンターの中にいそいそと移る
    アイザック・ルービンスタイン:「大学生は遊ぶのが仕事だと噂じゃ聞くが」
    アイザック・ルービンスタイン:「その調子だとそんなでもないのか」
    アイザック・ルービンスタイン:相変わらずピアノの前でぐてっとしている
    神藤 類:「期間限定でな」 視線を色とりどりの瓶に彷徨わせながら、言葉を返す
    神藤 類:「普段は平和なもんだよ、この時期だけ目の色変えて……そうでもしなきゃ、普段遊んでるツケが返せないってとこかな」
    アイザック・ルービンスタイン:「ふうん、ここでピアノ弾いてるのとどっちが楽かなあ」暇になってきたので手をもてあそび始める
    神藤 類:僅かに水分の飛んだカットライムを見つけ、ホワイトラムの瓶を手に取る。
    アイザック・ルービンスタイン:「店のだぞー」
    神藤 類:「後で飲んだ分は追加で払うさ」
    アイザック・ルービンスタイン:「へーへー」
    市川清光:カウンターの奥から、いい匂いがしてくる
    神藤 類:ミントを潰し、ライムを絞り。ガムシロップとホワイトラム、それから氷とソーダ水を入れて軽くステア。
    神藤 類:潰れたミントの爽やかな香りが、食欲をそそる香りと混ざり、腹がきゅう、と音を立てた。
    市川清光:しばらくして、カウンターから歩いてくる音が聞こえ
    市川清光:「お待たせー、ってモヒートいれてる」
    市川清光:「そろそろ寒くなってくるからそれで冷やすなよー?」
    市川清光:といいつつ皿をカウンターに出す
    市川清光:余っていたひき肉と野菜を卵で包んだオムレツと、ロールパン
    神藤 類:「気をつけるよ」 一口、喉の乾きを潤すように薄緑がかった液体を飲み下して。
    神藤 類:「旨そ……へへ、さんきゅ」
    アイザック・ルービンスタイン:「うえ~腹減ってきた」
    アイザック・ルービンスタイン:仮にも仕事中なので飲むこともできない、だから嘆くしかない
    神藤 類:「暫く客来ないだろ。アイザックもこっち来て食えばいいのに」
    神藤 類:横目でぐでーっとしている男を見つつ、オムレツをぱくつく
    アイザック・ルービンスタイン:「来ねえこと前提かよ!さすがに清光さんに悪くねえかそれ!」
    神藤 類:「ピークタイムはもうちょっと後だろー」
    市川清光:「ん-、いいよー」
    市川清光:「さすがに飲むのはちょっとあれだけど、ご飯くらいはね」
    神藤 類:「だってさ、うちのマスターは優しいねえ」
    アイザック・ルービンスタイン:「マジすか」
    アイザック・ルービンスタイン:「……じゃあ、いただいてきます」
    アイザック・ルービンスタイン:「あと、そこのお前はもう少し清光さんの優しさで今住んでいることを自覚しろよ」
    アイザック・ルービンスタイン:しぶしぶピアノ前の椅子から立ち上がりカウンターに
    神藤 類:「重々承知しております」 両手を合わせ、恭しく礼をする
    市川清光:「そんなん別にいいのに」と言いながらアイザック用のお皿も持ってくる
    市川清光:「行くとこなかったんだろ君」
    神藤 類:「……ん」 ごくり、とロールパンを飲み込んで
    市川清光:アイザックの前に無事お皿を置き、神藤に視線を合わせて
    神藤 類:「まあ、そんな感じでしたからねえ」
    神藤 類:「感謝してますよ、ほんとに。どこの犬の骨かわからん男を住まわせてもらっちゃって」
    神藤 類:「旨い飯も食べれるし、酒も良いの揃ってるし。やー、天国みたいなもんです」
    市川清光:「いいの、他に行きたいところ見つけるまでゆっくりしていきな」
    神藤 類:「うっす。助かります」
    市川清光:「来るもの拒まず去る者追わず、こういう場末のバーでうまくやっていくコツだからね」
    市川清光:「最も、厄介ごとだけは勘弁してほしいけど」
    市川清光:「君だしそれなりにうまくやるでしょ?そこは」
    神藤 類:「気を付けますよ」
    市川清光:「よろしい」
    アイザック・ルービンスタイン:「びっくりするほどだだ甘待遇、バイトさせてもらってる俺も俺だけどよ…」
    アイザック・ルービンスタイン:「っと、ごちそうさまでした、皿洗いに行ってきます」
    神藤 類:「あ、俺のも頼んだ」
    アイザック・ルービンスタイン:「………………」
    神藤 類:にか、といい笑顔で返す。
    アイザック・ルービンスタイン:あきれといらだちが8割くらいを占める営業スマイルでしばし固まり
    アイザック・ルービンスタイン:「…カウンターに二人以上大の男が皿洗ってても仕方ないからやってやる」
    アイザック・ルービンスタイン:「それだけだからな」
    神藤 類:「アイザックくんも優しいねえ」
    アイザック・ルービンスタイン:と言って皿を持って歩き
    アイザック・ルービンスタイン:「んなわきゃねーだろ!」
    アイザック・ルービンスタイン:と言ってもう一回引っ込んだ
    神藤 類:「はは、学業に励む学生を応援すると思って!」 引っ込んだカウンターの奥に声を投げる
    神藤 類:マスターに改めて礼を言い、酒代を置き。屋根裏にある自室に足を向ける。
    神藤 類:どさ、と身体をベッドに預ける。僅かにアルコールで曇った思考が、ぼんやりと滑った。
    神藤 類:──雨に濡れ、虚ろな瞳をして座り込んでいた男の存在は、厄介事以外のなんだと言うのか。
    神藤 類:「……居心地が良すぎんのも、困りもんだな」
    神藤 類:独り言ちる言葉が、冷え始めた夜の空気に溶けた。

    GM:シーンカット、ロイス取得のみ可能です、取らなくてもいいです
    神藤 類:市川清光 ◯信頼/隔意 で取得

    OP2


    GM:登場PCは水鳥川さんと神藤君、水鳥川のみ登場侵蝕お願いします
    GM:水鳥川さん
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (37 → 39)

    GM:19:15 街道
    GM:時間は戻って、大学前の道
    水鳥川 帆澄:~♪
    水鳥川 帆澄:しん とした夜道に、鼻歌が鳴る
    水鳥川 帆澄:乗せた曲は、チャイコフスキーのくるみ割り人形
    水鳥川 帆澄:どうせ誰にも聞こえていないだろうと、やや大きめの音量で奏でられていたそれは
    水鳥川 帆澄:「………」
    水鳥川 帆澄:突如鉢合わせた人影を見るや否や、パタリと止まった
    水鳥川 帆澄:「……あー…」
    神藤 類:肩に雑に鞄をかけ、速くも遅くもない足取りで夜道を歩く、これといって特徴のない男だ。
    神藤 類:ただ、その声には敏く反応し、くるりと少女の方を向いた。
    水鳥川 帆澄:白いニットセーターにジーンズ姿の、おさげ髪の少女が困り顔を浮かべながら
    水鳥川 帆澄:「…いやーいい天気ですね…って」
    神藤 類:「もう夜だけど……」
    水鳥川 帆澄:「なんだ、神藤さんか…」
    神藤 類:「どーも」 鞄を掛けていない方の手をひらひらと振る
    水鳥川 帆澄:「そうなんですよね~、夜なのでどうせ誰も居ないと思ってたんですけど…」
    水鳥川 帆澄:「これは……お恥ずかしい所を…せめてあと20秒ぐらいで記憶から消していただけると助かるといいますか…」
    水鳥川 帆澄:肩に担いだ楽器ケースを握る手に少し力が入る
    神藤 類:「……念の為訊くけど」 その楽器ケースの中身が何かを知っているゆえに。
    神藤 類:「忘れずに覚えとく、って答えると……どうなる?」
    水鳥川 帆澄:「そりゃ勿論」
    水鳥川 帆澄:「………私が1時間ごとにこの恥じらいを思い出す日常が、これからも延々と続いていく訳ですが…」
    神藤 類:「…………」
    水鳥川 帆澄:「そんなの…嫌ですよね…?」縋るような目
    神藤 類:「……え、ええと。そうだよな……」 そうだ。彼女はそういう性格なのだった。
    神藤 類:「よし、忘れた。綺麗サッパリ忘れた」
    神藤 類:「俺は何も聴いてないし何も知らない。うむ」
    神藤 類:かくかくと、人形のように首を何度も縦に振る
    水鳥川 帆澄:「”何も聴いてない”ってのが何よりも重要なヒントの気もするんですケド……」
    神藤 類:「ははは。なんのことかな」
    神藤 類:ぴゅう、と小さく口笛を鳴らし。
    水鳥川 帆澄:「とぼけられてる……!」
    神藤 類:「……それより、夜道の一人歩きは感心しないな。あー、"仕事"の帰りか?」
    水鳥川 帆澄:「ああいやいや今日は」
    水鳥川 帆澄:「さっき、アルベールに行ってたんですよ」
    水鳥川 帆澄:これみよがしに楽器ケースを掲げて
    神藤 類:「なるほど」 アイザックの顔を思い浮かべて。
    水鳥川 帆澄:「クラシックを嗜むものとして、アイザックさんのピアノでも聴こうかな~って」
    神藤 類:「あいつ、あんなナリでも腕は一級だからなあ」
    水鳥川 帆澄:「まぁ、少しだけセッションもしちゃったのでこんな時間になっちゃった訳ですが…」
    水鳥川 帆澄:「……というか、神藤さんこそこんな時間まで何してたんです?」
    神藤 類:「愉しんだなら何よりだよ。あいつもそういう機会、そうそうないだろうし……」
    神藤 類:「あー、学生の本分? ってヤツ」
    水鳥川 帆澄:「……ああ」察した顔
    神藤 類:これみよがしに鞄を掲げて
    水鳥川 帆澄:「世界一理不尽なワードが出ましたな……」
    神藤 類:「違いないな」 薄く笑う
    水鳥川 帆澄:「大学ってもっと楽な場所だと思ってたんですけどね~…」
    神藤 類:「出席日数ギリギリじゃなけりゃ、もうちっと楽なんだろうけどな」
    水鳥川 帆澄:「あはは、不真面目学生」
    神藤 類:「俺以外も、流石にこの時期だけは目の色変わってるぜ。なんせ今後の平穏な学生生活にばっちり響いてくるからな」
    水鳥川 帆澄:「私にはまだ随分先の話ですけど、進路の参考にさせてもらいまーす」
    神藤 類:「ほお、進学希望なのか」
    水鳥川 帆澄:「これでも結構」人差し指で自分の頭を二回ほどノックして「良いんですよ、私」
    水鳥川 帆澄:「まぁ…常にトップ締めてるような人たちほどじゃないんですけど……」
    神藤 類:「意外」「……とは別に思わないな」
    水鳥川 帆澄:自身のある発言をしたと思ったら、すぐさま逆の発言で肩を落とす
    神藤 類:「"課外活動"してそんだけ学業優秀なら、誇っていいと思うぞー」
    水鳥川 帆澄:「気遣いが身に沁みる良い夜です……」
    神藤 類:(もうちょっと自信持っていいと思うんだがなあ……)
    水鳥川 帆澄:「……まぁ、でも」
    水鳥川 帆澄:「時間割があって、スケジュールがあって、何やるかが決まってて」
    水鳥川 帆澄:「そういう…何て言いますか、”やらされてる”環境だから、私みたいなのでもそこそこいい成績取れてる部分はあると思うんですよねー」
    水鳥川 帆澄:「ほら、大学って色々自分で決めなきゃいけないじゃないですか」
    神藤 類:「まあ……環境とか、やることとか。違いに違和感あるって奴は、結構いるみたいだな」
    水鳥川 帆澄:「私は…やらされてる方が楽だから」
    水鳥川 帆澄:一瞬だけ視線を落として
    水鳥川 帆澄:すぐに上げる
    水鳥川 帆澄:「大学行ったら、案外神藤さんみたいになっちゃうかもしれませんね」
    神藤 類:「水鳥川が?」
    水鳥川 帆澄:冗談めかして「あはは」とはにかんで
    神藤 類:「水鳥川が出席日数ギリギリで、試験の前になってようやく大学内駆けずり回る姿かー」
    神藤 類:「……あんまし想像付かないな」 こちらもにやりと笑む
    神藤 類:「ま……それこそ、決まってるのがいいならさ」
    水鳥川 帆澄:「ちょっ…言い出したのは私ですけど、変な想像までは許可してませんって!」腕で大きく×を作りながら
    神藤 類:「大学課程の先に国家資格とか。そーいうの控えてる方に進めばいいわけだし」 少女の反応に更に笑みを深くしながら。
    神藤 類:「それか、勉強ぜーんぶ投げ出して、そういうのもいいんじゃないか?」 視線を楽器ケースに遣って。
    水鳥川 帆澄:「………」じとっとした目で楽器ケースを見て
    水鳥川 帆澄:「これ一本で食べていける腕があればいいんですけどね~……」
    水鳥川 帆澄:「………まぁ何にせよ、逃げ道は欲しいですよね」
    水鳥川 帆澄:「どうしたって、”嫌だ”って気持ちが勝っちゃう時もありますし……」
    神藤 類:「決まってる方が楽だったり、逃げ道がほしかったり」
    神藤 類:「意外と我儘なんだな」 茶化すように言う
    水鳥川 帆澄:「めんどくさいんですよ」鼻で笑うように投げやりな笑みを浮かべて
    水鳥川 帆澄:「今も昔も、多分これからも」
    水鳥川 帆澄:「私は、私のこのめんどくささに一生付き合って行かなきゃならんのです」
    神藤 類:ただ自虐的であるのとは異なる、諦めを内包した声に、僅かに視線を細めて。
    神藤 類:「そういう風に考える辺りが、真面目なんだよ」
    神藤 類:「大抵の人間は……その面倒くささを日常と思って。ダラダラ生きてるもんさ」
    水鳥川 帆澄:「……」その言葉を、素直に誉め言葉として受け取れればどれだけ楽なのだろうか、と一瞬思案して
    水鳥川 帆澄:「……大変ですね、生きるのって」
    神藤 類:「そういうもんさ」 目にかかった前髪を一房、鬱陶しそうに指で払いながら。
    水鳥川 帆澄:「そういうもんですか……っと、結構話し込んじゃったな」
    神藤 類:「そうだな……飯はもう食ったか?」
    神藤 類:「それなら、このまま人通りの多いところまで送ってくけど」
    水鳥川 帆澄:「食べましたよ、女子高生的には、夜遅くにご飯食べるのは禁忌と呼ばれていてですね」と、そこまで言って
    水鳥川 帆澄:「あー……」
    水鳥川 帆澄:「……お気遣いなく、カウンセリングまで受けて貰ったのに、流石にそこまで付き合わせるのは申し訳が立たないと言いますか…」
    神藤 類:「カウンセリングって」 その言葉選びに、また真面目だよなあ、と破顔して。
    神藤 類:「なら、無理強いしてもな。気ぃ付けて帰れよ」
    水鳥川 帆澄:「ではでは~また縁があれば~…」そう言って手を振りながら、その場から遠ざかる
    水鳥川 帆澄:「あ」
    水鳥川 帆澄:「さっきのアレ、ちゃんと忘れてくださいね!あとおやすみなさい!」
    水鳥川 帆澄:少し大きめの声でそう言って、再び歩みを進める
    神藤 類:「ん」 顔だけ振り向いて。「あいよ。おやすみ」
    神藤 類:(言わなきゃ忘れてたのになあ)

    GM:シーンカット、ロイス取得のみ可能です
    水鳥川 帆澄:神藤類:〇誠意/隔意 で!
    水鳥川 帆澄:以上
    神藤 類:ロイスは保留で

    OP3


    GM:登場PCは神藤君と永代さん、永代さんのみ登場侵蝕お願いします
    永代 静:永代 静の侵蝕率を1d10(→ 1)増加 (34 → 35)

    GM:8:30 「アルベール」屋根裏
    神藤 類:締め切った遮光カーテンの隙間から、光が漏れている。
    神藤 類:空きっ腹に酒を入れたからか、或いは学生の本分に身を入れ過ぎたからか。
    神藤 類:ベッドの上に放り出した鞄もそのままに、布団を羽織ることもなくそのまま眠りに落ちていた。
    神藤 類:(……朝、か……) まだ覚醒というには遠い、ぼんやりと思考の端が意識する程度の。
    永代 静:──だからだろうか。いつもの君なら、それが扉の前に立った辺りで気付く気配が。
    永代 静:「……えへへ」
    永代 静:ベッドのすぐ横に立ち、身を屈め──
    永代 静:「おっはよー!」
    神藤 類:「ごふぅ?!」
    永代 静:どすん、と。寝転がった君の上に落ちてくるのを止められなかったのは、まあ。不運でもあるのだろう。
    永代 静:「もー。……パパ、ひょっとしたらお疲れ?大丈夫?ちゃんと眠れてる?」
    神藤 類:鍛えていないわけではない、むしろ人並み以上にその身体には筋肉が付いているが──
    神藤 類:決して。無防備な腹に、35kgの少女が弾みを付けて落ちてくるのを、無傷で受け止められるつくりにはなっていない。
    永代 静:呻き声も苦しみもなんのその。上に跨ったまま、幼い笑みがキミの顔を覗き込む。
    神藤 類:とはいえ、乗っかられているだけならばさほどの重みでもない──ようやくその辺りで、衝撃によって覚醒されられた思考が落ち着きを取り戻し、
    神藤 類:「……おはよう、静」 息も絶え絶えに、答えた。
    神藤 類:"パパ"と呼ばれはしているものの、別に娘でもなんでもない。そう呼んで、懐いているだけだ。
    神藤 類:……それはそれで、ひどく倒錯的ではあるものの。
    永代 静:「うん、おはようパパ!ごはんにする?それともお着換え?……あ、お風呂が先?」
    永代 静:口にする内容はともかく──いや、着の身着のままで寝ていたことからの推測ではあるのだけれど──口調と声色は、幼い少女のそれに違いはない。
    神藤 類:朝から元気だなあ、と呑気なことを思いながら。「全部静が帰ってからだな……」
    神藤 類:「あーいや、飯だけはいいか……」 まだ思考がぐるぐるしている
    永代 静:「うんうん、清光さんがね。冷蔵庫に作り置きがあるから、パパが起きたら温めて食べなさい、って!」
    神藤 類:「そうか……いやほんと、頭上がんないな……」 がしがしと頭をかく
    神藤 類:「静も、伝言ありがとな」 まだ腹の上に乗ったままの少女の頭を、軽くぽんぽんとする
    永代 静:「えへへー……。……ほんとは、わたしが作ってあげたいんだけど……」
    永代 静:くしゃりと目を細めて笑ってから、ひょい、とキミの上からベッドの横へと飛び降りる。
    永代 静:「もうちょっと背が伸びないと駄目なんだって。ざんねん……」
    神藤 類:ようやく時計を確認する。決して早くはないが、大学生としては及第点といったところだろう
    神藤 類:「キッチン、危ないからなあ」
    神藤 類:言いつつ、いつものルーティーンとして衣服を脱ぎ捨てようとし、来訪者がいたことを思い出す。
    永代 静:「…………」 じーっ、と。キミが服のボタンにかけた指先を見て。
    永代 静:「……どうぞ?」 にっこりと微笑んでみたりする。
    神藤 類:「期待したような目されても困るんだが……」
    永代 静:「もー、恥ずかしがり屋さんなんだから」 なーんてね、と。喉を可愛らしく鳴らすような笑みを漏らして。
    永代 静:「じゃ、下で待ってるからね!お着換えと、あとちゃーんと顔を洗って、おひげを剃ってから来てね!」
    神藤 類:「……はいよー」
    永代 静:半身を起こしたキミの、まだどこかぼんやりとした表情を浮かべる顔。その頬に、ふんわりと触れてから。
    永代 静:軽い足取りで、屋根裏部屋から降りてゆく。
    神藤 類:「……距離が近いんだよなあ」 もう一度、くしゃくしゃと頭をかく。
    神藤 類:最初こそ、"パパ"と呼ぶことをいちいち否定してはいたものの、いつの間にかその呼び方を半ば諦めたように受け入れている自分がいる。
    神藤 類:あまり、いい傾向ではないのだろうと、思ってはいる。
    神藤 類:ぼんやりとそんなことを思考しながら、手早く着替え、身支度をする。
    神藤 類:(──ましてや、彼女は)
    永代 静:──数分経って。パパまだー、とキミを呼ぶ声が階下から──
    永代 静
    永代 静:──テーブル席の卓上には、暖かいキッシュとコーヒー。とはいえ先に自分で言った通り、自分が作ったものではない。
    永代 静:前者は冷蔵庫に用意されていたものを温めたものだし、後者は何かと不規則な生活を送る青年のため、店主が保温ポットに常備しているものだ。
    永代 静:ただ、それでも。
    永代 静:「さ、食べる前に、ちゃんと手を合わせて──」
    神藤 類:「……おう」 言われるがままに手を合わせる
    永代 静:誰かと囲む暖かい食卓というものが、楽しくて。
    永代 静:「いただきます」
    神藤 類:「いただきます」
    永代 静:鈴を転がすような、というのはこういう声を言うのだろう。そんな、朗らかな言葉が漏れる。
    永代 静:──もっとも。
    永代 静:「はいパパ、あーん」
    永代 静:自分の分の、キミのために用意されたものの半分もないキッシュ。フォークで崩して、生地ごとフォークで一刺し。
    永代 静:それをキミに向けて突き出すことも、更に楽しげではある。
    神藤 類:「……いやいや」 ぐい、とその切っ先を静の口の方に押しやる。
    永代 静:「むぐ」 押し返された手が、キッシュを自分の口へと押し込む。
    永代 静:「……!……!!」 食べている最中で、おいしい、と言葉にこそ出来ないけれど。表情が味の感想を物語る。
    神藤 類:「もうしっかり起きてるっての……」 小声で言いつつ、自分の分のキッシュを突き刺して口に放り込む
    神藤 類:「……うま」 こちらは、感想をすぐに漏らして。
    永代 静:んぐ、んぐ、ごくん、と。音が聞こえてきそうなほど、一生懸命に口の中のキッシュを飲み込む。
    神藤 類:ここに住むにあたって、諸々の費用に色を付けて、十分な金額を市川さんには入れてあるつもりだ。
    神藤 類:だが、その上で──温かみの篭もった食事が、自分のために用意されている環境というのは。
    神藤 類:そして、それを自分のために準備してくれる人がいるというのは。
    神藤 類:「静も気に入ったか?」
    永代 静:「うん!さっすが清光さん!……あたしも、こんな風に美味しいご飯が作れたらなあ……」
    永代 静:「そしたら、パパがお腹いっぱいになるまでご馳走してあげるのに……」
    神藤 類:「もう少し大きくなったらな」 テーブルいっぱいに所狭しと大皿と大量の料理が並ぶ光景は、容易に想像がつく
    神藤 類:もぐもぐ、とキッシュを食べ進めながら 「そういや、何か用事があったのか?」
    永代 静:「もー。またそうやって先延ばしにするんだからー。……あ、そうそう」
    永代 静:「えっとね、パパを起こしに来たのと……」 ちらりと、店舗の奥。照明もなく、薄暗いピアノの辺りを見る。
    神藤 類:視線を同じ方向に遣る
    永代 静:「パパ、アイザックさんって昨日はちゃんと来てた?お客さんがいないからってサボったりしてない?」
    神藤 類:「? ああ、来てたぞ」
    神藤 類:質問の意図が分からないまま、事実のみを答える
    神藤 類:「ま、ちょっとだけサボってたけどな。主に俺が誘ったからだが」
    永代 静:「そっかー……。前にね、お店でお昼に会えたらピアノを聞かせてあげよう、って言われたんだけど、やっぱりお店に来るのは夜だけなんだよねアイザックさん」
    神藤 類:「あー」 視線をピアノから戻し、僅かに彷徨わせて 「基本的には、そうだな。俺も日中は開けてることが多いし、毎回ってわけじゃないんだろうけど」
    永代 静:「パパもアイザックさんも、また今度とか大きくなったらとか、そういうことばっかり言うんだもん。……なんとなく、二人とも似たようなにおいがするし」
    神藤 類:「一緒にはしないでもらいたいね……と、もうこんな時間か」
    永代 静:「あっ、今日は学校?それとも"アルバイト"?」
    神藤 類:彷徨った視線が壁掛けの時計を捉える。午前中は、大学の知人と資料集めの約束をしているのだった。
    神藤 類:「学校。数日は学業に専念かねえ」
    永代 静:「"にそくのわらじ"は大変だ」
    永代 静:「それじゃあ、わたしも清光さんが起きたら鍵を返して、おうちに帰るね。……あっ、そうだ!」
    神藤 類:「はは、違いないな」 手早く皿をまとめ、立ち上がる 「ん?」
    永代 静:よいしょよいしょ、と。皿をまとめるのを手伝ってから、椅子から飛び降りる。
    永代 静:「……いってらっしゃい、パパ!どうか、よい一日を!」
    神藤 類:まるで家族を見送るように、温かな言葉。
    神藤 類:「……いってきます」
    神藤 類:からん、と扉の鈴の音が鳴り、閉じる。
    永代 静:──そうして、青年が立ち去って。扉の前から、遠く遠く離れた頃。
    永代 静:重ねた皿、その上に横たえられた、キッシュのクリームで汚れたテーブルナイフに手を伸ばして。
    永代 静:「……あは」
    永代 静:斬れない刃にこびり付いた、真っ白なクリームに。そうっと舌を伸ばして──

    GM:シーンカット、ロイス取得のみ可能です
    神藤 類:ロイスは保留で……
    永代 静:神藤 類に「■尽力/偏愛」にて!


    OP4


    GM:シーンプレイヤーは神藤君、登場PCは全員です、登場人物お願いいたします
    永代 静:永代 静の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (35 → 44)
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (47 → 56)
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (39 → 43)

    GM:19:45 路地裏
    GM:今日も今日とて試験期間だ、夜遅くまで大学内を駆け回り、気づいたら帰宅はこんな時間
    神藤 類:どうにか先行きの目処は付いた。明日からはもう少し気楽に生きられることだろう
    神藤 類:昨日とそう大して変わらない時間、同じ道を普遍的な速度で歩いて帰っている
    神藤 類:違うことがあるとすれば、鞄の中の資料の束がひとつふたつ増えたことくらいか。
    神藤 類:あとはこれを詰め込めば、どうにか平穏な生活が守り通せるという寸法だ。
    神藤 類:(流石に今日も続けて客がいないってこたぁないだろうし……ちゃちゃっとキッチン借りて夜食でも作るかね)
    神藤 類:ぼんやりと、帰り着いた後のことを考えながら。排気口や物が雑多に置かれた道を、歩いていた。
    神藤 類:いつものように。
    GM:月齢1、灯りも少ない道だ、ただ鈴虫の鳴く音が静かに耳にしみこむそんな夜に
    GM:……このエフェクトに色は無いが、あったとしたらきっと「赤」だと言えるのだろう
    GM:突き刺すように攻撃的なワーディング
    GM:一拍開けてあなたの背後から襲い掛かる影
    神藤 類:「────」
    神藤 類:僅か数センチ、身体を後ろに逸らす。
    神藤 類:鮮やかな赤が、目の前を過ぎったような錯覚に陥った。
    神藤 類:(困るなあ)
    神藤 類:視線を、襲撃者へ向けて。そんなことを唇を僅かに下げて、思う。
    水鳥川 帆澄:───その視線の先
    水鳥川 帆澄:瞬きの間に、眼前に現れた鳥型の光が砕けて散って
    水鳥川 帆澄:アスファルトの破片が視界に映り
    水鳥川 帆澄:遅れて届いた轟音が鼓膜を揺らす
    神藤 類:(新手か? いや──)
    水鳥川 帆澄:どこから 誰が
    水鳥川 帆澄:そんな事を考えるまでもなく、襲撃者は感じるだろう
    水鳥川 帆澄:───警告だ、と
    永代 静:──そして、もう一つ。こちらはより直接的に。
    永代 静:襲撃者の横合いから、かつん、かつん、と。ローファーがアスファルトを踏みつける音と──
    永代 静:「パパを──」
    永代 静:──振りかぶった凶器を照らし出す月光は、弱く。ただただ。
    永代 静:「いじめるなぁっ!!」
    永代 静:叫びと、殺意と、刃だけが。襲撃者へとぶつけられる。
    --:暗殺に想定外は付き物である、と先生は言っていた
    --:が、さすがにここまで助けが多く、すぐに襲い掛かってきたとは思っていなくて
    --:教わった受け身も取れず、吹っ飛ばされ
    --:街灯の光には白く長い髪をした傷だらけの少女が倒れ伏す
    --:「………」それでもすぐに、むくり、と起き上がるが
    神藤 類:夜道で少女二人が殺意を伴って交錯する、あまりにも非日常めいた光景。
    神藤 類:「静、お前……なんだって、こんなとこに」
    永代 静:「ふーっ……ふーっ……」 威嚇するように、息は荒く。けれどなんとか、深呼吸を一度挟んで。
    永代 静:「わたしだけじゃ、ないよ!ね、帆澄さん!」
    神藤 類:《雑踏の王》──遥か遠く数百メートルは離れた位置に、辛うじて人がいることを知覚する。
    永代 静:自分が飛び込んできた方角とは真逆。光の鳥が飛来してきた方へと、ぶんぶんと手を振る。
    神藤 類:それは、今まさに静が手を振った方角と同一。
    水鳥川 帆澄:小さな影が動くのが見える
    水鳥川 帆澄:距離は離れているとはいえ、それほどでもない。つまり、誰が手を振っているのかぐらいは視認出来るはずだ
    神藤 類:「……二人して、偶然居合わせたってわけでもなさそうだな」
    永代 静:「えへへー」 肯定する代わりに、にへら、と相好を崩す。
    --:視界には、3人、標的も手練れだし、多分他も手練れだ
    --:この場で暗殺するのは、不可能に近い
    --:3人が喋っている隙をついてどうにかこうにかどこかに逃げようとする、が
    神藤 類:逃亡の姿勢、ゆえにこちらから仕掛けるということはせず、その動向をただ見ている
    永代 静:「……うふふ。逃げちゃだめだよ。だって、逃げたら──」
    永代 静:「また、同じこと、するでしょ?」
    永代 静:ナイフを手に、微笑みながら。摺り足のように少しずつ距離を詰める。
    --:「……!!」気づかれたことに青ざめながらも、撤退の姿勢は変えない
    永代 静:──飛び掛かれば一息の距離。それを踏み込まないのは、油断でも慢心でもなく。ただ、待っていたから。
    永代 静:夜を歩く猫のように見開いた瞳、その視線の先には──
    水鳥川 帆澄:───季節外れの雪、否。砕けた鳥型の光が降らせる、光の粒子
    水鳥川 帆澄:襲撃者のその向こう、距離にして10m先に居るのは
    水鳥川 帆澄:鼻血を拭いながら、まるでファゴットのような形状の大口径のライフルを構えた、どこにでも居るような平凡な少女
    水鳥川 帆澄:「───所属と名前を言って」
    水鳥川 帆澄:襲撃者の周囲に、光の鳥が滞空する
    神藤 類:部活帰りと言われても信じてしまいそうなほど、自然体。眩い光が、見知った少女を見知らぬ少女のように見せている。
    --:「………」き、と殺意のこもった視線を向けるのは包囲している人間の誰でもない
    --:ただ、仕留めそこなった標的だけに向いている
    水鳥川 帆澄:「それから」引き金に指をかける「目的も」
    --:所属は、と口を動かした瞬間
    永代 静:少女の意識が襲撃者へ。襲撃者の意識が青年へ。青年の意識が少女へ。それぞれ、ぐるりと回った時。
    永代 静:「……!」 叫びも、笑みもなく。ぎらりと光る殺意だけが、飛び出した。
    神藤 類:《七色の直感》──爆発寸前まで膨れ上がった感情の渦が、色鮮やかに見えた。
    神藤 類:「……ああ、くそっ」
    神藤 類:アスファルトを蹴り、静より一歩早く、襲撃者へ詰め寄り。その矮躯を弾き飛ばす。
    永代 静:「ッ、ぁ……!?」 ──幼い体では、青年の──プロの瞬発力には敵わない。それでも何とか標的を捉えようと、空中で身を捻り──
    永代 静:「きゃああああっ!?」 弾き飛ばされた襲撃者と、絡み合うようにぶつかる。一瞬遅れて、カランと軽い音を立てて。ナイフがアスファルトの上に落下する。
    --:「……!!!」軽い身体は、すぐにぽんと放り出され
    --:そのまま、ナイフを持っていた少女の下敷きになる形で倒れこむ
    水鳥川 帆澄:「ちょっ……」思わず銃口を下ろして
    永代 静:「むー……なにするの、パパ!今ならやれたのに!」
    --:こっそり覗くのは、おそらく先ほどのやり取り以外でつけられたいくつもの傷と、首に巻かれている華奢な体には似合わない物物しさを誇る首輪
    永代 静:腕と腕、脚と脚が妙な具合に絡まり合って、じたばたともがきながら。恨みがましい声。
    永代 静:──視線は青年へと向いたまま。絡み合う少女の傷跡には、気付いていない。
    神藤 類:「お前がやる必要はないだろ……!」
    水鳥川 帆澄:──取り敢えず、取り押さえるなら今だろうと判断し近付くが
    水鳥川 帆澄:その傷痕を見て、思わず一瞬手を止める
    --:「――――」口にしたセルの名は、おそらく襲撃された本人が一番知っているだろう
    神藤 類:水鳥川に説明を要求しようとした口が、半開きのまま固まる。
    永代 静:「……パパ?帆澄さん?」
    --:「…の"ロシュ"」
    永代 静:襲撃者を取り押さえている(?)本人だけが、きょとん、と二人を順番に見上げる。
    ロシュ:潰されている中で、どうにかこうにか口に出す
    ロシュ:「目的は、粛清、おとうさんとおかあさんの、敵だから」
    神藤 類:「…………そうか」 辛うじて、その言葉を吐き出した。
    水鳥川 帆澄:「────」目を見開いたまま、汗を一筋垂らして
    神藤 類:言葉とともに、影が伸びる。その内側から湧き出すように、不定形の腕が静の身体を巻き取るように羽交い締めにする
    永代 静:「きゃあっ!?」 影の腕に、絡まった体がするりと解かれて。襲撃者から引きはがされる。
    水鳥川 帆澄:それと同時、再び持ち上げられた銃口がロシュへと向けられる
    ロシュ:「…!」理由はわからないが、どうやら拘束からは脱したようだ
    ロシュ:色々な傷だらけの手足を伴って、はだしで走る
    水鳥川 帆澄:息を呑むように口を固く結び、その背を貫こうとするが
    ロシュ:残された時間は少ないが、この場で目的を達せられないのであれば逃げなければならない
    神藤 類:その射線を割るように、身体を捩じ込む
    水鳥川 帆澄:汗ばんだ指が引き金にスリップするのと同時、割り込まれた身体に気付いて
    神藤 類:視線で、制する。ここまでにしよう──と。
    水鳥川 帆澄:「………」遠ざかる背をただ見送った
    GM:そして少女は消え、この場には今、君たちしかいない
    永代 静:「……いいの?あの子、たぶん……諦めてないよ?」
    水鳥川 帆澄:「…………ふぅ…」どっと息を吐きながら肩を落として
    神藤 類:「また来るなら、それはその時だな」
    神藤 類:鞄の中からティッシュを引っ張り出し、水鳥川に投げて寄越す
    水鳥川 帆澄:「…ん、ああっと…これはこれはお恥ずかしい…」
    水鳥川 帆澄:いそいそと、申し訳なさそうに一枚取り出すと鼻を拭う
    神藤 類:何から話したもんか、と視線が宙を彷徨って
    神藤 類:「あー。……とりあえず、さんきゅ」
    永代 静:「そっか。……うん、パパがそれでいいなら、いいよ!」
    神藤 類:事前に何を察知していたのか、どういう関わりがあって今二人がこうしているのか。分からないことだらけだが──少なくとも、二人が自分のために動いてくれたのは、確からしい。
    水鳥川 帆澄:「い、いえいえ~…いやー、災難でしたな」
    永代 静:「帆澄さん、ありがとうね!おかげで、パパをばっちり助けられたよ!」
    水鳥川 帆澄:「こちらこそ。むしろ私なんか要らなかったんじゃないかな~なんて思ったり…」
    水鳥川 帆澄:「…結局、逃がしちゃいましたし…ね」
    永代 静:「ううん、あの子が名前を言えたのは帆澄さんのおかげだと思う!それに、ほら……」
    永代 静:「……帆澄さんだってパパに、いいところ見せたかったんじゃないの?」
    神藤 類:「俺が割り込まなきゃ、逃げる猶予はなかっただろ」
    水鳥川 帆澄:「んあっ!?」
    永代 静:自分に絡む影の腕に、むしろ自ら頬を寄せて。屈託なく笑う。
    神藤 類:初手の狙撃。飛び散ったアスファルトの様子から見て、当たれば無事では済むまい。
    水鳥川 帆澄:「い…いやいやいやいや、そりゃ確かに”ちょっと嘗められてるかな~?いっちょこの辺でいい所見せなきゃな~?”っていうのはあったけども……」
    神藤 類:「そうなのか……」
    水鳥川 帆澄:「……言い訳しようと思ったけど言い訳にならなかったデスね…」
    永代 静:「……むむ」
    神藤 類:"ロシュ"と名乗った少女が逃げていった方角を見る。「二人は知ってたのか。俺を襲撃する奴がいるってこと」
    永代 静:自分から話を振ったくせに、不満げにぷくぅと頬を膨らませる。
    永代 静:「うん。わたし、パパを狙ってる人がいるのは知ってるよ?でも──」
    永代 静:「──あんな子、知らない」
    永代 静:襲撃者が走り去っていった方を、半眼で見やる。
    水鳥川 帆澄:「───この協力自体、静ちゃんが持ちかけてきた事で」
    水鳥川 帆澄:「私は…詳しい事は分からないです」
    神藤 類:もう不要だと判断し、影の手を解いた。代わりに、自らの手で静の頭を軽くぽんぽんと叩く。「そうか」
    神藤 類:(襲撃自体は静の情報網に掛かる部分だった……だが実行犯が違った、か)
    神藤 類:「……"ロシュ"と言ってたか。出自だけははっきりしたな」
    永代 静:「わわっ」 支えを失ってバランスを崩したこと、そして頭の上に暖かい手が置かれたことに、二重に戸惑いの声をあげる。
    永代 静:「……はっきりしたら、次はどうするの?」
    水鳥川 帆澄:「………」
    神藤 類:「別に、何も」
    神藤 類:その声は、僅かに感情を殺したように平坦。「来る備えはしとくか、くらいだな」
    水鳥川 帆澄:「……脅威だと、分かっているのに?」
    神藤 類:困ったように眉を下げる。「そう言われてしまえば、そうなんだが……」
    神藤 類:「……多分、俺。どうするべきか悩んでる」
    神藤 類:歯切れの悪い言葉。唇の端を少し吊り上げて笑いかけた。
    水鳥川 帆澄:「……」その反応のちぐはぐさに若干の戸惑いを抱き
    水鳥川 帆澄:「……すいません、水を差すような事言っちゃって」
    神藤 類:「いや、誰だってそう思うだろ。水鳥川の疑問は、間違ってないさ」
    神藤 類:「ただ、そうだな──上手いこと言えないんだけど」
    神藤 類:月のない空を、見仰いで
    神藤 類:「あの子に殺されるのも、それはそれで。悪くないと、そう思ったんだ」
    永代 静:「…………」 むぅ、という不満げな声すら漏らさずに。青年の横顔を見上げる。
    水鳥川 帆澄:「………」先ほど、永代静の攻撃を阻止した彼の体捌きを反芻するように頭に浮かべ
    水鳥川 帆澄:───それに合わせるようにして振った手刀を、そのままポケットへと突っ込み
    水鳥川 帆澄:「……やー、冷えてきましたね。どうします?」
    神藤 類:きゅう、と返事をするように腹が鳴る。
    水鳥川 帆澄:震えて、汗ばんだ手を、ポケットの中でぎゅっと握りながら口を開く
    永代 静:「……あは」 聞こえてきた声と音に、くすりと笑みを漏らして。
    永代 静:──地面に落ちたナイフを拾い上げて。スカートの下、太股に括りつけた鞘にそれを修める。そして。
    永代 静:「じゃあ、ごはん食べよう?清光さんなら、きっと──」
    永代 静:「まずはお腹いっぱいになりなさい、考えるのはそれからよ、って言ってくれるよ」
    永代 静:刃を握っていた手を、青年へ。逆側の手を、少女へと伸ばして。それぞれの手を、ぎゅっと握る。
    神藤 類:「言いそうなもんだ」 されるがままに、手を預ける
    水鳥川 帆澄:「うええ?し、静ちゃん私手汗結構激しいよ…?」
    神藤 類:「水鳥川も。もう少し遅くなっていいなら、寄ってくか?」
    永代 静:「?帆澄さんの手、あったかくて好きだよ、わたし!もちろん、パパの手もね!」
    水鳥川 帆澄:「…え…?あー………」
    永代 静:さあさあ、と。ふたりを引っ張るように──もちろん、小さな体で二人分の重さを引っ張れるわけはないのだけれど──歩き出す。
    神藤 類:「拒否権はないらしいぞ」
    水鳥川 帆澄:────ああ
    水鳥川 帆澄:「じゃ、じゃあ…」
    水鳥川 帆澄:私って奴は、本当にめんどくさい。誰かが間に居なければ
    水鳥川 帆澄:「お言葉に甘えて……」
    水鳥川 帆澄:こんな簡単な事すら言えやしない
    水鳥川 帆澄:自分の身体を引く小さな手を、離れないように握り返して
    神藤 類:「なら、芯まで冷えないうちにな。行こうぜ」
    水鳥川 帆澄:「……そうデスね」
    水鳥川 帆澄:気化した汗が奪う熱を、別の体温が補って
    水鳥川 帆澄:そうして歩く新月の下は、ほんの少しだけ暖かかった。

    GM:シーンカット、ロイス取得のみ可能です
    神藤 類:水鳥川帆澄 ◯感服/隔意  永代静 ◯庇護/不安 で取得
    永代 静:水鳥川さんに「■連帯感/脅威」にて…!
    水鳥川 帆澄:永代静:〇連帯感/不安 で!

    マスターシーン1


    GM:23:45 公園
    ロシュ:誰もいない夜の公園を、裸足で歩く
    ロシュ:わたしは、ドジで、頭も悪くて、芋虫のようだから
    ロシュ:わかっていることは、あの人がおとうさんとおかあさんを殺したことと
    ロシュ:あと3回日が昇るまでにあの人を殺せなかったら私はこの首輪で殺されてしまうことだけ
    ロシュ:さっき、あの人は私を拘束から解いたみたいだけど
    ロシュ:それが何でかはわからない
    ロシュ:「……寒い」
    ロシュ:ベンチの隅っこに短い足でよいしょと登って、膝を抱えて丸まる

    アイザック・ルービンスタイン:ジャズバーの閉店作業をそこそこに手伝い、自宅への道を歩く
    アイザック・ルービンスタイン:今日は神藤の連れも含めて結構な大所帯だった、いつもこれくらい来れば腕の振るいがいもある
    アイザック・ルービンスタイン:はあ、と楽譜の入ったカバンと自販機で買ってきたカフェラテを片手に公園前に足を進めると
    ロシュ:「………!って、違う人…?」
    アイザック・ルービンスタイン:「……お嬢さん、か、こんな時間に公園で一人とは、なんだか穏やかな事情じゃなさそうだ」
    ロシュ:人と会ったときに、いい記憶はない
    ロシュ:更に丸まるように、身を縮める
    アイザック・ルービンスタイン:その様子を少し気にしつつも、ベンチの前までやってきて
    アイザック・ルービンスタイン:「ほら、持っておきな、ちょっとはあったかいだろ」
    アイザック・ルービンスタイン:裸足の状態に少し眉を顰めつつも、カフェラテの缶を渡す
    ロシュ:「………」やってきたのは、重い音でも痛みでもなかったことに驚きつつも、缶を受け取り
    アイザック・ルービンスタイン:「…喋りたくなかったらそれでもいいが、聞くだけは聞いてやるぞ?」
    アイザック・ルービンスタイン:そのままベンチの隣の席に腰掛ける
    ロシュ:「……」
    ロシュ:「……私」

    ミドル1


    GM:シーンプレイヤーは水鳥川さんと神藤さん、登場侵蝕をお願いします
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (43 → 47)
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (56 → 59)

    GM:15:00 バー「アルベール」
    水鳥川 帆澄:──私によく訓練をつけてくれたエージェントは、私の事を「優しい子」だと、「戦いには向いていない」と、そう言っていた。
    水鳥川 帆澄:しかし、どうにも私には「私情を殺す才能」というものがあったようで
    水鳥川 帆澄:同期のチルドレン達よりも少しだけ早く、前線での任務に赴くようになった。
    水鳥川 帆澄:───そして、たくさん…とまではいかないけど、結構な数の人を殺した。
    水鳥川 帆澄:名も知らないジャームも、素性を調べ上げたFHの人間も、優しさという私情も。
    水鳥川 帆澄:──秩序のため、平和のため、いつもと変わらぬ日常のため
    水鳥川 帆澄:そんな、吹けば飛ぶような愚直な理想論こそが
    水鳥川 帆澄:私にとって、"人殺し"に折り合いをつける為の……たった一つの心の拠り所。
    水鳥川 帆澄:──目を逸らした。耳を塞いだ。口を閉ざした。
    水鳥川 帆澄:向き合うと辛くなるから。聞こえてしまうと足が止まるから。言葉を交わす余裕なんて無かったから。
    水鳥川 帆澄:彼らは世界に仇なす脅威で、その芽を刈り取るのが私達の仕事だと、そう信じて刃を振るい
    水鳥川 帆澄:───私はその日、一人の子供の命を奪った。
    水鳥川 帆澄
    水鳥川 帆澄:───
    水鳥川 帆澄:─────パチり
    水鳥川 帆澄:意識が浮上する。若干の背中の痛みから察するに、どうも変な体勢で眠りについていたらしい
    神藤 類:ごそごそと、少女の近くで物音がする。どうやらキッチンに人がいるようだ
    水鳥川 帆澄:顔を上げる。台に押し付けられ、やや赤みがかった左頬など知る由もなく、座ったまま大きく伸びをして
    神藤 類:その僅かな動きを察したのか、ひょこりと顔を出す。「起きたか」
    水鳥川 帆澄:「ぬぁ゛~~~……」それと同時に、自然とあげていたダミ声が途切れる
    水鳥川 帆澄:「……居るなら居ると……!」
    水鳥川 帆澄:「…い、言わないまでも……示していただきたくですね…?」
    神藤 類:「声掛けようと思わないくらい、ぐっすり寝入ってたからなあ」
    神藤 類:喉の奥で笑い声を押し殺しながら、先程まで左頬がぺったり引っ付いていたカウンターにグラスを置く。
    水鳥川 帆澄:”いつから見ていたのか”、と聞こうと思ったが、自爆しそうなので止める
    水鳥川 帆澄:「……あ、どうも…ありがとうございます」
    神藤 類:螺旋状になったレモンの皮がグラスに落とされた、アイスティーのような色合いのドリンク。
    水鳥川 帆澄:そういえばひどく喉が渇いている。あの後軽い水分補給しかしていなかったから……と状況を整理しつつ
    神藤 類:「『シャーリーテンプル』って名前だったかな……確か。アルコールじゃないから、安心していいぞ」
    水鳥川 帆澄:「また随分と…洒落てますなぁ……」
    水鳥川 帆澄:グラスを傾けて
    水鳥川 帆澄:「………ん、美味しい」
    水鳥川 帆澄:少しだけ目を見開く
    神藤 類:「色々揃ってるし、趣味程度に嗜むには最適だしな」 所狭しと並んだ瓶を見渡して
    神藤 類:「随分と疲れてるようだったけど、少しはマシになったか?」
    水鳥川 帆澄:「…そうですね、お陰様で…」
    水鳥川 帆澄:「………」そう言って、”疲れていた理由”を、思い返して
    水鳥川 帆澄:「……神藤さん、一つ聞いていいですか?」
    神藤 類:自分の分のグラスを一口傾け、それからカウンターの向こうに回り、ひとつ空けて席につく
    神藤 類:「ん。なんだ?」
    水鳥川 帆澄:───あの時、夜空を仰いでいた横顔を思い浮かべて
    水鳥川 帆澄:「”殺されるのも悪くない”って」
    水鳥川 帆澄:「どういう…意味ですか?」
    水鳥川 帆澄:そう言って君を見つめる瞳には、不安の色が灯っている
    神藤 類:少女の視線を受け、困ったように唇を歪めながら、手元のグラスに視線を落とした
    神藤 類:「さて、どういう意味だと思う?」
    水鳥川 帆澄:「………」”ロシュ”と名乗った少女の言葉が頭を巡る
    水鳥川 帆澄:「…”死んでもいい”と」
    水鳥川 帆澄:「思っているから」
    神藤 類:「んー、半分くらいだな」「単位はあげられなさそうだ」 茶化したように笑う
    水鳥川 帆澄:「なっ…こ、こっちは真剣にですね…!」
    神藤 類:わかってるよ、と謝るように答えて
    神藤 類:「俺は──誰かのために死んでもいい、って思えるほど偽善者じゃないけど」
    神藤 類:「『俺が死ぬ時は、誰かに殺される時だ』って確信だけは、ずっとある」
    水鳥川 帆澄:「……それは、何故?」
    神藤 類:手元のグラスに浮いた水滴を、指で掬い上げる。溢れた水滴が溢れ、木製のカウンターをどす黒く濡らす
    神藤 類:「俺も、殺して来たから」
    水鳥川 帆澄:「………」
    神藤 類:「ああ、だからって──誰しもそういう気持ちになるべきとは、思わない」
    神藤 類:「必要悪、或いは正義のための。そういう殺しは、俺は必要だと思う」
    神藤 類:ただね、とひとつ前置きして、息を吐いた。
    神藤 類:「多分、俺は"そうじゃない"人も。何人も、手に掛けてる」
    神藤 類:「だから、その結末は"仕方ない"と思えてしまう。俺が直接何かしなくても──或いは、知らないところで恨みを買って」
    神藤 類:水滴のついた指が、自分の首をなぞる
    神藤 類:「殺される。そういう未来は」
    水鳥川 帆澄:──先日の夜、アルベールからの帰り道、彼と邂逅したときの事を思い出す
    水鳥川 帆澄:私の将来についての話をした時も、彼は
    水鳥川 帆澄:自分の未来については、何一つ口に出さなかった
    水鳥川 帆澄:「……関係ないですよ。多分」
    水鳥川 帆澄:「……”どんな人を殺したのか”なんて、行きつく先は結局主観なんですから」
    神藤 類:「そうだな、主観で。捉え方次第とも言える」
    神藤 類:「ただ──それでも。例えばの話だぞ」
    神藤 類:「『親の仇だ』と教えられて、必死で──泥舐めて、雨に打たれて」
    神藤 類:「寒さと闇の中、凍えて、死にそうな思いで、ようやく仕留めた男が」
    神藤 類:「……ただの、住所不定で身寄りのない男だった。そう知って尚」
    神藤 類:「──俺は、自分がそういう報いを受けずに生きていけるとは、とても思えないよ」
    水鳥川 帆澄:「………」少し口を閉ざして
    水鳥川 帆澄:「………私も、例え話をしていいですか?」
    神藤 類:「ああ、例え話だな」
    神藤 類:言い聞かせるように、そう言葉を重ねて
    水鳥川 帆澄:「『そういうものだ』と教えられて、実際に本人も、そういうものだと感じて」
    水鳥川 帆澄:「そんな、理想論でたくさんの悪者の命を奪って」
    水鳥川 帆澄:「───でも」
    水鳥川 帆澄:「それと同じように、ある日一人の…自分よりも小さな子供の命を奪った時に、初めて」
    水鳥川 帆澄:「……”ああ、悪い事をしたんだな”って」
    水鳥川 帆澄:「やっと、血に濡れた自分の手に気付く人って」
    水鳥川 帆澄:「……ようやく”責任”を感じる人って」
    水鳥川 帆澄:「報いを受けて然るべきじゃないですか?」
    神藤 類:困ったように、乾いた指先で首を掻いて
    水鳥川 帆澄:「……だから、神藤さん一人だけ、なんて……言わなくていいですよ」
    神藤 類:「例え話のはずだろうに」
    神藤 類:視線をグラスから、人ひとり分離れた場所に座る少女の方へ向けて
    神藤 類:(そんな寂しい顔して、言うなよな)
    水鳥川 帆澄:「………でも」
    水鳥川 帆澄:「私、思うんですよ」
    水鳥川 帆澄:伏せていた目を、いつものように、申し訳なさそうな表情を浮かべながら上げて
    水鳥川 帆澄:「”殺したことを、生きる事から逃げる口実にはしたくない”って」
    神藤 類:「…………」
    水鳥川 帆澄:───分かっている。こんなもの、逃げ出さないように縛り付ける為の鎖だ
    水鳥川 帆澄:自戒、自責、自罰
    神藤 類:「手厳しいな、水鳥川は」
    水鳥川 帆澄:そんなものに怯えてしまう、小さくて弱い私の心を、”やるべき事”に留めておくためだけの──
    水鳥川 帆澄:「……厳しくなんかないですよ」
    水鳥川 帆澄:「甘いから、こんな風に考えなきゃやっていけないんです」
    神藤 類:「生きることに、理由を持てるのは」
    神藤 類:「多分、そいつと。その周りが優しいか──救いがあるからだと、俺は思うよ」
    神藤 類:「だから、まあ。そう思えるのなら……水鳥川は」
    神藤 類:「死ぬべきじゃないし。この先、幸せになるべきだ」
    神藤 類:華の女子高生だしな、と付け加えて、笑う。
    水鳥川 帆澄:「───」
    水鳥川 帆澄:違う 違う そんな言葉が聞きたいんじゃない
    水鳥川 帆澄:私は、ただ
    水鳥川 帆澄:そんな諦めたような顔で、あなたに笑って欲しくないだけなのに
    水鳥川 帆澄:「………」ぐ、と奥歯を噛んで
    神藤 類:求めている言葉ではないのだろう。表情で厭というほど伝わってくる
    神藤 類:ただ──それでも。自分と、彼女を『同じ』だと言うには
    神藤 類:──それは、あまりにも欲深くて。罪深い行為だと、思うから。
    水鳥川 帆澄:「……私は」
    水鳥川 帆澄:「……神藤さんの”周り”には、立ててませんか…?」
    水鳥川 帆澄:そんな、欲深くて罪深い言葉をポツリと零して
    神藤 類:立ち上がる。琥珀色の液体が僅か底に残るグラスを、少女の手から奪い取るようにして
    神藤 類:「……俺は、そんなに優しい男じゃないよ」
    神藤 類:呻くように、そう残して。キッチンの奥へ、消えていく。
    水鳥川 帆澄:「………」
    水鳥川 帆澄:自戒 自責 自罰
    水鳥川 帆澄:思いあがった自分を諫めるようなため息が、閑散としたフロアに溶けていった

    GM:シーンカット
    GM:ロイスの変更と購入が可能です
    神藤 類:ロイスは保留
    神藤 類:購入は……強化素材辺りにするか
    神藤 類:1dx+2>=15
    DoubleCross : (1DX10+2>=15) → 3[3]+2 → 5 → 失敗

    神藤 類:ですよねえ。失敗で以上
    水鳥川 帆澄:神藤類:不明/〇自責 に変更して
    水鳥川 帆澄:購入は~~照準器で
    水鳥川 帆澄:1dx+2
    DoubleCross : (1DX10+2) → 3[3]+2 → 5

    水鳥川 帆澄:無理!以上!

    ミドル2


    GM:シーンプレイヤーは永代さんと神藤さんです、登場侵蝕をお願いします
    永代 静:永代 静の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (44 → 53)
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を1D10(→ 6)増加 (59 → 65)

    GM:17:00 「アルベール」屋根裏
    市川清光:「そろそろ店あけないとだから上に行っててねー」
    GM:という主人の言葉により、神藤は屋根裏部屋の私室で仮眠を取っている
    永代 静:──横たわって、穏やかな寝息を立てる青年の横顔を。幼い、丸い瞳が見つめている。
    永代 静:──この人は、きっと。自分を傷つけようとする誰かがここまで近寄ったなら、たとえ寝ていたとしても気付くのだろう。
    永代 静:──そうではない、ということは。自分はそう思われていないのか、あるいは──。
    永代 静:「……ふふっ」
    永代 静:──どちらでもいい。大事なのは、ただ。この人が、自分の前で無防備な姿を見せている、ということだけで。
    神藤 類:その小さな笑い声に呼応するように、僅かに両の瞼が動く。
    神藤 類:──懐かしい、夢を見た気がする。灰色の記憶が掘り起こされるような。
    永代 静:青年の頬に向けて伸ばしていた人差し指が、肌に触れる寸前。瞼に動きがあったのを感じて。
    永代 静:「……おはよ、パパ」
    神藤 類:そのせいか、ひどく緩慢な動作で──髪をかきあげた腕が、その指に触れた。
    永代 静:指先が産毛に触れるか触れないか。そんなくすぐったい感覚が、キミの頬にある。
    神藤 類:「…………静、か」
    永代 静:「ふふ、よく寝てたねパパ。……いまそんなにぐっすりだと、夜眠れなくなっちゃうよ?」
    神藤 類:「寝るのは、得意だからな……」
    永代 静:「寝る子は育つ、だよね!あ、でも、あんまり寝すぎちゃだめだよ?」
    神藤 類:具体的には、コンクリートの地面だろうが、氷点下の野営だろうが……最低限の体力を温存するために眠るための訓練は、受けてきた。
    永代 静:「いまだって、清光さんに「6時半には晩御飯だから、起こしてあげてね」って言われてるんだから」
    神藤 類:「飯の匂いがしたら、喜んで起きるさ」
    神藤 類:幼い少女の指先が頬に触れる感覚から逃れるように、ゆっくりと上体を起こす
    永代 静:「むー。……ちゃんとした時間に起きて、ちゃんと一日三回ご飯を食べなきゃ駄目なんだから」
    永代 静:ベッドに半ば乗り上げるようにしていたのを、ゆっくりと身を引きながら。
    神藤 類:「大学生は適度に寝坊して遅刻するくらいが、"らしい"んだよ」
    永代 静:そんなキミの自堕落な言葉に、仕方ないなあ、という風に笑って、そして。
    永代 静:「……パパ、ちゃんと眠れてる?……またあの子が来ても、大丈夫?」
    永代 静:下からのぞき込むような視線には、ほぼ純粋な心配の色がある。
    神藤 類:視線を受け、ぱちぱち、と何度かまばたきをして
    神藤 類:「そんなに酷い顔してるか?」
    永代 静:「ううん、いつものパパだよ。カッコよくて、ちょっとだらしない、いつもとおんなじパパ」
    永代 静:「……だから、こわいの」
    神藤 類:「怖い?」
    永代 静:「うん。いつもみたいに、学校とかアルバイトに出かけて──」
    永代 静:「──いつもと違って、ずっと戻ってこないような気がする」
    神藤 類:「気のせいだろ」
    神藤 類:ぽん、と手を少女の頭に乗せて。少し乱暴にくしゃくしゃと撫ぜる
    神藤 類:(無理もないか。昨日の今日だもんな)
    永代 静:「……じゃあ、パパ。今度また、あの子が襲ってきたら──」
    神藤 類:「その時は、丁重にお帰り願うさ」
    永代 静:「……殺す、とは言わないんだね」
    神藤 類:(……まるで、そう望んでるかのように言うんだな)
    神藤 類:「あくまでも、俺の技術は守ることに長けてるわけじゃない──だけど」
    神藤 類:「昨日の、"ロシュ"の動き。あれが精一杯なら、手加減のしようもある」
    神藤 類:この子が、果たして『神藤 類』という人間について──何処までの知識と理解を持っているのか。それは分からないが、
    神藤 類:ただ、昨日分かったことは。静が、『人を殺す』ことに十分な技量と──そして、殺意を。備えているということ。
    永代 静:──けれど。そんなキミの──昨夜改められた──認識とは、裏腹に。
    永代 静:「……そっか。あの子を殺したくないなら──」
    永代 静:「パパを、逃がしてあげてもいいよ。会社を任せてるおじさまたちにお願いすれば、半年……ううん。一年くらいは隠れていられる」
    永代 静:提案されたのは、そんな、平和的ともいえる選択肢。
    神藤 類:その言葉に面食らったように、少し目を見開いて
    神藤 類:──思い出す。少女が、神城に繋がる名のある企業の生まれであり、実質的に唯一の生き残りであるということ。
    神藤 類:その力を存分に動かせるというのなら、ただ一人。俺のような男の所在をどうにでもするのは、訳ないのだろう。
    神藤 類:「逃げる、か。悪くないかもな」
    神藤 類:今日の晩ごはん、それもいいかもな。くらいの気軽さで。
    永代 静:「もちろんわたしも……あと、パパが連れて行きたいって思う人がいたら、その人もいっしょだよ」
    永代 静:応える声も、軽く、朗らかで。だからこそ。
    永代 静:「……でも、そっか。パパは、迷ってくれないんだね」
    永代 静:続く言葉に交じる落胆は、極々薄いもの。
    神藤 類:「これでも、その提案にはかなり惹かれてるんだぜ」
    神藤 類:平和が一番だからな、と、ぐーっと伸びをして。
    永代 静:「うーん。清光さんに、お店を一年閉めてついてきてください、ってお願いしたらいけるかなあ。清光さんのごはん、美味しいし……」
    神藤 類:「……でも、仮に。その提案に乗るなら」
    神藤 類:「行くのは、俺だけだ」
    永代 静:「……わたしも、だめ?」
    神藤 類:「静は、止めても様子見に来るだろ」 薄く笑って。
    永代 静:「もちろん!スポンサー特権?だもん!」 えへん、と胸を張って。
    神藤 類:「ただ、それでも──ああうん、やっぱり、その提案に乗ろう、とはならないな」
    永代 静:「……うん。パパがそうしたいなら、いいよ。わたしが言ったことは、忘れてね」
    神藤 類:「……理由を、訊かないのか?」
    永代 静:「……パパが誰かに自分のことを伝えたくなって、その時、わたしが隣にいたら」
    永代 静:「全部、ぜぇんぶ聞いてあげる。……だけど、今はいいよ」
    永代 静:「──その代わり」
    神藤 類:「その代わり?」
    永代 静:もう一度。ベッドの上で身を起こしたキミの隣、マットレスに両手を突いて身を乗り出しながら。
    永代 静:「──わたしがパパから、パパのことを全部聞くまで。誰にも、パパは殺させない」
    永代 静:キミの耳元。縋るような、吐息混じりの囁き。
    神藤 類:「それは、心強いな」 僅かに耳に掛かった髪が揺れる感覚が、くすぐったい。当たる吐息が、生暖かい。
    神藤 類:「……だけど」
    永代 静:「うん、なあに?」
    神藤 類:「俺は、お前に。守ってもらいたくはないよ」
    神藤 類:少女らしい、触れれば折れそうなほど柔らかな手を、取る
    神藤 類:──それは、傷一つ無い。どこにも、硬くなっている場所はない。
    神藤 類:人を殺す訓練を、して来ていない少女の手だ。
    永代 静:「……どうして?わたし、戦えるよ?」
    神藤 類:ただ、その才覚ゆえに、殺すことを良しとできるだけの。
    神藤 類:「……静。お前、人を殺したことはあるか?」
    永代 静:──目立たないけれど、いくつもの小さな傷。得物を扱うことで一部が硬化した皮膚。
    永代 静:──まぎれもない、人殺しの手を握りながら。
    永代 静:「……ない、よ」
    永代 静:どこか、恥じ入るような色の交じった声。
    神藤 類:「人を、昨日のナイフで。傷つけたことは?」
    永代 静:言葉は返せず。俯いたまま、首をゆっくり横に振る。
    神藤 類:「そうか」 安堵の混じった声音で
    永代 静:「でも……でも……!わたしには、できるの!お父様や、おじさまや、みんながそう言って──」
    神藤 類:「だったら。そのままでいてくれ」
    永代 静:──叫びかけていた言葉が、ぴたりと止まる。
    神藤 類:「……お前が、俺のことを少しでも大切に思ってくれているなら」
    神藤 類:「それが。俺にとって、一番救いになる」
    永代 静:「……わたしが人を殺さなかったら。パパは、うれしい?」
    永代 静:見上げる視線と、握ったまま震える手には。大きな戸惑いがある。
    神藤 類:「ああ、そうだな」
    神藤 類:「殺さずに済むなら。それが一番いい」
    神藤 類:「……静。お前は、本当なら」
    神藤 類:「俺に触れられることを、怖がっていいはずなんだ」
    神藤 類:なのに、この少女は。自分の手の感触を歓び、あまつさえ自ら触れようとする。
    神藤 類:「或いは。もっと早く」
    神藤 類:「──お前を、遠ざけておくべきだったのかもしれないな」
    永代 静:「……もう遅いよ。わたしは、パパを守るって決めたもの。パパが、誰かに殺されるのは嫌だもの。──でも」
    永代 静:「パパが人殺しは駄目だって言うなら。わたし、殺さない」
    神藤 類:柔らかな手から逃れるように動いた手が、再び頭の上に置かれて。
    神藤 類:「いい子だ」
    永代 静:「……わたし、戦うよ。殺さないように気を付けて、パパを──パパたちを守るために、戦う」
    永代 静:「だからもし、わたしが。人でなしの人殺しになりかけたら──」
    永代 静:「……わたしを、叱ってくれる?」
    神藤 類:「本当は、戦うのも諦めさせたいんだが」 それは無理そうだな、と苦笑して
    神藤 類:「もちろん。こっぴどく叱ってやる」
    神藤 類:「もうナイフなんて二度と持ちたくない、ってくらいな」
    永代 静:「やったー!」
    永代 静:ぴょこん、と君の傍から飛び退いて。ベッドの上から床に降り立つ。
    神藤 類:妙なところで喜ぶもんだな、と思いつつ。それでも、笑っている少女の顔は、ただ眩しい。
    神藤 類:──願わくば、その笑みが曇ってしまうことのないように。
    神藤 類:汚れるのは自分の手だけでいい、なんていうのは、偽善的過ぎるだろうか。
    神藤 類:「今日も飯、食ってくか?」
    永代 静:「うん!わたし、みんなで食べるごはん、好き!」
    永代 静:応える声に、昏さはない。──ひとをころしてはいけないよ。そんな当たり前の約束は、無垢な心にしっかりと結びついた。
    永代 静:──そして。約束というものは。
    永代 静:──時に、あっさりと、あっけなく、そして。
    永代 静:──悪意なく、破られるものだ。

    GM:シーンカット、ロイス変更と購入が可能です
    神藤 類:ロイスは……保留! 再び強化素材!
    神藤 類:2dx+2>=15
    DoubleCross : (2DX10+2>=15) → 9[1,9]+2 → 11 → 失敗

    永代 静:神藤さんへのロイスを「■執着/偏愛」に書き換え!
    神藤 類:めちゃくちゃほしいわけでもないので、失敗で以上!
    神藤 類:執着……
    永代 静:では、こちらでも狙ってみましょう強化素材。ほしいものも特にないので。
    永代 静:3dx+2>=15
    DoubleCross : (3DX10+2>=15) → 10[5,8,10]+9[9]+2 → 21 → 成功

    永代 静:お、買えた。パパどうぞ!
    神藤 類:えっ強い
    神藤 類:娘からの貢物だあ……有難く、武器の攻撃力+1で適用させてもらいます

    ミドル3


    GM:シーンプレイヤーは全員、登場侵蝕をお願いします
    永代 静:永代 静の侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (53 → 59)
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (65 → 75)
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を1D10(→ 5)増加 (47 → 52)
    永代 静:ぱぱ!?
    神藤 類:元気……

    GM:20:15 バー「アルベール」 店内
    市川清光:「おかえりーっと、今日はずいぶん女の子連れてるねえ」
    GM:ちりん、と音を立ててドアを開ければ、グラスをふきながらバーテンが出迎えてくれる
    神藤 類:「ただいま。……それは偶々だろ」
    水鳥川 帆澄:「どうも~…お邪魔します……」
    水鳥川 帆澄:いつもの調子で、いそいそと店内へ
    市川清光:「刺されたりしなきゃ別に咎めはしないよ、ご注文は?」
    永代 静:「こんばんわー!あ、わたしミルクセーキ!」
    水鳥川 帆澄:「あ、水でい……」そう言いかけて
    永代 静:神藤さんに搦めていた腕をするりと解いて。カウンターの高すぎる椅子に、よじ登るように座る。
    水鳥川 帆澄:「……シャーリーテンプル…で」
    市川清光:「はあい」
    神藤 類:その注文に、薄らと嬉しそうに笑みを浮かべて 「俺、カーディナルで」
    市川清光:ゆるりと返事をしてカウンターに向かい、飲み物を作る
    神藤 類:急に重みがなくなった腕を軽く振りながら、席に付く
    水鳥川 帆澄:神藤類の方を一瞬だけチラリと見て、席について
    水鳥川 帆澄:「……あれ、アイザックさんは居ないんですか?」
    市川清光:「あー、今日遅れるって聞いて実際その通り遅れてきててね」
    市川清光:「今準備中」
    永代 静:「……ふうん。よかった、今日もちゃんと来てるんだね!」
    神藤 類:「折角店内に華やかさがあるんだ、こういう時に弾かないとと勿体ないだろうに」
    水鳥川 帆澄:「………」その言葉に、若干の疑問を抱きつつ
    GM:と、そんな話をしているさなか
    アイザック・ルービンスタイン:「こんな夜中に女の子二人引き連れて遊んでいる奴は誰だー?」
    GM:という声とともに階段から青年が下りてくる
    神藤 類:「保護者がいりゃあ、出歩きは許される時間だぜ」
    神藤 類:軽口で応える
    水鳥川 帆澄:「おっと……よっ、待ってました!」
    アイザック・ルービンスタイン:「遅れてすみませんね、ちょっと用があったもので」
    アイザック・ルービンスタイン:軽く客と店主にお辞儀して、ピアノ椅子に座る
    永代 静:「大学生は遊ぶのも仕事だって、前にパパが言ってたもんねー!」 わーわー、と。小さく拍手などしながら。
    市川清光:「あーうんうん、真面目な君にしては珍しいけど平気平気」
    水鳥川 帆澄:「アイザックさんもアイザックさんで女の子引き連れて遊んでたんじゃないです?」
    神藤 類:「そ、遊ぶのも仕事のうちさ。それも、ちょっと大人めな遊びもできるのが大学生の良いところ」 静に軽くウィンクを寄越す
    アイザック・ルービンスタイン:「遊んでねーよ、そこのやつと一緒にすんなし!」
    神藤 類:「女遊びで遅刻はいただけないぞー」 野次を飛ばす
    アイザック・ルービンスタイン:「うるせー!」
    アイザック・ルービンスタイン:「そっちこそいつか刺されても心配しないぞー!」
    神藤 類:女遊びで刺されるなら、それも悪くないよなあ、とかそんなことをぼんやり思いつつ
    神藤 類:「じゃあ、俺の死に目に聴かせたい曲を早速頼むかなー」
    神藤 類:冗談めかして笑いつつ、無茶な注文をつける
    アイザック・ルービンスタイン:「わあ男から特にうれしくもない無茶ぶりー」
    アイザック・ルービンスタイン:棒読みで答えつつも、やはり顧客にこたえるあたりは真面目なのだろう
    アイザック・ルービンスタイン:手は軽やかにピアノの上を滑り、旋律を奏でていく
    水鳥川 帆澄:目を閉じて、それに耳を傾けて
    水鳥川 帆澄:「………」瞼を薄く開く
    市川清光:「……結構ちゃんと答えてるじゃん?」出来上がったドリンクを出しながら、小声でつぶやく
    神藤 類:「へえ」「さっぱり分からん」 くく、と笑う
    水鳥川 帆澄:「流石ピアニストなだけありますよね~…」ドリンクを受取って、礼を言い
    神藤 類:時折交じる低音の連符が、なんとなく陰鬱な雰囲気を醸し出している……ような気がする。音楽はさっぱりだ
    永代 静:「うん……でも、なんだか今日のアイザックさんのピアノ」
    永代 静:「ちょっと、さみしいね」
    市川清光:「というと?」
    アイザック・ルービンスタイン:「はは、そちらのタラシと違って独り身なのが出てるかなあ」
    アイザック・ルービンスタイン:相変わらず指を滑らせながら軽口をたたく
    永代 静:「む。パパは女ったらしなんかじゃないですよーだ」 そんな風に、こちらも軽口を返してから。
    永代 静:「えーっとね……上手に言えないけど、ちょっとだけ。本当に、ちょっとだけ」
    永代 静:「……まよってる?」
    神藤 類:「そうだそうだ」 静の声援に乗っかる形で応戦しつつ
    神藤 類:「迷ってる、ねえ」 小声で。
    アイザック・ルービンスタイン:「……」演奏は1曲が終わり、即興の間奏へ
    アイザック・ルービンスタイン:「…まあそうだねえ、人間なんざみんな迷ってなんぼだと思うけど、俺は」
    アイザック・ルービンスタイン:まるで、ナイフの切っ先をついとそらすかのように、話をはぐらかす
    水鳥川 帆澄:「…………」   「ほら、そういう事ですよ神藤さん、少しぐらい感受性鍛えた方がいいですよ」
    永代 静:「……うん。もし迷ったら、誰かに聞いたり、助けてもらったりすればいいんだよね」
    永代 静:「それで、誰かが迷ってたら、今度はわたしが助けてあげるの!」
    神藤 類:「感受性かあ、今からで間に合うか……」
    水鳥川 帆澄:「うんうん、静ちゃんは良い事を言うなぁ」
    市川清光:「まあ、こういうのに遅い速いはないとおもうねえ」
    神藤 類:「そういうもんかな」 マスターの言葉に、困ったように笑い返して
    神藤 類:「……周りに頼れるのも、周りを助けられるのも。どっちも大事なことだからな」
    永代 静:「えへへー。……帆澄さんも、誰かを助けたり、助けられりしてきたんでしょ?」
    永代 静:「UGNチルドレンって、助け合うのが得意なんだって聞いたことあるよ!」
    水鳥川 帆澄:「……」自分を勘定に入れてないであろう彼の言葉に、物悲しさを覚えて
    水鳥川 帆澄:「そうだねー、助け合って…」
    アイザック・ルービンスタイン:「…無理までして吐くこたないだろ」
    アイザック・ルービンスタイン:ぼそり、とつぶやいた声はピアノに溶けて消える
    水鳥川 帆澄:「……」アイザックの方に一瞬だけ目をやって
    水鳥川 帆澄:「悪いやつをやっつけてさ」
    水鳥川 帆澄:敵を追い詰めて、殺して
    永代 静:「…………」 ミルクセーキの入ったグラスを、ぎゅっと両手で握りしめて。水鳥川さんの眼を見ている。
    水鳥川 帆澄:「そうすると、やっぱり湧いてきちゃうよね、正義の味方の自負?みたいな」
    神藤 類:アイザックの零した言葉を聴こえなかったかのように、敢えて無視して。水鳥川の言葉を聞いている。
    水鳥川 帆澄:それまで”考えないようにしていた事”が全て、ある日突然私の心に刃を突き立てたとしても
    水鳥川 帆澄:何度も肉を裂き、血に濡れた手は
    水鳥川 帆澄:足元に転がる、物言わぬ骸は
    水鳥川 帆澄:振り返った先、足跡と共に刻まれた死の轍は
    水鳥川 帆澄:綺麗さっぱり、消えてくれたりなどしないのだから
    神藤 類:「……なんつー顔してんだ」
    水鳥川 帆澄:「……え?」
    神藤 類:むに、と。伸びた手が、水鳥川帆澄の頬、ほとんど唇の端をつつき、持ち上げるようにする
    水鳥川 帆澄:「ふぐっ………」
    永代 静:む、と小さく声をあげるけれど。ふたりの触れ合いには、言葉を挟まない。
    神藤 類:それから、その手は頭に伸びて。遠慮がちに、しかしあやすようにゆっくりと撫でる
    神藤 類:「別に、お前が背負い込むことじゃないだろ。正義とか、平和とか」
    神藤 類:「嫌だったら、逃げてもいい。そうあるべきなんだよ」
    神藤 類:「……いい意味でも悪い意味でも。どの世界にも、代わりはいる」
    神藤 類:「『それで自分が逃げたら、代わりに誰かがその役目を背負うことになる』」
    神藤 類:「──なんて考える、お人好しが貧乏籤を引かされ続ける、ってのは」
    神藤 類:手元の真っ赤な液体が、ゆるりと揺れて
    神藤 類:「どうにも、やりきれない話だけどな」
    水鳥川 帆澄:「………」やや頬を赤らめた間抜けな顔で、押し黙って
    水鳥川 帆澄:────嫌だなぁ
    水鳥川 帆澄:またそうやって、あなたは誰かを気にするばかりだ
    水鳥川 帆澄:……それなのに
    水鳥川 帆澄:彼に向けられた視線に、少しだけ嬉しさを覚えてしまう自分が
    水鳥川 帆澄:たまらなく、嫌だ。
    水鳥川 帆澄:───あなたはどうなんですか と問いを返すような視線を投げかけて
    水鳥川 帆澄:「………私はもう既に、逃げてる途中なんです」
    神藤 類:「言っただろ、俺はそんな優しくないって」
    神藤 類:その視線を、薄く閉じた目蓋が遮る
    水鳥川 帆澄:「逃げてる最中にまた、なんて」自虐の笑みを浮かべようとして、顔を歪める
    神藤 類:(……いっそ、静に。水鳥川を任せるべきなのかもしれないな)
    水鳥川 帆澄:「……許される事じゃないですよ」遮られた視線を、伏せる
    神藤 類:「そうかな……静は、どう思う?」
    神藤 類:「水鳥川が逃げてばかりの人間に、見えるか?」
    永代 静:「……あのね、だいじなのは、見えるかどうかじゃなくて──」
    永代 静:「──帆澄さんは、どうしたい?逃げて、またどこかに行きたい?それとも──」
    永代 静:「……ここに、いたい?」
    永代 静:問いかけながら、視線が向くのは。水鳥川さんの眼と、そして。
    永代 静:自分に水を向けた青年の、どこか虚無感のある瞳。
    水鳥川 帆澄:「────」
    水鳥川 帆澄:一瞬、アイザックに向けようとした視線をその場に留めて
    水鳥川 帆澄:「……私、は」
    水鳥川 帆澄:そこまで言って、押し黙って
    神藤 類:「……別に、今すぐ答えを出す必要はないさ」 髪に触れていた手が離れ、袖の長いパーカーの影に引っ込んでいく
    水鳥川 帆澄:「………すみません。」席を立って 「少し、外の風に当たってきます」
    水鳥川 帆澄:そう呟くと、扉の方へ足を進めて…その間際
    水鳥川 帆澄:「……ごめんね」
    水鳥川 帆澄:気を遣わせちゃって、とか 答えられなくて、とか
    永代 静:「……帆澄さん。わたしね」
    永代 静:「パパが好き。……だから、パパが大切にしてるものは、みんな好き」
    水鳥川 帆澄:そんな、自らを卑下するような言葉を、永代静に投げかけて
    永代 静:「もちろん、帆澄さんのことだって、大好きなんだから」
    永代 静:「……それだけは、忘れないでいてくれると、うれしいな」
    神藤 類:「だってさ」
    神藤 類:「身体、冷えすぎないうちに。戻ってこいよ」
    水鳥川 帆澄:「………うん」
    水鳥川 帆澄:「……ありがとう」
    水鳥川 帆澄:その声を掻き消すように、ベルの音が鳴った
    市川清光:「…あったかいの、作っておくね」
    神藤 類:「……はー」 扉が閉じるのを見て、ぐた、とカウンターにもたれかかって
    神藤 類:「静、ありがとな」 うつ伏せになりながら、先程水鳥川を撫でていたのは別の手で、静の頭を撫でて
    永代 静:「…………」 立ち去って行った少女の背中が、しばらくまだそこにあるように、扉を見つめていたけれど。
    永代 静:「……うん。あのね、パパ」
    神藤 類:「ん」
    永代 静:頭を撫でる、傷だらけの暖かい手。その主を──神藤類へと、視線を移して。
    永代 静:「おはなしが、あります」
    永代 静:幼女らしからぬ、改まった──こわばった声で、そう告げる。
    神藤 類:伸びた前髪が一房目にかかり、視界の邪魔をしている。そんな視界で、視線だけを上げて、静を見た。
    神藤 類:──知らない、顔をしていた。
    市川清光:「二人の話かい、いつ客が来るともわからないから裏の方行っといでよ」
    市川清光:「なんかあったかい奴、増やしとくからさ」
    神藤 類:「俺、エッグノックがいいな」
    神藤 類:「静の見てたら。飲みたくなった」
    永代 静:「うん、ありがとう清光さん。……じゃあ、行こう、パパ」
    市川清光:「はいはーい」
    神藤 類:「おう」 連れ立つように、裏口に消えていく
    GM:裏口へのドアが、パタンと閉まって
    市川清光:「しかしあの顔、大丈夫かねえ」
    アイザック・ルービンスタイン:「いつもこんなんでしょう、あいつは」
    市川清光:「ずっとこの調子、というのも困りものだよ、いつしゃれこうべになってるか気が気じゃない」
    アイザック・ルービンスタイン:「……」
    アイザック・ルービンスタイン:「……見えるかどうかじゃなくて、どうしたいかが大事、か」
    市川清光:「どしたい」
    アイザック・ルービンスタイン:「…べっつにー、それより客来るまで手休めてていいんですよね?」
    市川清光:「まあ、構やしないさ」

    GM:シーンカット
    GM:ロイス変更、購入が可能です
    神藤 類:水鳥川帆澄 ◯感服/隔意 → ◯親近感/不安 に変更
    神藤 類:永代静 ◯庇護/不安 → ◯感服/不安 に変更
    神藤 類:購入なー。ブルーゲイルでも狙ってみるか
    神藤 類:2dx+2>=20
    DoubleCross : (2DX10+2>=20) → 7[1,7]+2 → 9 → 失敗

    水鳥川 帆澄:永代静:〇連帯感/不安 → 〇感謝/負い目 に変更します
    神藤 類:スンッ 以上です
    水鳥川 帆澄:購入は照準器!
    水鳥川 帆澄:1dx+2
    DoubleCross : (1DX10+2) → 2[2]+2 → 4

    永代 静:水鳥川 帆澄:「■連帯感/脅威」→「■幸福感/不安」に変更!
    水鳥川 帆澄:無理!以上!
    永代 静:ではこちらでも、水鳥川さんに照準器を狙ってみましょう。
    永代 静:3dx+2>=15
    DoubleCross : (3DX10+2>=15) → 10[2,7,10]+9[9]+2 → 21 → 成功

    永代 静:なんだと。
    水鳥川 帆澄:なにぃ…?
    永代 静:というわけで、買えたので水鳥川さん……どうぞ!
    水鳥川 帆澄:ありがとうございます…静ちゃん好き…
    神藤 類:社会6か?(幻覚)
    水鳥川 帆澄:レッテンに使って射撃達成値+1します
    GM:優秀だあ…

    ミドル4


    GM:シーンプレイヤーは神藤さんと永代さん、登場侵蝕をお願いします
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (75 → 77)
    永代 静:永代 静の侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (59 → 65)

    GM:20:30 「アルベール」裏口
    永代 静:「……ありがとう、パパ。帆澄さんを慰めてくれて」
    永代 静:ぱたりと裏口の扉が閉まって、短くはない時間が流れてから。切り出したのは、そんな言葉から。
    神藤 類:「別に、慰める……なんて」
    神藤 類:「大それたことは、してないさ」
    永代 静:「ふふ、パパがそう思うんだったら、それでいいよ。……大事なのは」
    永代 静:「帆澄さんやわたしや、みんながどう思ったか、だから」
    神藤 類:「そうか。……そうかもな」
    神藤 類:「……むしろ、俺の言葉より。お前が、好きだって言ったことの方が」
    神藤 類:「水鳥川は──嬉しかったんじゃないかって。そう思うけどな」
    神藤 類:それも主観だな、と付け加えて。
    永代 静:「……うん。だったら、うれしいな」 くしゃりと、泣いているような笑顔を見せて。
    永代 静:「……だからね、パパ。わたし──」
    永代 静:「ほんとのことを、パパに言いたい。……いま、パパにどんな風に思われてるとしても──」
    永代 静:「だいじなことを隠したままじゃ、ずるいと思うから」
    神藤 類:その表情を、僅かに不思議そうな目で見て。
    神藤 類:「お前が話したいと思ったなら、それが話す時なんじゃないか」
    神藤 類:「……言ってみな。聴いててやるから」
    永代 静:「……うん」 そうして、口から零れ落ちるのは。
    永代 静:ひとり、ふたり、さんにん、よにん。女の子と同じ苗字の──永代の名を持つ、何人かの名前。
    永代 静:後半に挙げられた名に、キミは聞き覚えはないかもしれない。あるいは、かつてキミが事前準備で調べ上げた情報、その片隅に載っていた程度かもしれない。
    永代 静:──けれど、最初に挙げられた名前。永代静の、実の父の名は。
    永代 静:「──覚えてるよね、パパ?」
    神藤 類:ひとつ、息を吐いた。
    神藤 類:それは、諦めに似ていた。
    神藤 類:「……ああ。知ってるよ」
    永代 静:「……じゃあ、わたしのことも、最初から気付いてたんだね。なんとか隠してたつもりだったんだけど──」
    永代 静:「……おしごとで殺した人の子供は、こわくなかった?」
    神藤 類:「どうだったかな……」
    神藤 類:静が初めて現れた時。ひと目見て、誰なのかすぐに思い当たった。
    神藤 類:──あの日、部屋に飾られていた壁掛けの写真入れ。そこに収められていた、幸せそうな家族の写真。
    神藤 類:その中心で、笑っている少女の顔が。あの日の記憶として──やけにこびり付いて、離れなかったから。
    神藤 類:「……まあ、ぎょっとはしたさ」
    神藤 類:「ただ、怖かったか、と言われたら。それは違う」
    永代 静:「そっかあ。……うん、覚えててくれて、ちょっとびっくりしてもらえたなら、十分かな」
    永代 静:えへへ、と笑みを零しながら。キミの周りを、足音を立ててぐるりと回る。
    神藤 類:「……最初から、知っていて。俺のところに、来たんだな」
    永代 静:「うん。……最初はね、殺してやろう、って思ってた。そうしなきゃいけない、わたしはそのために生まれたんだ、って誰かが言ってる気がした」
    永代 静:「──でも。わたしは、子供だから」
    永代 静:ぴたりと、キミの真正面で足を止めて。
    永代 静:「──もし、大勢の人の目の前であなたを殺しても。誰も、わたしを責めてくれない」
    神藤 類:「…………」
    永代 静:「なんで子供がこんなことを。何があったんだろう。治してあげないと。……そんな風に思われて、どこかに閉じ込められて、はいおしまい」
    永代 静:「……それじゃだめなの。人を殺したら、ちゃんと責任を取らなきゃだめなの。人が死んだら──」
    永代 静:「それをなかったことにしちゃ、だめなの」
    神藤 類:「……そうだな」
    永代 静:「……だからね、わたし決めたの」
    永代 静:キミの顔を──瞳を、見上げるように。
    永代 静:「──わたしが大人になるまで、パパと一緒にいる。わたしが子供じゃなくなって、やったことの責任をきちんと取れるようになったら──」
    永代 静:「その時に、パパを殺すんだって」
    神藤 類:真っ直ぐな瞳。眩しいほど、影のない瞳が突き刺さる。
    神藤 類:「……俺。さっき、言ったよな」
    神藤 類:「お前が殺さずに済むなら、それが一番いいって」
    神藤 類:「今でもそう思う。お前の手は、汚れるべきじゃないって──そう、思ってる」
    神藤 類:殺意を宥めるつもりの言葉ではない。殺意を肯定し──その上で。言葉を選ぶように、ひとつひとつ。
    永代 静:「……そう言ってくれた時にね。ちょっとだけ……ほんのちょっとだけ、思っちゃったの」
    永代 静:「この人は、とっくに全部知っていて。殺されたくないから、そんなことを言ってるんだ、って」
    永代 静:「……全部知ってる、っていうのは当たりだったね。でも──うしろ半分は、違ってた」
    永代 静:「……ねえ、パパ」
    永代 静:背伸びをして、キミの頬へ両手を伸ばして、触れる。
    永代 静:「パパは、このお店、好き?……ここにいるみんなのこと、好き?」
    神藤 類:嫋やかに伸びた手を、振り払うことなく受け入れて
    神藤 類:「……それぞれ。色々思うところはあるけど」
    神藤 類:「一言でまとめるなら、その言葉で。違いないんだろうな」
    永代 静:「だめ。ちゃんと、パパが言って」
    神藤 類:視線を、僅かに空に逸らして
    神藤 類:「……好きだよ」
    永代 静:「……うん。わたしも、好き。パパが好き。このお店のみんなが、パパが好きな人みんなが、好き」
    神藤 類:「殺したいのに──」
    神藤 類:「好きだ、って。お前は、そう言うんだな」
    永代 静:「──だって。好きな人がいなくなるのって──」
    永代 静:「とっても、苦しいでしょ?」
    神藤 類:そうかもしれない。──その喪失感は、恐らく。両親を喪った時に知った以来の。
    永代 静:「だから、わたしはパパを殺すの。わたしが大人になったら、きっと。今よりずぅっと、パパのことを大好きになってる」
    永代 静:「──でも、それは、やめた」
    神藤 類:「…………え」 間抜けな声を出して、まばたきを幾度か。
    永代 静:キミの頬に添えていた手を、そっと放して。祈るように両手を組んで、キミの手を包む。
    永代 静:「言ったよね。わたし、パパが誰かに殺されるのは嫌だって。……うん。それは、いつかわたしがパパを殺すから。そう思ってたけど──」
    永代 静:「……ねえパパ。あの子に殺されるのも悪くないって、今も思ってる?いつか、またわたしみたいな子が来たら……それも悪くないって、思う?」
    神藤 類:柔らかく温かな手が、傷だらけの手を包んでいる。
    神藤 類:まだ無垢な手を、汚すための話をしている。
    神藤 類:「……まさか、こんな近くに。ずっと、俺のことを殺したい相手がいるだなんて──思ってなかったからな」
    神藤 類:息を吐く。
    神藤 類:「──もし、まだ。お前が、俺のことを殺したいと……そう、思ってるなら」
    神藤 類:「お前のために。その権利は、取っておくよ」
    永代 静:「……わかった。パパがそう言うなら、わたしは──」
    永代 静:──両親から、期待していた通りの言葉を受け取った幼子のように。華やかに笑って。
    永代 静:「ずっと、パパを殺さない。パパがいつか、死にたいくらいに後悔をしたって──死なせてあげない」
    永代 静:「……人を殺すなっていうパパの言いつけを破ってでも。ぜったいに、パパは殺させない」
    神藤 類:その言葉に、目を細めて。
    神藤 類:「……それだけは、だめだ」
    神藤 類:「後出しみたいで悪いけど。──権利を取っておく条件を、付けさせてくれ」
    永代 静:「……なぁに?」
    神藤 類:包まれていた手を解き、静の両手を、片手で振り解けないように、掴む
    神藤 類:「殺すのは。俺を最初で、最後にしてくれ」
    神藤 類:「その時、静が。まだ……"なかったことにするべきじゃない"と、思うなら」
    神藤 類:「それが、俺と。お前の、終着点だ」
    永代 静:今度は、自分がきょとんとした表情で、瞬きを何度か。
    永代 静:「……いいよ。その代わり、その時が来るまで──ずぅっと傍にいるからね」
    永代 静:「パパがいつか、誰かをもーっと好きになって。結婚して、子供ができて、おじさんになって、おじいちゃんになって──」
    永代 静:「──死ぬまで、ずっと」
    神藤 類:「……はは。今と、大して変わらないんじゃないか」
    神藤 類:「──なあ」
    永代 静:「うん、なに?」
    神藤 類:「……いつから。好きだって、そう思ったんだ?」
    永代 静:「──最初からだよ」
    神藤 類:「え」
    永代 静:「お父さんを殺した人。わたしから、家族を奪った人。──どんな人なんだろうって、色んな人にお願いして調べたの」
    永代 静:「そんな風に、誰かのことを知りたいって思ったのは……パパが、はじめて」
    永代 静:「だから、きっとね。──わたしは、あなたのことを──」
    永代 静:キミが虚を突かれた隙に。するりと手を解いて。
    永代 静:「殺したいほど、大好きなの」
    神藤 類:静の笑顔は、いつもと変わらない。天真爛漫で、愛くるしいそれ。
    神藤 類:ただ、瞳が物語っている。愛憎が綯い交ぜになった奥底に、交じりっ気のない殺意が横たわっている。
    神藤 類:──それはいずれ。過たず、俺の命を絶つのだろう。
    神藤 類:「……そっか」
    神藤 類:──神藤類が、かつて。"パンサー"と呼ばれていた頃。
    神藤 類:任務を完璧にこなさずに帰投したことが、ただ一度だけあった。
    神藤 類:その日の"粛清"対象は、『永代本家の全員』──それを、ただ一人。殺し損ねたままで、任務を終えた。
    神藤 類:随分と折檻された。ここまで手酷いのか、と虚ろな思考で思ったものだった。
    神藤 類:……ただ、その行いに。一片の悔いもなかった。
    神藤 類:この少女の笑顔は、決して絶やしてはならないものだと──
    神藤 類:まだ、施設の犬でしかなかった自分でも、思えたほどに。
    神藤 類:明るく輝く、太陽のようだったから。
    神藤 類:だから、こうも思うのだ。
    神藤 類:「静。お前は──そのままでいてくれ」
    神藤 類:俺の命が終わる時に見るのは、その笑顔がいい。
    永代 静:「……うん。わたしの気持ちは、死ぬまで変わらないから」
    永代 静:意識の断絶は埋まらない。発せられない言葉は伝わらない。青年の心を察するには、経験も人生の長さも足りない。
    永代 静:──それでも。キミが絶やさずにいた笑顔だけは、そこにある。
    永代 静:「……でもね、パパ。気を付けた方がいいよ。パパのことが大好きなのは──」
    永代 静:「わたしだけじゃ、ないから」
    永代 静:RHOを、一部を伏せて公開します。
    GM:どうぞ、公開の裁量はお任せします
    永代 静:は、では……!
    永代 静
    永代 静:RHOロイス ■■■■■
    永代 静:「あいつさ、俺の敵かもしれない」
    永代 静:FHもUGNも神代もSoGもなんでも受け入れるオーヴァードの坩堝、「アルベール」に■■■■■として潜入している■■■■■■、■■■■■はある日そう言った。
    永代 静:「アルベール」に住んでいる神藤類に、自分の両親は殺されたと。
    永代 静:勿論、あくまで監視中の現在完全な私情で奴を手にかける気も無い、この手はUGNの理念通り日常を守るために振るうとも彼は続けた。
    永代 静:気づいていてもいい、これは、必ず殺さないという確約では無いと。
    永代 静:必要があれば、彼は躊躇なく刃を神藤に向けるだろう。
    永代 静
    永代 静:「──抜け駆けはしないって約束したけどね。でも──」
    永代 静:「大丈夫!パパはわたしが■るから!」
    永代 静:──ざぁ、と夜風が吹いて。肝心な言葉は、かき消される。
    神藤 類:問い返そうと開きかけた薄い唇が、また閉じられて
    神藤 類:「……ああ」 相槌のような返答が、強い夜風に返る
    永代 静:ぶるりと、夜風に吹かれた小さな体が震える。
    永代 静:「えへへ……それじゃ、わたし先に戻ってるね!パパも、すぐ戻ってこなきゃだめだよ!」
    神藤 類:「了解」
    永代 静:軽やかに、朗らかに。幼子が、身の丈に合わない扉を推し開いて。
    永代 静:キミの返事を聞き届けてから、ぱたりと扉は閉じる。
    神藤 類:「…………まるで、プロポーズだな」
    神藤 類:独りになって、自嘲するように言葉を落とす
    神藤 類:──永代本家の人間の殺害。それは、大まかに二つの意味を持っていた。
    神藤 類:ひとつは、神城グループに多大な利益と成果をもたらしている製薬企業に対する打撃。
    神藤 類:そしてもうひとつは、その裏で生まれた"成果"を破壊すること。
    神藤 類:その二つ目を、拒否した。一度撤退してしまえば、その"成果"は安全な場所に隔離されてしまい、二度と手は出せないことが目に見えていた。だから。
    神藤 類:そうなれば、二度とターゲットには出来まい、と。
    神藤 類:──その身を、愛する父の手で利用されていたことなど知らず。幸せに、生きてくれればいいと。
    神藤 類:「……やっぱり、あの任務は失敗だったよ」
    神藤 類:悔しそうに、だけれど誇らしげに。そう、呟いた。

    GM:シーンカット
    GM:ロイス変更・取得と購入が可能です
    神藤 類:永代静 ◯感服/不安 → ◯慈愛/諦念 に変更。
    永代 静:ロイス、神藤 類「■尽力/偏愛」→「■純愛/遺志」に変更。
    永代 静:購入は……ブルーゲイル狙いで!
    永代 静:4dx+2>=20
    DoubleCross : (4DX10+2>=20) → 6[3,3,3,6]+2 → 8 → 失敗

    永代 静:流石に出なかった!以上です。
    神藤 類:同じくブルーゲイルで
    神藤 類:2dx+2>=20
    DoubleCross : (2DX10+2>=20) → 8[6,8]+2 → 10 → 失敗

    神藤 類:失敗で以上!

    ミドル6


    GM:シーンプレイヤーは水鳥川さんと神藤さんです、登場侵蝕をお願いします
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を1D10(→ 1)増加 (77 → 78)
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (52 → 54)

    水鳥川 帆澄:RHOを開示します
    GM:お持ちします
    GM:RHOロイス 市川清光
    「では、潜入よろしくお願いいたします」
    今回、あなたが支部で受け取った任務は、UGN、FH、SoG、神城その他所属を問わないオーヴァードが多数出入りしているR市のジャズバー「アルベール」への潜入、査察だ。ごく数週間前、R市に”アーセナル”セルの物品、人員の搬入があったこと、「アルベール」の店主である市川清光が過去FHとも取引していたこと、そして、現在「アルベール」では暗殺者を匿っているらしいとの報告を受けたという情報をあなたは受け取った。日常を守るため、何が起こっているのか確かめにいこう。


    GM:RHOシーン

    GM:15:00 UGN支部
    支部長:「突然ですまないねえ、送った書類はもう読んでくれたかい?」
    水鳥川 帆澄:「ああ、はい」
    GM:あるオフィスの会議室、あなたと支部長はテーブルを挟み向かいあうようにして座っている
    水鳥川 帆澄:おさげ髪の少女が頷いて
    支部長:「ありがとう、助かるよ
    支部長:「それじゃあ簡単に口頭で確認、今回の任務は『アルベール』への潜入」
    水鳥川 帆澄:こくり、こくり、と、情報を頭に落とし込むように、支部長の言葉に合わせて首を縦に振る
    支部長:「最近このバーにはFHの品物や人間の動きがあって、それが大規模テロになっているんじゃないかってのが一つ」
    支部長:「そして、このバー自体が暗殺者を…まあ私兵として持ってるんじゃないかって心配をしているのがもう一つ」
    支部長:「『アルベール』を調べて、何もなければそれでよし、ダメだったら不安の芽を摘むために応援を要請する」
    支部長:「OK?」
    水鳥川 帆澄:「……私の仕事はあくまで前段階の話と……了解です」
    水鳥川 帆澄:”暗殺者”という、いい思い出の無い単語に少し眉根を動かして、返事をする
    支部長:「まあ一人…いや二人か、あそこもう一人いるし、それくらいでやれそうだったら現場判断に任せるよ」
    支部長:「その辺は柔軟にね」
    水鳥川 帆澄:「はい」こくりと頷いて
    水鳥川 帆澄:「……この是非の判断って」
    水鳥川 帆澄:「最終的には私の裁量…って事になるんです?」
    支部長:「まあ基本的には向こうにいるもう一人と相談ってことにはなるけど」
    支部長:「何かあった時の判断は任せるよ、勿論、責任はこっちがとる」
    水鳥川 帆澄:「………」懐の深さに安心するような、全幅の信頼に怯えるような
    水鳥川 帆澄:……こんな時、いつも悪い方に考えるのは自分の悪い癖だ
    水鳥川 帆澄:「分かりました。じゃあ…お願いしますね」
    支部長:「ああ、頼んだよ、とは言え、君ならうまくやってくれるだろうけど」
    水鳥川 帆澄:「あ、今のは”やりたい放題の言質取った”って意味ではなくてですね…」そう言いかけて
    水鳥川 帆澄:「………はい」
    水鳥川 帆澄:UGNチルドレンとしての在り方を示すように、言葉を返す
    水鳥川 帆澄:「”パーチ”水鳥川帆澄、必ずやうまいことやってみせますよ」
    水鳥川 帆澄:……そうだ、私は今更
    水鳥川 帆澄:”私以外”になんかなれないんだから


    GM:20:50 「アルベール」外
    水鳥川 帆澄:────「あの …ここの店員さんですかね …?JK一人の入店ってOKで……え、違う?」
    水鳥川 帆澄:最初は、任務だから近付いた。
    水鳥川 帆澄:「えっと…水鳥川って言います。水に鳥に川で…あはは 、風流過ぎて私には似合わないですよね ……」
    水鳥川 帆澄:内容は、ジャズバー"アルベール"への潜入。その実態並びに、そこで匿われている職業暗殺者の調査。
    水鳥川 帆澄:「いやいや、お世辞は…その…気遣われてるって思っちゃうので……」
    水鳥川 帆澄:──秩序のため、平和のため、いつもと変わらぬ日常のため、そして
    水鳥川 帆澄:私が奪ってきた命に、報いる為。
    水鳥川 帆澄:そんな、吹けば飛ぶような愚直な理想論こそが、"あの頃から"私にとってはたった一つの心の拠り所で
    水鳥川 帆澄:いずれ世界が平和になって、私がただの大量殺人犯になるまで、この手を汚し続ける為の理由で───
    水鳥川 帆澄:「ど…どうも …また来ちゃいました…水鳥川デス…」
    水鳥川 帆澄:──でも、私の"私情を殺す才能"は、もうとっくに壊れていたから
    水鳥川 帆澄:用事もないのにただ入り浸って、帰りを待つ事だとか
    水鳥川 帆澄:お客の居ない店内で、拙い演奏を披露する事だとか
    水鳥川 帆澄:…………他愛のない、なんでもない会話だとか
    水鳥川 帆澄:そういうのに、心地良さを覚えてしまったんですよ。
    水鳥川 帆澄:いやー、思春期の女子ってどうしてこうもチョロいのかって話で……
    水鳥川 帆澄:……本当に、面倒くさいですよね。
    水鳥川 帆澄:私情を殺せないくせに、心のままに想いを伝える事も出来ないんですから。
    水鳥川 帆澄:──いつか、この任務が終わる時が来て
    水鳥川 帆澄:あの店を訪れる理由が…彼に会う理由が、無くなってしまった時
    水鳥川 帆澄:彼は、私の事など綺麗さっぱり忘れてしまうんですかね。
    水鳥川 帆澄:それとも、何かの拍子で話題に出た時に「ああ、そんな奴も居たなぁ」ぐらいの調子で思い出を振り返る程度だったり?
    水鳥川 帆澄:………
    水鳥川 帆澄:……………それは──
    水鳥川 帆澄:「───少し、嫌だなぁ…。」
    水鳥川 帆澄:      ──帆澄さんは、どうしたい?
    水鳥川 帆澄:「…………」
    水鳥川 帆澄:"終わって欲しくない"なんて思うのは
    水鳥川 帆澄:ただの、私の我儘だ。
    水鳥川 帆澄:贅沢なんて言わない、私はただ──
    水鳥川 帆澄:───両手で頬を叩いて、先ほどそうされたように、口の端を僅かに持ち上げる
    水鳥川 帆澄:「───よし」
    水鳥川 帆澄:扉を開ける。カラン コロン と音が鳴る。
    神藤 類:「お」 くるり、とカウンターに座っていた男が扉に向き直って
    神藤 類:「お帰り」 君の覚悟など何も知らないように笑って、手招きする。
    水鳥川 帆澄:「む」いきなり決意が揺らぎそうになる。のを、なんとか踏みとどまらせて
    水鳥川 帆澄:「ただい…」
    水鳥川 帆澄:「……この場合、なんて言うのが正しいんですかね?」
    神藤 類:首を捻る。「……言われてみれば、別に。俺の店でもないしなあ」
    水鳥川 帆澄:そう、まるで何事も無かったかのように、いつもの調子で
    神藤 類:カウンターの上には、湯気の立つカップがふたつ
    水鳥川 帆澄:「まぁ…いっか。”要確認”ということで」
    水鳥川 帆澄:手招きに応じるように、彼の隣へ腰かけると
    神藤 類:注文通りのエッグノックがキッチンの鍋に残されていた。有難い限りだ
    神藤 類:「……」 いつもより、一席分。距離が近いことを自然に受け入れながら
    水鳥川 帆澄:「お、淹れたてですか?……あ、もしかして私が戻るタイミングを見計らって」
    水鳥川 帆澄:なんでもない、他愛のない話を始める。
    神藤 類:「音には聡いんでね」 ずい、とカップを近付ける
    水鳥川 帆澄:「その分じゃ、鼻歌も忘れてくれそうにないですね」カップを受取り
    水鳥川 帆澄:「……………」
    神藤 類:「言わなきゃ忘れてたのに」
    水鳥川 帆澄:「言っても忘れてるくらいじゃなきゃこっちも困るというかぁ…!」
    神藤 類:「じゃあ毎回確認してもらわないとな」 くつくつと笑う
    水鳥川 帆澄:「うわぁ~底意地の悪い笑い方」
    水鳥川 帆澄:「そんなだから学期末に駆けずり回る羽目になるんですよ…っと」エッグノックを口に運ぶ
    神藤 類:「走り回って解決するくらいには、人望があると思ってほしいね」
    水鳥川 帆澄:「どうだか、実際に見ない事にはなんとも言えませんな」
    水鳥川 帆澄:───意味 意義 理由
    水鳥川 帆澄:そんなものは何もない、単なる言葉の応酬
    水鳥川 帆澄:「………まぁ、神藤さんらしいと言えばらしいですけど」
    水鳥川 帆澄:………でも、これでいいんだ。
    神藤 類:「信用がないね、俺ってやつは」 肩を竦めながら、自分の分には少しブランデーを落としたエッグノックを一口飲み下す
    水鳥川 帆澄:彼の辿った足跡の中に、私という存在と交わした言葉が、一つでも多く残るように
    水鳥川 帆澄:「………」
    水鳥川 帆澄:………残る、ように
    水鳥川 帆澄:「……信用があるから、ですよ」
    水鳥川 帆澄:「……知ってます?私」
    水鳥川 帆澄:「男性と二人っきりで食事なんて、これが初めてなんですよ。」
    神藤 類:「……そりゃあ」
    神藤 類:ぽりぽり、と指先で頬を掻いて、視線を色とりどりの瓶に彷徨わせて
    神藤 類:「なんというか、悪かったな」
    水鳥川 帆澄:「あはは」
    水鳥川 帆澄:「神藤さんも割と卑屈な所ありますよね」
    神藤 類:「そういう性分でね」
    神藤 類:生来のものか、徹底的な教育の影響か、はたまた辿ってきた足跡のせいかは、わからないが
    水鳥川 帆澄:「ああ、ハイ……性分ならしょうがないデスよね……」
    水鳥川 帆澄:「……でも」
    水鳥川 帆澄:「私の気持ちを慮っての謝罪なら、お門違いも甚だしいですよ」
    神藤 類:「華の女子高生の初めてのデート相手が、冴えない大学生って。そりゃあ謝るところだろ」
    水鳥川 帆澄:「私の中じゃ、”冴えない女子高生の初めてのデートの相手が、華のある大学生”って事になってるので」
    水鳥川 帆澄:「大丈夫ですよ、きっと」
    神藤 類:僅かに目を見開き、それからゆっくりと閉じて
    水鳥川 帆澄:「………そう、なので」
    神藤 類:「……はは。じゃ、そういういい思い出に。なるといいな」
    水鳥川 帆澄:「やっぱり、似てるけど違うんです。私と神藤さんは」
    水鳥川 帆澄:───彼と目を合わせる
    神藤 類:「生きてきた境遇も、行く先も違うんだ。似てるけど違う、そうあるべきだよ」
    水鳥川 帆澄:「私が近づいた分と同じだけ、あなたは離れていく」
    水鳥川 帆澄:───コンティニューは諦めた。
    神藤 類:いつもより、席ひとつぶん近い、距離。
    神藤 類:「……あんまり」
    水鳥川 帆澄:「だから、これは私なりに考えた、あなたとの向き合い方です」
    水鳥川 帆澄:────メモリーになるのも、やっぱり嫌だ
    神藤 類:「深入りして、気持ちのいい人間じゃないだろうからな」 と言いかけて。少女の言葉が、その出鼻をくじく
    神藤 類:「……へえ、どんな?」
    水鳥川 帆澄:「もし、あなたがこの先艱難辛苦に見舞われて」
    水鳥川 帆澄:……彼の居る世界に、私は入れない
    水鳥川 帆澄:「心身共に擦り切れて、”もう駄目だ~~”ってなった時」
    水鳥川 帆澄:……彼の心に、私は近づけない
    水鳥川 帆澄:「……大物ファゴット奏者になる為に頑張ってる私のしょーもない顔でも思い浮かべてくださいよ」
    水鳥川 帆澄:だから
    水鳥川 帆澄:「神藤さん」
    神藤 類:「なんだ、水鳥川」
    水鳥川 帆澄:「私はね、あなただけのパーチ(止まり木)になりたいんです」
    水鳥川 帆澄:決定的に違う似た者同士として、彼の存在に寄り添う者になりたい。
    水鳥川 帆澄:いつものように、申し訳なさそうな笑みを浮かべて
    水鳥川 帆澄:「精々、待ちますよ」
    水鳥川 帆澄:「あなたが…私に近づいて、羽を休めてくれる日を」
    神藤 類:「…………パーチ、って。そういう意味だったのか」
    神藤 類:それから、あ、と間抜けな声を出して口をきゅっと閉じる。
    水鳥川 帆澄:「この私が、大げさなコードネームを付けると思いますか?」
    神藤 類:「あー、いや……」 また、指で頬を掻いて
    神藤 類:「そう、自分から名乗ったことはなかっただろ。……素性。ちょっとだけ、調べてたから。悪ぃなって」
    水鳥川 帆澄:「いやいや」そこまで言って
    水鳥川 帆澄:「お互い様ですから」囁くようにそう漏らす
    神藤 類:どこまで、とか。そういうことを訊くのは、互いに野暮なように思えた。
    神藤 類:ただ分かっているのは──どちらも。お天道様の下を、胸を張って歩ける生き方はしていないのだと
    神藤 類:そう、自戒して。自責して。自罰して
    神藤 類:──二人の生き方は、とてもよく似ている。
    神藤 類:「……俺は」
    神藤 類:「もし、一度。止り木に身体を預けても」
    神藤 類:「それを、何度も続けるって言える自信はない」
    神藤 類:「……待ってくれ、と言えるほど。俺は傲慢には、なれない」
    水鳥川 帆澄:その言葉を受けて、目を閉じて
    水鳥川 帆澄:「……忘れちゃったんです?私の事”我儘だ~”って言ったのは神藤さんじゃないですか」
    水鳥川 帆澄:「止まり木になるのは、ただの私の我儘です」
    神藤 類:「……そうだったな」 薄く、唇を歪めて
    水鳥川 帆澄:「あなたは、勝手に立ってる木に、勝手に寄りかかるだけ」
    水鳥川 帆澄:それこそ、気紛れな野鳥のように
    水鳥川 帆澄:「それに、ほら。昔…偉い先生が言ってたじゃないですか」
    神藤 類:「俺も知ってる先生かな」
    水鳥川 帆澄:「”人という字は、人と人とが支え合って出来ている”って」
    水鳥川 帆澄:「だから、そういうものでいいんですよ」
    神藤 類:「……良かった、俺も聞き覚えがあった」
    神藤 類:「そうだな、ひどく単純で──だけど、まあ」
    神藤 類:すっかり熱の冷めたカップを、ひと撫でして
    神藤 類:「……そういうのも、悪くない、かもな」
    水鳥川 帆澄:「………ええ、そうですね」
    神藤 類:「"止り木"ついでに言うけど」
    神藤 類:「……帆澄。お前は」
    水鳥川 帆澄:「…なんです?」
    神藤 類:「前から。俺の"周り"にいる、存在だったよ」
    神藤 類:それが、決して彼女のためになるとは思えなかったけど
    水鳥川 帆澄:「………」無言で、目を開いたまま
    神藤 類:──ひと時でも。その孤独が、似た者同士でいることで、埋められるなら。
    水鳥川 帆澄:ゆっくりと、その視線を下に落とし、顔を俯かせ
    神藤 類:「誰もお前の木に止まらないなら、俺が寄りかかることにする」
    水鳥川 帆澄:────そのまま、カウンターに突っ伏す
    神藤 類:「勿体ないだろ……って、え」
    神藤 類:「どうした……?」
    水鳥川 帆澄:「……そうならそうと」
    水鳥川 帆澄:「…………早く、言って下さいよ」
    水鳥川 帆澄:僅かに震えた声でそう呟いて
    神藤 類:「……優柔不断だし、卑屈なんだよ」 声は、僅かに喜色が差している
    水鳥川 帆澄:「そういう所本当にめんどくさいですよね…身内にそういう奴が居るのでよく分かります…」
    水鳥川 帆澄:───そして、バッと身体を起こす
    神藤 類:ほんの少し驚いたように、身を反らす
    水鳥川 帆澄:「……」やや赤みがかった目で、君の顔をジーっと見て
    水鳥川 帆澄:───まぁ、でも
    水鳥川 帆澄:───しょうがないよね、好きになっちゃったんだから。
    神藤 類:「……泣いてるのか?」
    神藤 類:指を、下まぶたに添わせるように触れさせる
    神藤 類:──本来なら、赦されないことだ
    神藤 類:──まだ、陽の下を胸を張って歩ける、その道に戻れるはずの少女を
    水鳥川 帆澄:「……寝不足なんです。誰かさんが寝顔なんか覗くから、途中で起きちゃって」
    神藤 類:──俺は、自分の寂しさを埋めようとして。止り木に、しようとしている
    水鳥川 帆澄:言いながら、その指を払いのける事はしない
    神藤 類:「寝顔も、言わなきゃ忘れてたのに」
    水鳥川 帆澄:「………いいですよ、忘れなくて」
    水鳥川 帆澄:そして、カップを一瞥して
    水鳥川 帆澄:「────つかぬ事を伺いますケド」
    水鳥川 帆澄:「これ」カップを指でノックして「アルコールとか入ってます?」
    神藤 類:「帆澄のには、入れてないはずだぞ」
    神藤 類:言って、自分のカップを再度くい、と煽って
    神藤 類:「…………」
    水鳥川 帆澄:「……そうですか」
    神藤 類:「……取り違えたかも」
    水鳥川 帆澄:「…ほら、だから」
    水鳥川 帆澄:「そういう事は、早く言って下さい」
    水鳥川 帆澄:彼の両肩に手を置いて
    神藤 類:「悪い…………、?」
    水鳥川 帆澄:相当無理をしているような、決意と羞恥とがごちゃ混ぜになったような顔を近づけて
    水鳥川 帆澄:ス と
    水鳥川 帆澄:唇を触れ合わせるだけのキスをする
    神藤 類:「────」
    水鳥川 帆澄:そして、すぐに顔を離して
    神藤 類:視界が、少女の顔でいっぱいになって。柔らかい感触が、触れて
    神藤 類:瞬きも、思考も止まる
    水鳥川 帆澄:「───私は、これを」
    水鳥川 帆澄:あなたの存在を
    水鳥川 帆澄:「私の中の、止まり木にします」
    水鳥川 帆澄:人という字は、人と人とが支え合うものだから
    水鳥川 帆澄:「……まぁでも、アルコールのせいなので、明日になったら忘れてしまうかもしれません」
    神藤 類:「…………お、う」
    神藤 類:ぱちぱち、と、遅れた分を取り戻すように瞬きして
    水鳥川 帆澄:「……あなたが、私の口笛と寝顔を忘れる確率と」
    水鳥川 帆澄:「ほとんど同じぐらいですケド」
    神藤 類:「……それじゃあ、きっと」
    水鳥川 帆澄:落ち着いた声音ではあるが、先ほどから息が荒い
    神藤 類:「多分、一生。忘れられないだろうな」
    水鳥川 帆澄:安堵したように笑って
    水鳥川 帆澄:───凄く大きなため息を吐く
    神藤 類:「……大丈夫か?」
    水鳥川 帆澄:「………大変デスね」
    水鳥川 帆澄:遅れて、顔が真っ赤になって
    水鳥川 帆澄:「”やらされない” やり方って」
    神藤 類:「マニュアル、ないしな」
    水鳥川 帆澄:「……単位は貰えますか?」
    神藤 類:「……基準の60点を、知らないからな」
    神藤 類:言って、帆澄の後頭部に、手を添えて
    水鳥川 帆澄:後悔先に立たずとはよく言ったもので、紅潮の下で、その肌は青ざめている
    神藤 類:顔を、近付ける。小鳥が啄むような音がひとつ、鳴って
    神藤 類:「……これで、お互い様。だ」
    水鳥川 帆澄:「っ……」
    水鳥川 帆澄:人差し指におさげ髪を巻き付けるように、忙しなくクルクルと動かしながら
    水鳥川 帆澄:「……残念ながら…」
    水鳥川 帆澄:「こちらも……基準は分かりません……申し訳なく……」
    水鳥川 帆澄:と、いつものように肩を落として
    神藤 類:「……そっか、なら」
    神藤 類:「二人とも再試、ってことに。しておこうか」
    水鳥川 帆澄:………嬉しそうに、こくりと頷く
    水鳥川 帆澄:「是非」
    水鳥川 帆澄:「お言葉に甘えて」

    GM:シーンカット
    GM:ロイスの変更取得と購入が可能です
    水鳥川 帆澄:う~~んでは
    神藤 類:水鳥川 帆澄 ◯親近感/不安 → ◯親愛/不安 に変更します
    水鳥川 帆澄:神藤類:不明/〇自責→神藤類:〇止まり木/羞恥 に変更します
    神藤 類:購入はブルーゲイルを
    神藤 類:2dx+2>=30
    DoubleCross : (2DX10+2>=30) → 9[1,9]+2 → 11 → 失敗

    神藤 類:目標値間違ってるな まあ失敗で以上
    水鳥川 帆澄:購入はこちらもブルゲを
    水鳥川 帆澄:1dx+2
    DoubleCross : (1DX10+2) → 3[3]+2 → 5

    水鳥川 帆澄:無理!以上!

    ミドル6


    GM:登場侵蝕をお願いします
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (54 → 64)
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (78 → 80)
    永代 静:永代 静の侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (65 → 71)

    GM:「アルベール」21:30
    市川清光:「ただいまー、ごめんちょっと長く開けすぎちゃった…!」
    市川清光:「お客さんとか来てない?大丈夫?」
    市川清光:「って、なんか甘めの雰囲気」
    神藤 類:「……なんのことだか。エッグノックの匂いのせいだろ」
    永代 静:「あ、ほんとだー。……見てた方がよかったかな?」
    水鳥川 帆澄:「気のせいじゃない…ですかね……」
    永代 静:とん、とん、と軽い足音を立てて。上階から降りてくる。
    市川清光:「そっかー、お店早く閉めちゃおうかと思っちゃったけど気のせいね
    神藤 類:「てっきり俺の部屋で寝てるもんかと思ってたが、起きてたのか」 降りて来る足音の主に
    永代 静:「うん。あ、大丈夫だよ。聞き耳を立てたりとかはしてないから」
    水鳥川 帆澄:(逆に気になる…!)
    水鳥川 帆澄:「ま、まぁ立てられてても問題ないですけどね、何も、やましい、事など、ありませんでしたので……」
    市川清光:「ふううん?」これは、あったな?という顔
    神藤 類:口を開けば開くほどボロが出そうだなあ、などと思いながら
    永代 静:「ほんとかなー?」
    神藤 類:「あー。それより、アイザックは?」
    永代 静:くすくすと笑みを漏らしながら、神藤さんのすぐ隣、水鳥川さんとは逆側の席にちょこんと座る。
    水鳥川 帆澄:ほんとほんと超本当と言おうとして、話が逸らされた事に感謝する
    市川清光:「あーアイザックね、ちょっと人に呼び出されてたから、もうちょっとかかりそうだねあいつ」
    永代 静:「……ふぅん?」
    市川清光:再びてきぱきとカウンターの整理作業に戻る
    水鳥川 帆澄:「……」
    神藤 類:「……帆澄」
    神藤 類:「そろそろ。"やらされてること"の、仕上げ時なんじゃないのか」
    水鳥川 帆澄:「……そう、デスね」下の名前で呼ばれた事への歓喜を、一旦胸の奥にしまい込んで
    水鳥川 帆澄:(……アイザックさんが居ないのは、気になりますけど)
    水鳥川 帆澄:「───市川さん」
    市川清光:「なーに?」
    市川清光:エッグノックの入った鍋を洗いながら答える
    水鳥川 帆澄:「最近……良い物入りはありましたか?」
    市川清光:「んー」頃合いを見計らったように、鍋を洗い終わり、水を止める
    市川清光:「話はあった、でも断った、かな」
    市川清光:「何、お仕事かい?」
    水鳥川 帆澄:「そんな所です」
    水鳥川 帆澄:「なにせ、あなたには前科がありますので」
    市川清光:「前科ねえ……」たははと苦笑いしながら
    市川清光:「仮にあったって言ったら、水鳥川ちゃんはこのお店潰しちゃうのかい」
    水鳥川 帆澄:「……残念ですが」
    水鳥川 帆澄:「放っておくわけにも、いかないので」
    市川清光:「ふうむ………」一つ息を吐いたあと、おもむろにこん、と音を立てて水鳥川さんの前にグラスを置く
    市川清光:赤い、クリームソーダ
    市川清光:「本当は詮索されてバーテンがおしゃべりなんて、僕の主義に反するんだけどねえ」
    水鳥川 帆澄:「……」警戒するような目つきでそれを見つめ
    市川清光:「独り言くらいなら許されるか」
    水鳥川 帆澄:鮮やかな色合いに、少しだけ目を奪われる
    永代 静:「……それって、わたしも聞いてていいやつかな。ううん──」
    永代 静:「パパと、このお店につながることなら。わたし、聞きたい」
    神藤 類:「……市川さん」
    神藤 類:「あんたには、随分と世話になってる。だからこそ」
    神藤 類:「穏便に済ませられる話なら、そうであってほしい」
    市川清光:「だから、独り言だって」
    水鳥川 帆澄:「………」黙ってストローに口を付け、その赤色の液体を僅かに口に含んでから、異常が無い事を確認して飲み込む
    市川清光:「……数日前の客が、手紙を置いてった」
    神藤 類:静も居ていい、ということを示すために、軽く頭を一度だけ撫でる
    市川清光:「そこには、セルの名前と、今度小さなお嬢ちゃんがそちらに伺うかもしれないこと、そしてその子が仕事をし損ねたら、始末をつけてほしいってお願いだけが書かれてた」
    永代 静:ん、と小さく頷いて。カウンターの奥、並ぶ酒瓶にぼんやりと視線を泳がせる。
    神藤 類:「始末、ね」 "ロシュ"の姿を思い出しながら
    神藤 類:「──どっちの、だ?」
    市川清光:「……うちのグラスに、身内の血なんて注ぎたくないからね」
    市川清光:「でも、それはあくまでうちの中の話だ」
    市川清光:「うちの外で何をしようが知ったこっちゃない、とも付け加えた」
    市川清光:「連中、危うくモロトフで酒盛り始めそうだったからね」
    神藤 類:「……そうかぁ」
    水鳥川 帆澄:「………」クリームソーダを飲みながら、その独り言に耳を傾ける
    神藤 類:息をひとつ吐いて 「とはいえ。……"お嬢ちゃん"は失敗した」
    神藤 類:「さて、どうなるのかね。これから」
    永代 静:「……来るんじゃ、ないかな。あの子、きっと諦めてないよ」
    永代 静:「それに、ひょっとしたら──我慢してた人も」
    永代 静:視線は、誰もいない一角。鍵盤に蓋がされたままのピアノへ。
    神藤 類:「帰投するか、死ぬまで。任務は続くからな」 まるで知っているかのように
    市川清光:「ああ、そうだそうだ」
    水鳥川 帆澄:ピアノへと視線を向けて、神藤類の言葉に”ああ、やっぱり”と言った顔をして
    市川清光:「さっき小さな嬢ちゃんを外で見た気もするねえ」
    市川清光:「あんな時間に何をやってるんだか、アイザックが送るって言ってたよ」
    神藤 類:……手を変え品を変え。這い蹲って泥啜っても、非道畜生あらゆる手段を使ってでも
    神藤 類:或いは、もっと単純に。力を貸してくれる協力者を、見繕ったり
    市川清光:「はい独り言おしまい」
    神藤 類:──そうでなければ、その先は。何処にもないのだ。
    神藤 類:「…………」
    水鳥川 帆澄:ズズ とグラスの底でストローが音を立てて
    水鳥川 帆澄:「…ごちそうさまでした。美味しかったです」それをカウンターに下げる
    水鳥川 帆澄:立ち上がり、足元の楽器ケースを持ち上げて
    神藤 類:「もう、夜遅いぞ」
    市川清光:「お粗末様でした」グラスを受け取り、そのまま奥に消えていく
    水鳥川 帆澄:「───さっき外で見たのなら、まだ探せる範囲に居るかもしれません」
    神藤 類:「……人通りのあるところまで、送っていく」 それは、言葉通りの意味でなく
    神藤 類:『一人で行くな』と諭すように、優しく
    神藤 類:ゆるりと、音もなく立ち上がる
    水鳥川 帆澄:「………」申し訳なさそうに頭を掻いて
    神藤 類:立ち上がり際に、まだ座ったままの静の頭を、ぽんぽんと撫でる
    永代 静:「ん……」 こくり、と小さく頷いてから。
    神藤 類:「行ってくる」
    永代 静:青年からの言葉に、応える代わりに。
    永代 静:「──ね、帆澄さん」
    神藤 類:そのまま、影が歩むように音もなく。扉へと歩を進める
    永代 静:「これからやりたいこと、ちゃんと言えた?」
    水鳥川 帆澄:踏み出そうとした足を止めて
    水鳥川 帆澄:自分よりも幼い少女を振り返り
    水鳥川 帆澄:「────うん」
    永代 静:「……そっか。よかった。じゃあ……大丈夫だね!」
    水鳥川 帆澄:それは、水鳥川帆澄には珍しい、胸を張った断定の言葉。
    永代 静:零れる笑みは、まるで己の喜びのようで。
    水鳥川 帆澄:「……でもね」
    水鳥川 帆澄:「やっぱり……まだ少し自信ないかも……あはは」
    水鳥川 帆澄:「…だから」
    水鳥川 帆澄:「手伝って、静ちゃん。」
    永代 静:「もちろん!……いいよね、パパ?」
    神藤 類:振り返り、くしゃり、と破顔して
    神藤 類:「それは、心強いな」
    永代 静:「……えへへ。がんばるよ、わたし。……パパも、帆澄さんも、みんなでいるこのお店も──」
    水鳥川 帆澄:あの時彼女に持ちかけられた言葉を
    永代 静:「守るんだ」
    神藤 類:小指を立て、静に向ける 「約束も。ちゃんと守れそうか?」
    水鳥川 帆澄:頭の中で反芻するように
    永代 静:「うん!」
    永代 静:返答に、僅かの間もなく。細く小さな小指が、青年のそれに絡まる。
    神藤 類:「いい子だ。……じゃあ」
    水鳥川 帆澄:「───ありがとう、静ちゃん」
    水鳥川 帆澄:彼女にだけ届くように、そう零して
    神藤 類:「行ってきます」 からん、とドアベルが鳴って
    永代 静:──少女から伝えられた言葉に、言葉は返さず。その代わりに。
    永代 静:「いってきます!」
    永代 静:青年が発したのと同じ言葉を、無人の店内に投げかけながら。青年と少女を繋ぐように。
    永代 静:左手で、神藤類の右手を。右手で、水鳥川帆澄の左手を握った。
    水鳥川 帆澄:───さて、この場合、何て言うのが正しいのだろうか
    水鳥川 帆澄:……なぁんて、”要確認”なんて、たった今終わったばかりなのにね。
    水鳥川 帆澄:微かに笑って、前の二人に倣うように
    水鳥川 帆澄:「い…行ってきます……」
    水鳥川 帆澄:たどたどしく、言葉を紡いだ。

    市川清光:クリームソーダのグラスを洗う
    市川清光:かつては、FHとの符丁に使っていたものだ
    市川清光:生きるためなら、居場所を守るためなら、悪魔とだって取引してきた
    市川清光:…雨空の下、傷だらけで転がっていたあいつの目を見るまでは
    市川清光:初めてだったよ、居候に胸張ってやれるかの手段を選ぶようになったのは
    市川清光:最も、あいつの寝床と命を天秤にかけられたとき、寝床を取るだけの浅ましさは健在だったし
    市川清光:酷い店主に行ってきますを返してくれるあんないい子たちがついていることを考えれば、僕はもうとんでもなく間違ったんだろうなあ
    市川清光:「……水、ぬるいな」

    GM:シーンカット、ロイス整理と購入が可能です
    神藤 類:市川清光 ◯信頼/隔意 → ◯感謝/隔意 に変更
    神藤 類:ブルゲ!
    神藤 類:3dx+2>=20
    DoubleCross : (3DX10+2>=20) → 7[3,4,7]+2 → 9 → 失敗

    神藤 類:いっつも9出してんな 失敗で以上
    水鳥川 帆澄:市川清光:〇誠意/不安  で
    永代 静:ジェネシフト、ダイス2つで。
    永代 静:2d10+74
    DoubleCross : (2D10+74) → 12[7,5]+74 → 86

    水鳥川 帆澄:ジェネシフトします。こちらもダイス2つ
    水鳥川 帆澄:66+2d10
    DoubleCross : (66+2D10) → 66+14[6,8] → 80

    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を14増加 (66 → 80)
    永代 静:こちらもブルゲ狙い!
    永代 静:4dx+2>=20
    DoubleCross : (4DX10+2>=20) → 4[1,2,3,4]+2 → 6 → 失敗

    永代 静:失敗!
    水鳥川 帆澄:ブルゲチャレンジ
    水鳥川 帆澄:2dx+2
    DoubleCross : (2DX10+2) → 10[1,10]+7[7]+2 → 19

    神藤 類:調達が強くないか?
    水鳥川 帆澄:財産1使って購入!
    水鳥川 帆澄:神藤さんに渡した方が良いかな
    永代 静:そしてロイスですが、ここまで来たらもう大丈夫でしょう。アイザック・ルービンスタインに「■連帯感/不快感」にて。
    神藤 類:ええと……じゃあ、折角なのでブルゲもらいます 女子高生にもらうお薬
    永代 静:こちら以上で!おくすりは神藤さんに、で大丈夫です!
    水鳥川 帆澄:では渡して以上!

    マスターシーン2


    GM:21:40 公園前
    アイザック・ルービンスタイン:「…ロシュ」
    アイザック・ルービンスタイン:「うちで待ってろって言ったろ」
    アイザック・ルービンスタイン:清光さんとの用事を済ませた帰りに見たのは見覚えのある顔だった
    アイザック・ルービンスタイン:送り届けるから先に帰ってくれと伝え、彼女の手を引いて公園の前までくる
    アイザック・ルービンスタイン:簡易検査で出た彼女の侵蝕率は、90台、少しの精神の変調でジャーム化しても不思議はない
    ロシュ:「……ごめんなさい、でも、わたし、いかないと」
    ロシュ:「はやくいかないと、死んじゃう……」
    アイザック・ルービンスタイン:首輪の解除には、それなりに時間がかかると聞いた、おそらく、今日の明け方には間に合わないだろう
    アイザック・ルービンスタイン:「そんながたがたに震えた手で本当に行けるのかよ……」
    ロシュ:「……わからない……
    ロシュ:「……ねえ、お兄さん」
    アイザック・ルービンスタイン:「……なんだよ」
    ロシュ:「私の敵って、本当に神藤類?」
    ロシュ:心の底から、そうであってほしい、それ以外の真実には耐えられない
    ロシュ:そんな目で、彼を見上げた
    ロシュ:これは、質問ではない

    花の香りも手伝って 街は赤い夢を見る

    それは復讐の連鎖という名の流行り病
    触れれば人から外れる熱病
    眠れぬ少女は虚ろに敵を狙い
    虚しさに気づいていてもなお手を止められない
    感情伝いに燃えるように生きて、燃えた後の灰はどうすればいい?
    嘆くように問いかけても、答えは帰ってこない。

    アイザック・ルービンスタイン:ここにジャームはいない、いるとしたらジャームになる一歩手前まで心が壊れた少女だけだ。
    アイザック・ルービンスタイン:神藤の命なくして彼女を救う都合のいい救世主も、ここにはいない
    ならば、何が答えなのか選ぶ必要がある
    それぞれの譲れないもの、大事な物を抱えて、戦う必要がある
    たとえ感情伝いに生き、燃え尽きたとしても、最後に手の中に何かを残すために
    あるいは、そのあとを生き、己が望む未来をつかむために
    アイザック・ルービンスタイン:「……あいつの仕業だよ、神藤のな」
    アイザック・ルービンスタイン:「だから、いこう。あいつが逃げねえうちに(お前が壊れちまう前に)な」
    ダブルクロス the 3rd edition
    「リプレイ:スカーレット Case1.灰の跡-Landfill-」
    アイザック・ルービンスタイン:わりい、神藤
    アイザック・ルービンスタイン:お前のこと、嫌いだし嫌いじゃないけど
    アイザック・ルービンスタイン:俺、お前を生かしてこの子を殺すの耐えらんねえわ

    クライマックス


    GM:登場侵蝕をお願いします
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (80 → 89)
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (64 → 66)
    永代 静:永代 静の侵蝕率を1d10(→ 3)増加 (71 → 74)

    GM:22:20
    GM:外の月は細く、街灯の無い路地を薄く照らしている
    GM:行ってきます、と声を店にかけ、出かけて少し歩いて
    アイザック・ルービンスタイン:「神藤」
    神藤 類:呼び止めたのは、おおよそ予期していた声
    神藤 類:「よお、アイザック。仕事サボって何してんだ」
    アイザック・ルービンスタイン:「あれ、清光さんから聞いてなかったのかよ、人送ってきてるって」
    神藤 類:「聞いてるよ。にしても、随分遅いからな」
    神藤 類:「それ口実に女と遊んでんじゃないのかって、俺は睨んだわけ」
    アイザック・ルービンスタイン:「それは悪かったって、でももう戻るよ」
    アイザック・ルービンスタイン:パン
    アイザック・ルービンスタイン:銃撃音と、火花
    神藤 類:ずるり、と
    アイザック・ルービンスタイン:あなたの喉元をかすめるように、熱が走る
    神藤 類:身動ぎ、喉元が抉られたパーカーが地面に落ちる
    神藤 類:「……物騒な挨拶だな」
    アイザック・ルービンスタイン:「どうも、時間も無いんでね」
    神藤 類:影に融け 影からまた這い出るように シルエットは再び人の形を取る
    アイザック・ルービンスタイン:「帰るついでに死んでもらう」
    神藤 類:「……UGN、ってのは」
    神藤 類:「ここまでやり方を選ばない連中だったかな。或いは、お前の私怨か」
    アイザック・ルービンスタイン:「両方だよ」
    アイザック・ルービンスタイン:「今のUGNの動向だったら俺の私怨だろうが揉み消せるだろうしな」
    神藤 類:「そっか」
    神藤 類:「……なら、まあ。仕方ないよな」
    神藤 類:──隣人を見たら、お前を殺しに来たと思え。
    神藤 類:かつての教えだ。今も耳奥にこびり付いて離れない。
    神藤 類:"アルベール"での暮らしは、居心地が良かった。
    アイザック・ルービンスタイン:「…仕方ないと思ってくれるなら、それはそれでありがたい」
    神藤 類:とても、とても。
    神藤 類:温かい食事、美味しい酒、……迎えてくれる人の声、重なるピアノの音
    神藤 類:どれも、勿体ないくらいに
    神藤 類:──泣きたいくらいに、好きだった。
    神藤 類:「仕方ない、とは言ったけどな」
    神藤 類:「……こっちにも、将来の"約束"があるんでね」
    神藤 類:小指を、後ろ手に一本。立ててみせた。
    水鳥川 帆澄:───その直後
    水鳥川 帆澄:アイザックに向かって左側、アスファルトが弾け飛ぶ
    水鳥川 帆澄:続けざまにこだまする轟音、神藤類の後方に、重々しい黒鉄が煌めく
    水鳥川 帆澄:「───アイザックさん」
    アイザック・ルービンスタイン:「水鳥川か」
    アイザック・ルービンスタイン:「UGNからの指示は、頭に入っているよな」
    水鳥川 帆澄:「勿論」
    アイザック・ルービンスタイン:「俺はこいつを早急に処分し、アルベールに後日隊を送るべきだと判断するが、お前は?」
    水鳥川 帆澄:「神藤類は以降も要観察対象とし、アルベールとFHの繋がりは、此度は認められなかったものとする」と言い切って
    水鳥川 帆澄:「……というか」
    水鳥川 帆澄:「話し合う前に動かないでくださいよ……アイザックさんにこれ向けるの、本当は凄く嫌なんですから…」
    アイザック・ルービンスタイン:「それはさすがにすまんと思っている、俺だってやだし
    神藤 類:「本当になあ」 擦過傷のようになった喉元を指でなぞる
    アイザック・ルービンスタイン:「あ、諸事情で時間も無いからすぐ止める、は無理だからな」
    水鳥川 帆澄:「…………」
    神藤 類:(昔より、随分切羽詰まったことさせてんだな……)
    水鳥川 帆澄:悲しそうな顔を浮かべて、頷く。彼が自分に正直な人間であることはよく知っているから
    水鳥川 帆澄:「……ではこちらも、現場判断で応対させていただきます……と」
    神藤 類:過るのは、"ロシュ"の首に巻かれていた物々しい首輪。今ここで彼女の介入がない以上、アイザックの『私怨』も、恐らくは。
    水鳥川 帆澄:「それと、もう一人。アイザックさんに話があるみたいですよ」
    水鳥川 帆澄:そんな事を言って、後ろを振り向く素振りで気を引く
    永代 静:──水鳥川帆澄の言葉に続いて、発せられるのはしかし、人の声ではない。
    永代 静:気配も、足音も。真逆の波長の振動で相殺する。小さく軽い体はデメリット足り得ず、その体で可能な、最適化された動作を為す。
    永代 静:──それら全てを、無意識化。幼い体と心に染み込んだ命令に従い、振るって──
    永代 静:──ただ、殺意だけが決定的に欠けた刃が。アイザック・ルービンスタインの首に迫る。
    アイザック・ルービンスタイン:話がある、と言われた瞬間に、既に首には拳銃を立てていた
    アイザック・ルービンスタイン:かん、と音を立ててその刃を受け止める
    永代 静:「──やっぱり、だめかあ。やるね、アイザックさん!」
    アイザック・ルービンスタイン:「よう静、あんたは来るとは思っていたぜ」
    永代 静:たん、と。青年の肩を蹴って、風に流されるように飛び退く。着地するのは、青年と少女の傍。
    永代 静:「うん、抜け駆けはなし、って約束……はしてないか!でも、私情は無しって言ってたよね」
    アイザック・ルービンスタイン:「気が変わった、ってことにしてくれるとそこは助かるかな」
    永代 静:「だめだよ。……うん、もしUGNのお仕事だったとしても、わたしは、アイザックさんの邪魔をする」
    永代 静:「──だって、パパが死んじゃったら。そこで終わっちゃうんだよ。パパには、生きてもらわなきゃだめなの」
    永代 静:「生きて、笑って、苦しんで、泣いてもらわなきゃ。──だから、パパは誰にも殺させない」
    アイザック・ルービンスタイン:「目的がわかりやすくて助かるよ、どうやらお前とはやりあう以外の選択肢がなさそうだ」
    永代 静:「……うん。でもね、アイザックさん」
    永代 静:決して長くはない刃渡りのナイフ、その刃に頬を寄せて。
    永代 静:「──わたしは、殺したくないよ。アイザックさんのピアノは好きだし──」
    永代 静:「──あなたは、パパのお友達だもん。……これだけは、言っておくね」
    永代 静:にこりと、まるで童女のように微笑んで見せる。
    アイザック・ルービンスタイン:「年端行かぬ少女二人とお付き合いしてる屋根裏のゴミとお友達扱いは心外だが」
    アイザック・ルービンスタイン:「でもまあ、お前らが勝ったらもう好きにすればいいさ」
    神藤 類:「……色々と突っ込みたいところではあるが」
    神藤 類:暴言はギリギリ許せるが、付き合ってはいない。……はずだ。
    神藤 類:「悪いね。……こっちも譲れないんだ」
    神藤 類:「こんな俺でも、想ってくれてる人がいるらしいから」
    アイザック・ルービンスタイン:「それはこっちもだよ、負けらんない理由しかない」
    神藤 類:男の影が、波打つように蠢き始めて
    神藤 類:「……まだ、殺されようって気には、なれないね」
    アイザック・ルービンスタイン:攻撃的なワーディング、ばちり、と火花が手元を照らす
    アイザック・ルービンスタイン:このワーディングに色を付けるのであれば
    アイザック・ルービンスタイン:やはり、赤いのだろう
    GM:衝動判定、難易度9
    水鳥川 帆澄:4dx
    DoubleCross : (4DX10) → 8[2,4,5,8] → 8

    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を2D10(→ 12)増加 (80 → 92)
    永代 静:6dx+1>=9
    DoubleCross : (6DX10+1>=9) → 10[1,3,5,8,10,10]+10[9,10]+5[5]+1 → 26 → 成功

    永代 静:意志が強い。
    永代 静:86+2d6
    DoubleCross : (86+2D6) → 86+8[2,6] → 94

    永代 静:OK、いい感じに…!
    神藤 類:5dx+1>=9
    DoubleCross : (5DX10+1>=9) → 10[2,3,5,6,10]+9[9]+1 → 20 → 成功

    神藤 類:意志がかてえ
    神藤 類:89+2d10
    DoubleCross : (89+2D10) → 89+11[2,9] → 100

    神藤 類:ピッタシカンカン!
    GM: 
    アイザック
    5m
    PC

    GM:エンゲージ!
    GM:セットアッププロセス行きます
    GM:宣言ある方はいますか、GMは無いです
    水鳥川 帆澄:『啼鳥』《スピードスター》《スタートダッシュ》後方に10m戦闘移動して、次回攻撃力に+行動値し、ラウンド間リアクション不可
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を8増加 (92 → 100)
    神藤 類:であればこちらもなし
    永代 静:こちらもありません!
    GM:では
    GM:イニシアチブ27、水鳥川さんの前に
    アイザック・ルービンスタイン:加速する刻
    永代 静:お、おのれーッ!
    神藤 類:こ、こいつ!
    水鳥川 帆澄:そりゃ動くよなぁ!
    アイザック・ルービンスタイン:マイナー、ハンドレッドガンズ
    アイザック・ルービンスタイン:メジャー、カスタマイズ+コンセントレイト:Mo+スプリットアタック+炎の刃+クロスバースト
    アイザック・ルービンスタイン:対象PC3人
    アイザック・ルービンスタイン:12dx7+5
    DoubleCross : (12DX7+5) → 10[1,1,1,2,4,4,5,6,7,7,8,9]+10[1,2,8,8]+6[2,6]+5 → 31

    水鳥川 帆澄:リア不です
    神藤 類:4dx>=31 ドッジ
    DoubleCross : (4DX10>=31) → 10[1,5,9,10]+8[8] → 18 → 失敗

    アイザック・ルービンスタイン:剣精の手
    神藤 類:結構頑張ってるけどよ! って無慈悲!
    アイザック・ルービンスタイン:1dx7+35
    DoubleCross : (1DX7+35) → 10[8]+3[3]+35 → 48

    永代 静:こちらも…ドッジ!
    永代 静:3dx
    DoubleCross : (3DX10) → 10[8,8,10]+10[10]+10[10]+3[3] → 33

    永代 静:……?
    神藤 類:ひえっ
    アイザック・ルービンスタイン:+魔弾の悪魔、最終達成値は58です
    アイザック・ルービンスタイン:危ないことするな
    神藤 類:初期だったら避けてんじゃん
    永代 静:この運は攻撃にとっておきたかった!
    永代 静:ともあれこちらも当たりです。
    アイザック・ルービンスタイン:6d10+22+10 装甲有効
    DoubleCross : (6D10+22+10) → 42[10,8,2,8,8,6]+22+10 → 74

    水鳥川 帆澄:死ぬ…ので、アイザックさんに 信頼/〇隔意 でロイス取得して昇華。HP11で復活します
    永代 静:死……からのリザレクト!
    永代 静:永代 静の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (94 → 103)
    神藤 類:右代陽のロイスをタイタス化して昇華。HP11!
    永代 静:OK、100を超えたので戦闘用人格の効果(ダイス+5、攻撃力+5)発動!
    GM:ひい
    GM:ではGMはここまでなので
    GM:イニシアチブ27、水鳥川さんの手番に入ります
    水鳥川 帆澄:usu
    水鳥川 帆澄:マイナーで暴走解除
    水鳥川 帆澄:メジャーで『落花』《C:エンジェルハイロゥ》《天からの眼》レッドテンペストで射撃攻撃。対象はアイザック
    水鳥川 帆澄:何も無ければ判定します
    GM:どうぞ
    GM:何もないです
    水鳥川 帆澄:10dx7+3
    DoubleCross : (10DX7+3) → 10[1,2,2,4,4,7,7,7,8,8]+10[1,3,6,8,8]+6[5,6]+3 → 29

    アイザック・ルービンスタイン:ガード宣言
    水鳥川 帆澄:ダメージ!
    水鳥川 帆澄:3d10+49
    DoubleCross : (3D10+49) → 18[9,8,1]+49 → 67

    水鳥川 帆澄:諸々有効です
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を4増加 (100 → 104)
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄のHPを1D10(→ 5)減少 (11 → 6)
    アイザック・ルービンスタイン:装甲で8はじいて
    アイザック・ルービンスタイン:61点もらいます
    アイザック・ルービンスタイン:まだいける
    GM:では続いてイニシアチブ19、神藤さん!
    神藤 類:オーケイ
    神藤 類:マイナー "風見鶏の髪飾り" 《黒:ポルターガイスト》 侵蝕[+6]
    神藤 類:"パンドラボックス"を破壊、エピックで破壊を無効に シーン間攻撃力[+16+1]
    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を6増加 (100 → 106)
    神藤 類:メジャー "水平と黒い犬" 《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《光の舞踏》 侵蝕[+5]
    神藤 類:対象はアイザック。妨害等は?
    アイザック・ルービンスタイン:無い
    神藤 類:(8+3+3)dx7+2
    DoubleCross : (14DX7+2) → 10[1,1,2,2,3,3,4,4,5,6,7,9,9,10]+5[3,3,4,5]+2 → 17

    神藤 類:ひっく
    水鳥川 帆澄:バディムーブ
    水鳥川 帆澄:達成値に+3してください
    神藤 類:た、助かる……! 達成値20に!
    アイザック・ルービンスタイン:うーん
    アイザック・ルービンスタイン:大人しくガードしとくか
    GM:ダメージどうぞ
    神藤 類:3D10+17+17 装甲・ガード有効
    DoubleCross : (3D10+17+17) → 13[3,7,3]+17+17 → 47

    神藤 類:神藤 類の侵蝕率を5増加 (106 → 111)
    アイザック・ルービンスタイン:8はじいて
    アイザック・ルービンスタイン:39喰らいます
    GM:特になければアイザックの通常手番行きます
    神藤 類:これ以上はない!
    GM:はあい
    アイザック・ルービンスタイン:マイナー無し
    アイザック・ルービンスタイン:メジャー、カスタマイズ+コンセントレイト:Mo+ギガンティックモード+炎の刃+クロスバースト
    GM:妨害なければ判定します
    アイザック・ルービンスタイン:12dx7+5
    DoubleCross : (12DX7+5) → 10[1,1,2,3,3,4,4,6,7,8,9,9]+10[2,4,7,9]+10[7,8]+10[4,9]+2[2]+5 → 47

    アイザック・ルービンスタイン:剣精の手
    GM:1dx7+55
    DoubleCross : (1DX7+55) → 1[1]+55 → 0 (ファンブル)

    GM:56です
    アイザック・ルービンスタイン:更に魔弾の悪魔
    アイザック・ルービンスタイン:+10して最終値を66へ
    永代 静:ぐう。念のためドッジを試みます…!
    水鳥川 帆澄:対象はどっちのエンゲージです?
    GM:特に誰も動いてないのでPCエンゲージで
    水鳥川 帆澄:私が10m下がってますね
    GM:そうだった
    GM:神藤さんのエンゲージで
    神藤 類:だよなあ!
    永代 静:ですよねー!というわけで改めて!
    永代 静:9dx
    DoubleCross : (9DX10) → 10[1,2,4,4,7,7,10,10,10]+8[1,7,8] → 18

    永代 静:割と頑張るこの幼女。
    神藤 類:ガード!
    アイザック・ルービンスタイン:7d10+22+10 装甲有効
    DoubleCross : (7D10+22+10) → 16[5,3,1,1,4,1,1]+22+10 → 48

    神藤 類:吹き飛ぶ! 孤児院へのロイスをタイタス化して昇華、HP11へ
    永代 静:死す…!両親へのロイスをタイタス化、昇華してHP11で復活!
    GM:ではお次
    GM:イニシアチブ6の永代さん!
    永代 静:はあい!マイナーで戦闘移動、アイザックさんのエンゲージに突入!
    永代 静:メジャーで《C:ノイマン/コントロールソート/コンバットシステム/虚構のナイフ/エクスマキナ/吠え猛る爪/マシラのごとく》でアイザックさんに白兵攻撃!
    GM:カモン!
    永代 静:割り込みなければ判定!
    永代 静:12dx7+13
    DoubleCross : (12DX7+13) → 10[2,3,3,4,5,5,6,7,8,8,8,10]+10[1,1,5,5,10]+10[7]+10[8]+10[9]+4[4]+13 → 67

    永代 静:達成値67!
    アイザック・ルービンスタイン:ガード!
    永代 静:ではダメージが……
    永代 静:7d10+70+5
    DoubleCross : (7D10+70+5) → 44[5,9,10,10,1,8,1]+70+5 → 119

    永代 静:装甲無視、119点。
    アイザック・ルービンスタイン:装甲無視
    アイザック・ルービンスタイン:……1桁しか残ってないなこれ
    アイザック・ルービンスタイン:……やるかあ……
    永代 静:ほう……?
    GM:クリンナップ前ですが
    アイザック・ルービンスタイン:その手前のイニシアチブに加速する刻Ⅱ
    神藤 類:げっ!!!
    永代 静:グワーッ!!
    水鳥川 帆澄:エネミーっていつもそうですよね…私達の事なんだと思ってるんですか!?
    アイザック・ルービンスタイン:マイナー、ハンドレッドガンズ
    アイザック・ルービンスタイン:メジャー、カスタマイズ+コンセントレイト:Mo+ギガノトランス+炎の刃+クロスバースト
    アイザック・ルービンスタイン:対象は
    アイザック・ルービンスタイン:神藤、永代、水鳥川、そして自身
    永代 静:自身!?
    GM:何もなければ判定しますが
    神藤 類:自身?!
    神藤 類:取れる行動はなにも無いが……!
    アイザック・ルービンスタイン:12dx7+5
    DoubleCross : (12DX7+5) → 10[2,3,4,6,6,7,8,8,9,9,10,10]+10[1,2,2,2,4,7,9]+10[4,10]+10[7]+3[3]+5 → 48

    永代 静:こちらも…割り込めるものはない…!
    アイザック・ルービンスタイン:剣精の手
    GM:1dx7+55
    DoubleCross : (1DX7+55) → 10[9]+10[9]+4[4]+55 → 79

    GM:魔弾の悪魔
    アイザック・ルービンスタイン:達成値合計89
    水鳥川 帆澄:リア不です
    神藤 類:4dx>=79 ドッジ!
    DoubleCross : (4DX10>=79) → 10[4,6,9,10]+8[8] → 18 → 失敗

    神藤 類:ちょっとがんばるなあ……
    永代 静:こちらもドッジ!
    永代 静:9dx
    DoubleCross : (9DX10) → 10[1,5,5,8,8,9,9,9,10]+1[1] → 11

    永代 静:うーん出目は優秀。だが駄目!
    アイザック・ルービンスタイン:9d10+22+10 装甲有効
    DoubleCross : (9D10+22+10) → 43[4,3,6,4,3,10,2,2,9]+22+10 → 75

    神藤 類:アイザックにロイスを取って、即時昇華……! HP11へ!
    水鳥川 帆澄:死んで、市川さんのロイス昇華してHP11で復活します
    アイザック・ルービンスタイン:そして自身も75点受けて戦闘不能になります
    永代 静:こちらも…戦闘不能!神代早月のロイスをタイタス化、昇華!HP11で復活!
    永代 静:そして、同タイミングでバー『アルベール』へのロイスを「■幸福感/執着」で取得しておきます。
    アイザック・ルービンスタイン:で、復活ですが
    アイザック・ルービンスタイン:「魂の錬成」使用、HPを30へ
    GM:今度こそクリンナップ行きますか
    GM:2R
    GM:セットアップ、宣言はありますか
    水鳥川 帆澄:ありませ
    水鳥川 帆澄:ん
    神藤 類:ない!
    永代 静:こちらも!なし!
    GM:ではそのままイニシアチブ27、水鳥川さん!
    水鳥川 帆澄:はーい
    水鳥川 帆澄:マイナー無し
    水鳥川 帆澄:メジャーで『落花』《C:エンジェルハイロゥ》《天からの眼》レッドテンペストで射撃攻撃。対象はアイザック
    GM:どうぞ
    水鳥川 帆澄:10dx7+3
    DoubleCross : (10DX7+3) → 10[1,1,1,2,2,4,7,7,7,10]+10[1,3,6,10]+10[9]+2[2]+3 → 35

    アイザック・ルービンスタイン:ガード
    水鳥川 帆澄:ダメージ!
    水鳥川 帆澄:4d10+22
    DoubleCross : (4D10+22) → 15[7,4,3,1]+22 → 37

    アイザック・ルービンスタイン:装甲で8はじいて
    水鳥川 帆澄:お、これは……
    アイザック・ルービンスタイン:残り1です
    水鳥川 帆澄:丁度いい感じに残った気がする
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄の侵蝕率を4増加 (104 → 108)
    水鳥川 帆澄:水鳥川 帆澄のHPを1D10(→ 5)減少 (11 → 6)
    GM:お次!19の神藤さん!
    神藤 類:あいよ……!
    神藤 類:マイナーはなし
    神藤 類:メジャー "水平と黒い犬" 《C:ウロボロス》《シャドーテンタクルス》《光の舞踏》 侵蝕[+5]
    神藤 類:対象はアイザック。妨害はあるか
    アイザック・ルービンスタイン:…無い
    神藤 類:(8+3+3)dx7+2
    DoubleCross : (14DX7+2) → 10[1,2,3,3,6,7,8,8,8,8,8,9,9,10]+10[3,4,4,5,5,8,8,8,9]+10[4,8,8,9]+10[2,5,10]+10[7]+10[10]+10[8]+4[4]+2 → 76

    神藤 類:突如覚醒するな
    アイザック・ルービンスタイン:ガード
    神藤 類:8D10+17+17 装甲・ガード値有効
    DoubleCross : (8D10+17+17) → 39[2,5,10,6,3,6,6,1]+17+17 → 73

    アイザック・ルービンスタイン:死ぬ…!
    GM:戦闘不能、復活無し、あなた方の勝利です
    神藤 類:勝ったか……
    水鳥川 帆澄:勝った…
    永代 静:ほんと…タフだったな…!
    GM:演出行きましょう…!

    アイザック・ルービンスタイン:初めよう、と宣言をして、おそらく一番早く動いてくるのは水鳥川だ
    アイザック・ルービンスタイン:だから、少しだけ、卑怯な不意打ちをする
    アイザック・ルービンスタイン:先ほど神藤に撃った弾の行先は、彼の首でもあり
    アイザック・ルービンスタイン:公園の、街灯でもあった
    アイザック・ルービンスタイン:灯りが一つ消え、折れた街灯が落ちてくる
    水鳥川 帆澄:「!」出鼻をくじかれたように、不穏な音がした方を見上げ
    水鳥川 帆澄:咄嗟の事であった為、能力に頼らない回避を試みたが
    水鳥川 帆澄:既に遅く───伸ばした足に街灯が落下し、脛辺りがひしゃげる
    水鳥川 帆澄:「……っ………」
    神藤 類:時間差で発動するトラップのようなものだ。的確に誘導されていた、と言うべきか
    神藤 類:後頭部を巨大な鈍器で殴り潰されたに等しい。一瞬意識が途切れ、ぼたぼた、と黒いアンダーシャツを鮮血が濡らす感触に、生きてることを実感する
    永代 静:「きゃぁっ!?」 落下するガラスの刃と金属塊。頭部を庇って背を向け──結果、それらが背中に直撃し、白いブラウスが血に染まる。
    神藤 類:「……遠慮もなにも、あったもんじゃねえな」 血痰を吐く
    水鳥川 帆澄:───痛みにより顔をしかめたのは、ほんの一瞬
    水鳥川 帆澄:私の手の内を知られている以上、生半可な行動は出来ない。
    水鳥川 帆澄:修復途中の足などお構いなしに、無理矢理立ち上がると
    水鳥川 帆澄:構えるのは、ファゴットのような形状の対オーヴァードライフル。
    水鳥川 帆澄:小柄な身体には不釣り合いな、巨大な黒鉄の塊。その硬く、重い引き金に指をかけ──
    水鳥川 帆澄:アイザックの周りに、そしてライフルの先端に、光の鳥が現れて
    水鳥川 帆澄:銃口の先の一羽が弾け飛んだ…その瞬間
    水鳥川 帆澄:銃弾は光速へと達し
    水鳥川 帆澄:鏡に反射する光のように、その先に滞空する光の鳥から、さらにその先の光の鳥へと、直進を繰り返す。
    水鳥川 帆澄:───光が、全て砕け散り。
    水鳥川 帆澄:───両手と脊髄を避けるように、アイザックの身体に風穴が空く
    水鳥川 帆澄:───粉雪のような粒子が舞って
    水鳥川 帆澄:───ド ゴォ  ィッ
    水鳥川 帆澄:鳴り響くのは、身体を内側から揺らすような砲撃音と、古ぼけた黒鉄の銃身が軋む音、そして
    水鳥川 帆澄:砲撃の反動を一身に受け、弾丸の軌道調整に神経を注いだ少女が漏らす小さな悲鳴
    水鳥川 帆澄:「………ん…っ…」
    水鳥川 帆澄:慣れた動作で、外れた肩を元の位置に戻し
    水鳥川 帆澄:自重で血が噴き出た足を、軽く押さえる
    アイザック・ルービンスタイン:「……はは」凄烈な弾丸によって開いた風穴を、炎のように燃える結晶が埋めていく
    アイザック・ルービンスタイン:「やっぱすげえ奴だよ、お前は」
    アイザック・ルービンスタイン:「心配してたことも、ちょっとはマシになった顔してるし」
    水鳥川 帆澄:「凄くなんか…ないですよ……」どっと汗が噴き出た顔で、アイザックを見て
    水鳥川 帆澄:「凄くない…から、私一人じゃ、マシになる事なんて出来ませんでした」
    水鳥川 帆澄:───なんにせよ、僅かな間休息が必要だ。後を託すように、二人の背中を視界に収める
    神藤 類:少女が捉える筈だった背は、ひとつ足りない
    神藤 類:細い月、月明かりはまだ乏しい 街灯の折られた一帯は真暗く
    神藤 類:自身の影と、世界の影が混じり合って一つとなったような夜。──其処は、最も手に馴染む空間
    神藤 類:──《闇夜の鳥》《無音の空間》
    神藤 類:  音もなく  その身体は影に 融け
    神藤 類:   かちゃり、
    神藤 類:ハンマーを起こす音が、爆音の後 やけに軽く響いて
    水鳥川 帆澄:───闇と光、二羽の鳥が交錯する。
    水鳥川 帆澄:止まり木で羽を休めるように滞空する光の鳥が、弾けて消えて
    水鳥川 帆澄:光速かつ、不規則な軌道と共に、その弾丸をアイザックの元へと送り届ける
    神藤 類:シルエットが色を取り戻す。何かに身体を預けるような姿勢で、男はゆるり、と銃を構えている
    神藤 類:沁み込んだレネゲイドが、ほんの少し在り方を軋ませただけの自動式拳銃
    神藤 類:──光の後、遅れたように。  たぁん、 と音。続け様に、7発
    神藤 類:音が届く頃には、既に。その弾丸は光の鳥に運ばれ、男の身体に痕を穿っている
    アイザック・ルービンスタイン:「ぐうっ………」綺麗に穿たれた弾痕7つ
    アイザック・ルービンスタイン:仕事用に来ていた白いシャツは、だんだんと血の赤と結晶の赤に変わっていく
    アイザック・ルービンスタイン:まだ、止まれない
    神藤 類:「そんなんじゃ。戻っても仕事に、ならないぞ」
    アイザック・ルービンスタイン:「今は、着替えを遅くまで売ってる店も少ないからなあ」
    アイザック・ルービンスタイン:うすぼんやりと結晶が飾っているリボルバーを神藤に向け、ファニング
    アイザック・ルービンスタイン:体中の細胞が悲鳴を上げ、理性の限界が近づくような励起が起こるが
    アイザック・ルービンスタイン:このリボルバーは、持ち主を花に還す呪いの銃だ、行きついたとしても余計な迷惑をかけるようなものじゃない
    神藤 類:薄いアンダーシャツが弾丸の餌食となり、血に汚れた肌が薄い灯りの中てらてらと鈍く光る
    神藤 類:急速に肉が隆起し、再生していく過程で引き込まれる衣服を面倒くさそうに引き抜く また、血が溢れる
    神藤 類:(──私情で、命張るにも。限度ってもんがあるだろ)
    神藤 類:ぐらりと揺れる意識、憂いた目を向けて思考を途切れさせぬよう、頭を振って。
    永代 静:──少女と青年の視界の中。銃弾を浴び、時に足をふらつかせながらも。前に進む小さな体。
    永代 静:手にするのは、何の変哲もないただのナイフ。力も、技術もなく、そして殺意すら封じた歩みは、戦いのただ中であっても警戒心を励起させ得るものではない。
    永代 静:「──ごめんね、アイザックさん。わたし、うまくやれるか、わかんないの」
    永代 静:「──いたかったら、言ってね?」
    永代 静:──しかして、足取りは暗殺者のそれの如く。刃の鋭さも然り。──ただひとつ、彼女を作り上げた者たちに誤算があったとするならば。
    アイザック・ルービンスタイン:「…お、言うねえ、歯医者でも言ったことねえくらいには自信あるぞ俺」
    永代 静:──回避動作も、防御もすり抜けて。青年の鳩尾へと、ナイフが沈む。本来ならば一切の苦痛なく、命を奪うだけのそれが。
    永代 静:「──あは」
    永代 静:ハヌマーンシンドロームに由来する、振動を操る異能。それを以って、体の内側から全ての痛覚神経を刺激する──
    永代 静:──ただひとつ、「殺す」という機能を削ぎ落したことで。この世ならざる激痛を与えるモノに変わってしまったことだ。
    アイザック・ルービンスタイン:「~~~~~~~~!!!」痛いものは痛いが、言った手前痛いとは言いたくない
    アイザック・ルービンスタイン:代わりと言わんばかりに、片手で静の体を引き寄せ
    アイザック・ルービンスタイン:もう片手で、自分のこめかみに拳銃を当て、トリガーを引く
    アイザック・ルービンスタイン:ボン
    神藤 類:「あいつ、なにやって……!」
    永代 静:「きゃあっ!?」
    アイザック・ルービンスタイン:銃口から、おびただしいほどの炎が、使用者を燃料として燃え盛る
    永代 静:悲鳴は、人体が──そしてレネゲイドが燃える轟音にかき消される。
    神藤 類:「静……ッ!」
    水鳥川 帆澄:「……!」
    アイザック・ルービンスタイン:炎の勢いは止まない、ベンチを、水飲み場を飲み込み、公園全体を巻き込んでいく
    永代 静:広がる炎の中心。そこにどさりと倒れ込んで、熱で混濁した視線で──後方、二人が炎に包まれてゆくのを目にした。
    水鳥川 帆澄:燃え盛る炎に巻き込まれ、文字通りにその身を焦がす
    永代 静:「──ぱぱ。ほずみさん」
    永代 静:──わたしは、だいじょうぶだから──
    永代 静:「まけちゃ、だめ……!」
    永代 静:そんな、届くかどうかも分からない掠れた声を絞り出す。
    神藤 類:幸い、五感は優れている ──だから
    神藤 類:焼け爛れた喉が絞り出す声も、確かに。聞いていた
    神藤 類:「……帆澄」 黒色化した頬の肉を、煤を払うかのような手付きでこそぎ落として
    神藤 類:「まだ、やれるか」
    水鳥川 帆澄:肌を焦がす熱 視界を歪める陽炎 呼吸すらままならない空間の中で
    水鳥川 帆澄:確かに聞こえた少女の声が、再び私の背中を押す。
    水鳥川 帆澄:そして
    水鳥川 帆澄:「……5秒後に」
    水鳥川 帆澄:「攻撃をお願いします」
    神藤 類:「あいよ」
    水鳥川 帆澄:その声に導かれるように立ち上がると、それだけ答えて
    水鳥川 帆澄:───光の鳥が、水鳥川帆澄の身体に触れた。瞬間
    水鳥川 帆澄:射撃体勢を取ったまま、アイザックの背後へと瞬時に移動
    水鳥川 帆澄:黒煙と陽炎渦巻く中、目視可能な範囲ギリギリまで接近し
    水鳥川 帆澄:─────轟音が響いた
    水鳥川 帆澄:当然、こんなもので倒せるとは思っていない。でも
    水鳥川 帆澄:「………ええ」凄くないですよ、私なんか
    水鳥川 帆澄:「───私、この任務に就けて良かったです」もっと凄い人が周りに居ますから
    水鳥川 帆澄:そう、独り言のように呟いた
    アイザック・ルービンスタイン:燃やして燃やして灰にして、それでもレネゲイドで再構成し直した火種が
    アイザック・ルービンスタイン:半分以上、吹き飛ぶ
    アイザック・ルービンスタイン:炎が揺らぐ、間隙ができる
    アイザック・ルービンスタイン:それと同時に
    アイザック・ルービンスタイン:吹き飛んだ灰が、花のように収束していく
    神藤 類:陽炎に文字通り融け入るように、正面から
    神藤 類:   ──歩み寄っていく。音はない。シルエットは不確かに歪んでいる
    神藤 類:右手には、炎を反射して鈍く光るナイフ おおよそ、静が握っていたのとよく似たそれ
    神藤 類:「自分を燃やし尽くして、灰になって」
    神藤 類:「その後のお前を、一体誰が埋めてくれるんだ」
    アイザック・ルービンスタイン:「埋めてもらうことに期待なんかしていないさ」
    神藤 類:「……だったら、」
    神藤 類:その炎のような紅い瞳の下が、濡れているように視えて
    神藤 類:──涙が嫌いだった。とっくに壊れた秩序の中、善人も悪人も、流す涙の色だけが一様に同じで
    神藤 類:それでも泣くのは、決まって。心優しい、奴ばかりだったから
    神藤 類:──ざり、と
    神藤 類:アスファルトの破片が足元で擦れる。割れる
    神藤 類:音を追い越して、まるで最初からそこに在った影のように、神藤類の身体がアイザックの目前に立って
    神藤 類:──音もなく、振るい上げられた刃が、炎を反射する
    神藤 類:その刃を、アイザックは見ただろうか。
    アイザック・ルービンスタイン:視線は、一瞬だけ、殺すはずだった奴の顔を捉え
    アイザック・ルービンスタイン:その後、煌めく刃に奪われた
    神藤 類:視界の、外から。  左手が、拳が振り抜かれる
    神藤 類:奇しくもその位置は、先程。静が抉り抜いた鳩尾
    神藤 類:まだ癒えきらぬ傷口に、遠慮なく。渾身の力を篭めて、殴り飛ばす
    神藤 類:それは、その傷付いた身体には堪えるだろうが。
    神藤 類:致命傷には、遠いだろう。
    神藤 類:「……依頼じゃない殺しは。しない主義なんだ」
    アイザック・ルービンスタイン:「………はっ」
    アイザック・ルービンスタイン:好き勝手言ってくれる、と思いながら、そのまま殴り飛ばされた

    GM:公園を焼いていた火は消え、街は元通りの闇を取り戻す
    GM:それと同時に、こつこつと走る足音
    ロシュ:「……」待っていてくれとは言われたけれど、どうにもそれはできなかった
    ロシュ:「お兄さん……」
    ロシュ:ぼそり、と声が闇に消える
    神藤 類:「……あー、やっぱり」 喉元の擦過傷を掻きながら、少女を見遣る
    永代 静:「……やっぱり、来たんだね」
    アイザック・ルービンスタイン:「………待ってろって言ったろ」
    永代 静:炭化した体組織を剥離させながら、よろりと立ち上がる。
    ロシュ:「……負けちゃったの?」
    アイザック・ルービンスタイン:「かっこ悪いけどな、まあそうだよ」
    水鳥川 帆澄:「……」今の所敵意は感じないが、念のため銃口は降ろさない
    アイザック・ルービンスタイン:「何、保険はかけてある、俺がもう一回頭をこいつでぶち抜けば、それと一緒に首輪も壊れ、あんたは自由だ」
    アイザック・ルービンスタイン:と、軽く口には出しているが、もう銃に手をかける力は無い
    神藤 類:「何て言うんだっけな、こういうの。"遺産"?」
    神藤 類:異質な変化が垣間見えた。シンドローム由来のそれではない、特異な介入による変貌の兆し。
    水鳥川 帆澄:「…………はぁ」
    水鳥川 帆澄:「あなたって……ほんと……」
    水鳥川 帆澄:ため息交じりにアイザックを見つめて
    永代 静:「……うん。ほんっと、まじめなんだから」
    永代 静:薄く笑みさえ浮かべて、青年二人と、少女と。自分と同じくらいの年かさと見える子供を、見ている。
    水鳥川 帆澄:「演奏は正直なのに、こういう大事なことはひた隠すんですね」
    水鳥川 帆澄:「……引き金よりも、ピアノ弾いてくださいよ」
    アイザック・ルービンスタイン:「痛いこと言うなあ……ほかに方法がありゃあそうしてやれるんだが」
    GM:神藤さん
    神藤 類:はい
    GM:彼女の首輪にかかっているのは、あなたの古巣で場合によって使われていたものと大体同じ構造です
    GM:おぼろげな記憶をたどれば、ひょっとすると解除に必要なキーがわかるかもしれません
    神藤 類:覚えてるかな……どうかな……
    水鳥川 帆澄:「………はい。なので、それを今から考えましょう。」
    GM:まず、記憶の中にそれがあったかを確かめるために意志判定(難易度9)、次に夜明けまでに解除を行う作業を完遂するために知識:機械工学(難易度10)で判定をお願いします
    神藤 類:自慢じゃないが意志はそんなに強くなくてなあ……!
    永代 静:この2つの判定は、神藤さんのみ可能なやつでしょうか…!
    GM:実際に判定に使われる数値は神藤さんのものだけですが
    GM:残り二人が同じ判定に成功した場合、神藤さんの判定に+4の補正を加えられます
    水鳥川 帆澄:ふむふむ
    神藤 類:メチャクチャ・タスカル
    永代 静:なるほど……!
    水鳥川 帆澄:じゃあ知識判定サポートの前に、取り敢えず意志判定お願いしましょうか
    永代 静:ではこちら、支援に回りましょう。意志と知識、支援できるのは一人につきどちらか一つなのか、どちらとも試みていいか、どちらになりますか。
    水鳥川 帆澄:あ、バディムーブ使えますか…?
    永代 静:バディム……!
    GM:使っていいですよ
    GM:どっちの判定にも大丈夫です
    水鳥川 帆澄:あざます!
    神藤 類:であれば、まずは二人の支援判定を待とう。がんばれ……!
    永代 静:ヤー、では……意志判定!バックトラック前なので、戦闘用人格が効く!
    永代 静:12dx+1>=9
    DoubleCross : (12DX10+1>=9) → 10[1,2,2,5,5,5,6,6,6,7,10,10]+9[1,9]+1 → 20 → 成功

    永代 静:まずはこれで+4!
    水鳥川 帆澄:あ、これ二人とも成功しなきゃ駄目なやつかな
    GM:あ、片方だけでも大丈夫です!
    神藤 類:+8にならないなら、このまま意志判定に進むが
    GM:両方成功すると*8になります
    水鳥川 帆澄:あ、マジか
    永代 静:なん…だと…
    水鳥川 帆澄:ではやるだけやりましょう
    水鳥川 帆澄:5dx
    DoubleCross : (5DX10) → 10[1,4,4,8,10]+1[1] → 11

    永代 静:ナイスゥー
    GM:+8ですね
    神藤 類:あまりにも心強い
    神藤 類:6dx+1+8>=9
    DoubleCross : (6DX10+9>=9) → 9[5,7,7,8,8,9]+9 → 18 → 成功

    永代 静:つよい。
    神藤 類:オーケイ。まずは意志判定成功。
    水鳥川 帆澄:では次は知識ね
    水鳥川 帆澄:5dx
    DoubleCross : (5DX10) → 9[4,5,5,9,9] → 9

    水鳥川 帆澄:こっちは無理だった
    永代 静:こちらも知識で…!
    永代 静:12dx>=10
    DoubleCross : (12DX10>=10) → 10[3,3,4,5,6,6,7,8,9,9,10,10]+7[6,7] → 17 → 成功

    永代 静:OK、+4は確保!
    GM:いい感じ
    神藤 類:良し、では
    神藤 類:6dx+4>=10
    DoubleCross : (6DX10+4>=10) → 10[1,4,5,5,8,10]+2[2]+4 → 16 → 成功

    神藤 類:知識の方も突破だ。
    水鳥川 帆澄:よしよし
    GM:はい、ではあなたはたまたま先生たちが話していた解除方法を思い出し、手順を実行することができます
    神藤 類:であれば次は……実際の解除判定か
    GM:解除判定は
    GM:クライマックス終了時の時刻が23:00で
    GM:爆弾の刻限が4:00
    永代 静:5時間……!
    GM:知識で得た処理にかかる時間が1回2時間であることを考え
    GM:PC全員で2R分の手番を回し、それまでに感覚か精神の達成値合計50を目指してもらいます
    永代 静:ごじゅう。
    水鳥川 帆澄:ふむふむ
    神藤 類:感覚か精神か。エフェクトの使用は可能ですかね
    GM:エフェクトは使用可能です
    神藤 類:攻撃系のも?
    水鳥川 帆澄:単純計算で1人9ずつ出していけばいい訳か
    GM:攻撃系はさすがに無しということで…
    GM:オートとかは問題なくいけます
    神藤 類:ん。じゃあひたすら感覚素振りしていこう
    水鳥川 帆澄:バデムもガンガン使おう
    水鳥川 帆澄:じゃあイニシアチブ順で私から
    永代 静:ヤー、自分で言えば《コントロールソート/コンバットシステム》はNG、ということですね。こちらも素振りを頑張っていこう。
    GM:お願いします!
    水鳥川 帆澄:感覚素振り
    水鳥川 帆澄:8dx
    DoubleCross : (8DX10) → 9[1,2,2,3,7,7,7,9] → 9

    水鳥川 帆澄:OKOK、最低限ノルマ
    神藤 類:11dx 感覚素振り
    DoubleCross : (11DX10) → 10[1,1,3,5,5,5,7,8,8,9,10]+4[4] → 14

    水鳥川 帆澄:バディムーブ
    水鳥川 帆澄:達成値+3してください
    神藤 類:さんきゅ。では17にて。
    永代 静:つよい…!
    GM:合計26
    永代 静:それでは1巡目ラスト、精神素振り!
    永代 静:12dx
    DoubleCross : (12DX10) → 9[2,3,3,4,5,6,6,6,8,9,9,9] → 9

    永代 静:ぬわーっ回らない!だが9!
    水鳥川 帆澄:計32!
    水鳥川 帆澄:じゃない35だ
    GM:達成値35!
    GM:このまま2Rどうぞ!
    水鳥川 帆澄:うす
    水鳥川 帆澄:感覚素振り
    水鳥川 帆澄:8dx
    DoubleCross : (8DX10) → 9[4,4,4,5,5,6,7,9] → 9

    神藤 類:11dx 感覚素振り
    DoubleCross : (11DX10) → 10[2,3,4,4,5,6,7,7,8,8,10]+9[9] → 19

    永代 静:12dx
    DoubleCross : (12DX10) → 10[2,2,2,4,5,5,5,6,7,8,9,10]+3[3] → 13

    水鳥川 帆澄:お、これは
    GM:合計
    永代 静:勢いで振ったけど、神藤さんの時点で……!
    神藤 類:手伝ってくれてえらいぞ
    GM:76…!
    GM:判定クリアです…!
    神藤 類:よしよし……!
    永代 静:やったー!!
    水鳥川 帆澄:やったー

    神藤 類:座り込んだままのアイザックの隣を抜け、つかつかとロシュの元に歩み寄る
    ロシュ:「……!!」びくり、と震えて少し後ずさる
    神藤 類:怯えているのか、それとも迫り来る"死"への恐怖からか。目の下に刻まれたクマ、更に覗いた肌に見える傷跡が痛々しい
    神藤 類:ぐい、と右手で少女の顎を持ち上げ、首元を覗き込んだ
    神藤 類:「……嫌なもん使うよなあ、"先生"方は」
    ロシュ:金属をパズルのように組み合わせた重々しい首輪がはまっている
    ロシュ:「……………」
    神藤 類:「これ。何時が刻限だ?」
    ロシュ:「……今日の朝4時……」
    神藤 類:「5時間か……」 外部の応援の到着を待っていれば、とても間に合いはしないだろう
    神藤 類:周囲に巻きつけられた弾丸を、邪魔だと言わんばかりに千切っては捨て、千切っては捨て
    神藤 類:(やるしかない、か)
    神藤 類:──何度も見たことのある構造だ。だが、これを外してみせたのはただ一人しか知らない。
    神藤 類:他は、文字通りに破裂して死ぬか。必死に任務を成し遂げて、"先生"たちに外してもらうか……その二択しかない
    水鳥川 帆澄:「………神藤サン?」首輪を見つめたまま動かない君に、声をかける
    神藤 類:ただ、偶然にも。異常な器用さと勘の良さで、首輪のペナルティを嘲笑っていたのが
    神藤 類:かつての相棒で、今も現役の職業暗殺者である、"クーガー" 右代 陽だった。
    アイザック・ルービンスタイン:[
    神藤 類:「……ちょっと、思い出したくない記憶の奥底をがさごそと、な」
    アイザック・ルービンスタイン:「応援呼ぶにも、昨日の9時に見つけて今日の4時ではさすがに間に合わんと言われたんだが……やれんのか」
    神藤 類:心配そうな帆澄に、肩越しに笑んでみせる。それから、アイザックに視線を遣って
    神藤 類:「やれる、って確証はないが、まあ」
    永代 静:「……大丈夫。パパはやるよ。だって──」
    永代 静:「パパのお仕事は。誰かがそうして欲しいって思ったことを、叶えることだもの」
    永代 静:──職業暗殺者に対して、的外れもいいところのそんな言葉も。少なくとも、一人の少女にとっては、真実そのもの。
    神藤 類:(……そんな風に、言われちゃあなあ)
    神藤 類:「……"偶然"にも、見たことがあってね。こいつを外す姿を。それに」
    神藤 類:「言ったろ。依頼以外の殺しは、しない主義だって」
    神藤 類:ロシュを地面に座らせ、自分もどっかりと胡座をかいて。
    アイザック・ルービンスタイン:「……なら、大人しく頼むわ」
    神藤 類:「おう。そこでゆっくり見てな」
    神藤 類:……とは言ったものの、決して機械に詳しいわけでもない。
    神藤 類:あるのは、鏡に向けて歯を剥き出しに嗤いながら、自分の頭部を容易に吹き飛ばす爆弾を鼻歌交じりに弄っていた少年の記憶だけ。
    神藤 類:「……よし、じゃあ。頼むから、じっとしててくれよ」
    神藤 類:ロシュに、そう語りかけ。それから、少し離れた位置にいる二人に手招きして
    ロシュ:「…………」頭の中が非常に混乱しているのか、態度は非常におとなしい
    水鳥川 帆澄:黙ってそちらに駆け寄る
    水鳥川 帆澄:ライフルは既に楽器ケースの中だ
    神藤 類:「静。機械の繋がりとか、推測できるところを教えてくれ」
    永代 静:軽い足取りで駆け寄り、こくりと頷いて。
    永代 静:「……そこと、そこ。その下のは、切っちゃうとだめなやつだと思う」
    永代 静:──こと、「殺す」ことに関してならば。この子供の推測は、時として玄人のそれに届く。
    神藤 類:「……帆澄、そこ。静の右人指し指の先だ……切れるか?」
    水鳥川 帆澄:「………ふぅ」ため息を一つ吐く。刃を握るのは…あの時以来
    神藤 類:「信じてくれ、っていうのは、あまり好きな言い方じゃないが」
    神藤 類:「……大丈夫だ。帆澄ならやれる」
    水鳥川 帆澄:……灰色の記憶から感覚をサルベージ。しかし、その手は少しだけ震えている
    水鳥川 帆澄:「………腕を」
    水鳥川 帆澄:「………握っててください」
    神藤 類:「……ああ」
    神藤 類:幾多の訓練で節くれだった指では届かぬ部分を、帆澄に託す
    神藤 類:静の、怜悧な知性と直感を信じて。
    神藤 類:此処が、構造の中枢部だという、確信を持って。
    水鳥川 帆澄:───衣服越しのほのかな体温を感じると
    神藤 類:震える手を、支えるように。じっとりと汗ばんだ掌が添えられる
    水鳥川 帆澄:軽く頷いて、目を見開き…眼球が血走る
    水鳥川 帆澄:エンジェルハイロゥの感覚強化を以て、寸分の狂いもなく刃を動かす
    水鳥川 帆澄:(……大丈夫。大丈夫。)皮膚の内側に沈み込む訳じゃない。血が噴き出す訳じゃない
    水鳥川 帆澄:(今の私の、この刃は)多くの命を奪ってきた、この技は
    神藤 類:「──大丈夫だ。お前の手で。この子を救ってくれ」
    水鳥川 帆澄:こくりと頷く。 (─────人の命を救う為の力だ)
    水鳥川 帆澄:プツン と、何かを切断する感覚があった。
    水鳥川 帆澄:「……OKです……切れました。」
    神藤 類:帆澄の手を支えていた腕の、もう片方。首輪に添えていた手に伝わる
    水鳥川 帆澄:止めていた呼吸を再開させ、どっと汗が噴き出る
    神藤 類:──ほんの僅かな、駆動音が。切断とともに、途切れたのを。
    神藤 類:「…………はは」
    ロシュ:「…!」首を這っていた感触が、消える
    神藤 類:じっとりと汗の滲んだ額を拭う。木々の隙間から、僅かな陽が差して
    神藤 類:「静の見立て、完璧だったな」
    神藤 類:「帆澄も……よくやってくれた」
    神藤 類:「……助かったよ。あんな大言壮語吐いて、出来ませんでした、じゃ。あまりにも後味が悪いからな」
    水鳥川 帆澄:「……いえ………いえ……」少しだけ鼻をすする音がして
    水鳥川 帆澄:「……二人が…」最初からずっと「二人が………居たからです」
    永代 静:「……うん。パパ……帆澄さん」
    永代 静:むしろ、声はふたつめの名前の主に向けて。
    永代 静:「よかったね」
    永代 静:穏やかに、微笑んで見せる。
    アイザック・ルービンスタイン:「……やったのか………」
    水鳥川 帆澄:袖元を顔に押し当てながら、か細い声と共に頷く
    アイザック・ルービンスタイン:「……ありがとう」
    神藤 類:「俺が我儘通しただけさ。ついでに、お前が死ぬ理由も、なくなったわけだ」
    神藤 類:アイザックの様子を見るに──彼は今、"こちら側"と"あちら側"の境界線上にいるのだろう
    神藤 類:「……なあ、静」
    永代 静:「なぁに、パパ」
    永代 静:青年ふたりが言葉を交わしている光景を、眩しいものを見るように見上げながら。
    神藤 類:「前言ってた、『逃がしてあげる』ってやつ。まだ、権利は生きてるか?」
    永代 静:「……男の人ひとりと、女の子ひとり。ふたり分なら、なんとかしてあげる」
    神藤 類:「完璧だ」
    神藤 類:ロシュと呼ばれた少女に、視線を合わせて
    ロシュ:「………」どうしてという疑問混じりの目で、下げられた視線に合わせる
    神藤 類:「多少の窮屈さはあるにしても。"家"よりはマシだと思う」
    神藤 類:「……まだ、生きたいか?」
    ロシュ:「……うん」
    神藤 類:「そうか、なら」
    神藤 類:「クソ真面目で、一人で抱え込んで、馬鹿みたいに突っ走って──それでも、お前を見捨てられなかった」
    神藤 類:「あいつが、自分を大切に出来るようになるまで」
    神藤 類:アイザックに、目を遣って
    神藤 類:「……お前が、傍にいて。支えてやれ」
    ロシュ:「………わかった」
    ロシュ:「あなたのこと、何もわからないけれど」
    ロシュ:「お兄さん……アイザックのそばにいろっていうなら、そうしたいからそうする」
    神藤 類:「そうか」 少しだけ、笑って
    神藤 類:──そのまま、背を地面に預け。天を仰いだ。
    神藤 類:視界の端に、全員の顔が映るのを見て
    神藤 類:目を閉じ。一瞬、心底幸せそうに微笑んだ。

    バックトラック


    GM:Eロイスはありませんが
    GM:GMも想定外のハッピーエンドを迎えたので
    GM:ボーナスとして任意に侵蝕-10して大丈夫です
    神藤 類:やったー します
    水鳥川 帆澄:こちらは大丈夫かなー
    永代 静:やたー!では124から10下げて、侵蝕114からロイスは…5つ!
    水鳥川 帆澄:残ロイス4で素振りします
    水鳥川 帆澄:108-4d10
    DoubleCross : (108-4D10) → 108-19[4,10,2,3] → 89

    神藤 類:侵蝕116から10下げて、106から残ロイス3!
    水鳥川 帆澄:5点帰還!
    永代 静:しかし戦闘用人格でバックトラックのダイスは1減る!4つで素振り!
    神藤 類:106-3d10
    DoubleCross : (106-3D10) → 106-9[2,5,2] → 97

    永代 静:114-4d10
    DoubleCross : (114-4D10) → 114-27[9,4,8,6] → 87

    永代 静:5点域で帰還!
    神藤 類:ちょっとこわい 5点です あわわ
    GM:皆さん帰還ですね!
    GM:おかえりなさいませー!
    神藤 類:ハーッ ハーッ 帰った
    GM:経験点はシナリオ5、GMの想定を超えたグッドエンドをつかみに行ってくれたということで3、Dロイス1、いつもの5で
    GM:14点+侵蝕点を差し上げます
    神藤 類:では……19点!
    水鳥川 帆澄:19点いただきます!
    永代 静:19
    永代 静:ten !

    エンディング


    GM:7:30 「アルベール」屋根裏
    永代 静:──青年が寝起きする部屋。ベッドの傍らに、その寝顔を見つめる少女の姿──
    永代 静:──は、無い。
    永代 静:そこに在るのは、眠る青年と、そして。
    永代 静:その傍らに、小さな温もりがひとつ。
    永代 静:「すぅ……すぅ……」
    永代 静:布団の上、青年に寄り添うように。穏やかに寝息を立てている。
    神藤 類:「………………ん、ん……」 身体を捩る、カーテンの隙間から差し込む光が顔を僅かに照らして
    神藤 類:その拍子に、なにかに触れる。
    神藤 類:寝惚けた思考で、その感触を確かめるように、手を滑らせて
    神藤 類:ふんわりと柔らかな心地に、顔を埋めるように──
    神藤 類:「…………!……?!」
    永代 静:「んぁっ……」
    永代 静:キミの触れた暖かなものが、ぴくん、と身を震わせる。
    神藤 類:明らかに人の声が異様に近くから聴こえた。思考が急速にクリアになる。
    神藤 類:「…………え」
    神藤 類:「……なんで、お前」「俺のベッドで、寝て……」
    永代 静:「ん……ぅ……?」
    永代 静:丸い瞳が、ゆっくりと開いて。
    永代 静:「……ぁ。パパ、おはよ……」
    神藤 類:「……おはよう」
    永代 静:そして、ぐにゃりと君に体を預けるように、腕を伸ばして。
    永代 静:「…………くぅ」
    永代 静:抱き着いたまま、またゆっくり瞳が閉じてゆく。
    神藤 類:……思えば、夜明けまで心身ともに酷使していたのだ。
    神藤 類:慣れっことは流石に言えないが、静には──随分と、堪えただろう。
    神藤 類:「……お疲れ、静」 柔らかな髪を、指で櫛って、撫でる
    永代 静:「……えへへ」
    永代 静:寝ぼけ眼は半開きで、キミの言葉も届いているのかどうか分からないけれど。
    神藤 類:──あれから、重い体を引き摺って『アルベール』に戻って
    神藤 類:静は、何処かへ連絡を取っていた。とても、声を掛けられる状態ではなかったから遠目に見ていたが
    神藤 類:断片から察するに、『男の人ひとりと、女の子ひとり』をどうにかする話を付けてくれていたのだろう
    神藤 類:それから、力尽きたように微睡み始めて。取り敢えず俺のベッドに寝かせて、俺もその隣で休んで──
    神藤 類:(俺のせいだったわ)
    神藤 類:衣服越しの体温と、呼吸を感じながら頭を抱える。
    永代 静:「……あのね、パパ」
    神藤 類:「……ん?」
    永代 静:キミに抱き抱えられたまま発する言葉は、くぐもって聞こえる。
    永代 静:「……わたし、やっぱり、このお店が好き。このお店で、みんなで一緒にいるのが好き」
    永代 静:「……いつか、あの子……ロシュちゃんも」
    永代 静:「このお店で、いっしょにおしゃべりできたら……いいな……」
    神藤 類:「……そうだな」
    神藤 類:この店は、稀有な場所だ。様々な顔を持つ人間が、辛うじて一線を保って交わることが出来る。
    神藤 類:均衡とは、不安定なものだ。一線とは、かくも容易く壊れるものだ。
    神藤 類:(──だからこそ、ここは。居心地が良いんだろうけど)
    神藤 類:「……俺。ここを出ることにするよ」
    永代 静:「……うん。パパがそうしたいなら、いいよ」
    神藤 類:「たまに、顔は出すだろうけどな。市川さんの飯、食べたくなるだろうし」
    神藤 類:「ここにロシュが来て、それから消息を絶った。首輪の反応もロストした」
    神藤 類:「……そんな状況。面倒くさいのが、いつ来てもおかしくないからな」
    永代 静:「……うふふ。有名人は、たいへんだ」
    永代 静:くすりと零す笑みは、少し寂しそうではあるけれど。
    永代 静:「……じゃあ、パパの部屋は、わたしがもらうね。清光さんには、ちゃんとお願いしておくから──」
    永代 静:「パパが──みんなが帰ってくるのを、ここで、待ってる」
    神藤 類:驚いたように、目を僅かに開く。
    神藤 類:「……てっきり、一緒に行くって言うかと思ってたのに」
    神藤 類:自意識過剰だったかな、と首を掻く
    永代 静:「……?パパったら、変なこと言うんだね」
    永代 静:「──さみしくなったら、いつだって会いに行けるんだよ。パパも、わたしも──」
    永代 静:「──ちゃあんと、生きてるんだから」
    永代 静:だから、さみしくないよ、と。囁くような声で、キミに告げる。
    神藤 類:「…………はは」
    神藤 類:くしゃり、と破顔して
    永代 静:「……さ、パパ。起きて着替えて、顔を洗って」
    永代 静:「下で、朝ご飯を食べて。今日も一日、頑張るんだよ」
    永代 静:息子を優しく叱る母親のような声色は、少しずつ、速度を落としてゆく。
    神藤 類:「おう、そうだな」 静の絡んだ腕を──ほんの少し名残惜しそうに──解いて。ぐい、と伸びをする。
    永代 静:同時、うつらうつらと、瞼が揺れて。繋がりを解かれた体は、くたりとベッドの上に横たわる。
    永代 静:「……うん。それじゃあ、パパ──」
    永代 静:「──いってらっしゃい」
    神藤 類:「……おやすみ、静」
    神藤 類:「それと────うん。行ってきます」
    永代 静:閉じかけた瞳は、穏やかな笑みの形で。ゆっくりと振る手が、そうっと動きを止めて、ベッドに落ちる。
    永代 静:──聞こえてくるのは、穏やかな息遣いだけ。
    永代 静:──それは。巣立つ青年を見送れたことに、ほんの少しの寂しさと。とても大きな喜びを得たことを、証明していた。
    神藤 類:新たな部屋の主となった少女を残して、──音もなく、部屋を立つ
    神藤 類:無理矢理に付けたらしい、壁にぴったり張り付いた階段を降りる。部屋は辛うじて差し込む陽光以外の灯りはなく、仄暗い
    神藤 類:色とりどりの瓶を、これも暫く見納めか、と独りごちて眺めた時
    神藤 類:カウンターの上に、何かを見咎める
    神藤 類:ご丁寧に、持ち帰りスタイルになったサンドイッチと紙パックのドリンクのセット。
    神藤 類:……まるで、ここで食べないことを予期されていたかのような
    神藤 類:それを小脇に抱えて、最後の「行ってきます」を、誰もいない店内に残して
    神藤 類
    神藤 類:……犬が見える。
    神藤 類:店を出て数分、サンドイッチを食べるなら公園かと思い立ち、立ち寄った近隣の市営公園にて、見知った顔を見つけた
    水鳥川 帆澄:「おーよしゃよしゃよしゃよしゃ………」
    神藤 類:犬が見える。犬と、見知った顔が見える。
    水鳥川 帆澄:側にはリードを握った女性。しゃがみ込んで犬とじゃれているのは……
    神藤 類:「おはよう、帆澄」
    神藤 類:ランチバッグを抱えていない方の手を軽く上げて、よ、と朝の挨拶。
    水鳥川 帆澄:「…………」
    水鳥川 帆澄:恐る恐る振り返った後、君の姿を認めて
    水鳥川 帆澄:「あ、どうも……おはようございマス……」
    水鳥川 帆澄:ばつが悪そうな顔を浮かべ、すくっと立ち上がると君と向かい合う
    神藤 類:先程犬に向けていた笑顔は何処へやら。引き攣ったぎこちない笑みがこちらに向く
    水鳥川 帆澄:「いやーー…え~~っと……」
    水鳥川 帆澄:「ほら、犬が可愛い季節になりましたなぁ……みたいな」
    神藤 類:「季節があるのか……?」 動物にはあまり詳しくない
    神藤 類:数メートルの距離をゆっくりと詰めて
    水鳥川 帆澄:「あるとも言えるし無いとも言えるかもしれません……はは…」
    神藤 類:「ふむ……」「季節の違いは分からんが。可愛いとは思う」
    神藤 類:犬の目線近くまで腰を落とす
    水鳥川 帆澄:でしょーよでしょーよと言いながら中型の黒柴を撫でまわして
    水鳥川 帆澄:「まぁ…私が飼ってる訳じゃないんですけどね」
    神藤 類:「そうなのか?」 触れるのは躊躇われて、柴犬の人懐っこそうな様子と、それを撫でる帆澄の手付きをじっと見ている
    水鳥川 帆澄:「高校の友達が、部活で朝早いから~って言うので、こうやって請け負ってる訳ですよ」
    神藤 類:「成程なあ」
    水鳥川 帆澄:「というか」
    水鳥川 帆澄:「こんな朝早くからどうしたんです?」
    神藤 類:「あー……」 目が醒めたら幼女と添い寝していて、話の流れでここを出ますと言った手前、そのまま居着くのも変な感じになって出てきた、
    神藤 類:とは言えず。
    神藤 類:「暗殺者も、別に好き好んで夜にうろついてるわけじゃないからな」
    神藤 類:「たまにこうやって朝陽を浴びる必要もあるんじゃないか、みたいな」
    水鳥川 帆澄:「健全な暗殺者も居たもんですねぇ…」
    水鳥川 帆澄:「あ、そうだ。市川さん起きてました?」
    神藤 類:「姿は見なかったけど」
    神藤 類:「代わりにこれ。置いてあった」 小脇に抱えていたランチバックを持ち上げる
    水鳥川 帆澄:「そうデスか…最後に情報の擦り合わせとかやっておこうと思ったんですけど」
    水鳥川 帆澄:「?」それを見上げて
    神藤 類:「サンドイッチと飲み物のセット。まるで優雅にピクニックしろと言わんばかり」
    神藤 類:「しかもなんだ、ご丁寧に二人分」
    水鳥川 帆澄:「ふーん……」お腹をさすって
    水鳥川 帆澄:「………ふふ」
    神藤 類:「味の保証はするぜ」 に、と笑う
    水鳥川 帆澄:「……初の屋外デートまで奪っちゃいます?」
    神藤 類:「デート」
    水鳥川 帆澄:「あれ、違いまし……た?」急に顔を真っ赤にして慌て始める
    神藤 類:「……あー、いや、お前がそう思うなら、別にそれで……」
    水鳥川 帆澄:「う…うわー、ズルい…!そういうのは…!」
    神藤 類:いいけど、ともごもご付け加えて。誂え向きに傍にあったベンチに、セットを広げる
    水鳥川 帆澄:抗議の声をあげながらも、ベンチに腰を降ろす
    水鳥川 帆澄:自分の隣を、やや遠慮がちにぺちぺちと叩いて
    水鳥川 帆澄:視線を投げかける訳でもなく、無言のまま君を待つ
    神藤 類:「…………」 無言で、少女の隣に腰掛ける
    水鳥川 帆澄:「……………へへ」思わず口の端から声が漏れて
    神藤 類:「…………はは」 つられて、少し笑って
    水鳥川 帆澄:「…………食べ納め、デスね。」
    水鳥川 帆澄:物哀しい声でそう呟く
    神藤 類:「言ったつもりはなかったんだけどなあ」
    水鳥川 帆澄:「?」少しだけキョトンとした顔を浮かべた後、察したように「………ああ」
    水鳥川 帆澄:「実はね、私もなんですよ」
    水鳥川 帆澄:「任務…終わっちゃいましたから」
    神藤 類:「あー……そういうこと」
    神藤 類:頬を掻く 「てっきり、俺が出ていくこと。市川さんが察して、帆澄に言ったのかと」
    神藤 類:あのまま留まってたら面倒事が降って湧きそうだし、と付け加えて
    水鳥川 帆澄:「あはは、今のは神藤さんの自滅ですよ。いつも私がやってる失敗です」
    神藤 類:「これは一本取られたな」
    水鳥川 帆澄:「ようやく」
    水鳥川 帆澄:「最後の最後に、一本取れました……てね」
    水鳥川 帆澄:「……私にはもう、アルベールに足を運ぶ口実が無くなりました」
    神藤 類:「……そうだな」
    水鳥川 帆澄:「……何回も経験する事とはいえ、やっぱり…少し寂しいデスね」
    神藤 類:包みの中にあった、パックのいちごミルクを帆澄に押し付ける。自分も、カフェオレの封を切って少し口を潤して
    水鳥川 帆澄:「ん……っと…」
    水鳥川 帆澄:驚くように目を見開いて
    神藤 類:「任務次第で……それこそ、遠くに行くこともあるんだよな」
    水鳥川 帆澄:「そうデスね…全国津々浦々」
    水鳥川 帆澄:「大忙しですから、正義の味方は」
    神藤 類:「……正義の味方、か」
    水鳥川 帆澄:いちごミルクを口に含んで、名残惜しさを噛み潰すように咀嚼しながら呑み込む
    神藤 類:そう口にする少女に、ほんの少し逡巡して
    神藤 類:「……やっていけそうか? これからも。正義の味方で」
    水鳥川 帆澄:「────」
    水鳥川 帆澄:真っ直ぐに、君と目を合わせて
    水鳥川 帆澄:「────勿論」力強く、断定するように、言葉を発する。
    神藤 類:「そっか」
    水鳥川 帆澄:苦い過去も、輝かしい現在も、先の見えない未来も
    水鳥川 帆澄:全て、私のものなんだから
    水鳥川 帆澄:「………」神藤さんは、と聞こうとして、やめる。
    神藤 類:「……さっき、ほとんど言っちゃったようなもんだけど。俺は、『アルベール』から離れることにする」
    水鳥川 帆澄:……うん、と頷く。
    水鳥川 帆澄:──彼はきっとこれまでもそうだったし、これからもそうやって生きていくのだろう
    水鳥川 帆澄:ふらふらと飛んで、偶に止まり木に止まって
    水鳥川 帆澄:またふらふらと、ふらふらと、どこへ向かうのかもわからぬまま、ふらふらと
    水鳥川 帆澄:「神藤さんらしいデスね」
    神藤 類:「居心地良かったんだけどなあ」 本心から、名残惜しそうに
    神藤 類:「……本当の、家みたいでさ」
    水鳥川 帆澄:自分はその中のほんの一本に過ぎと、そう言い聞かせるように眉を顰めながら微笑んで
    水鳥川 帆澄:「………」
    神藤 類:「だから、まあ」
    神藤 類:「帆澄。元気でやれよ」
    神藤 類:「可愛い犬預けてくれるくらい、信頼してくれる友達大事にして」
    神藤 類:「学業もそこそこやれてるって言ってたよな。両立は色々大変だろうけどさ」
    神藤 類:ぽん、と頭に手をやって
    水鳥川 帆澄:───ああ   そんな言葉が聴きたいんじゃないんだけどなぁ
    神藤 類:くしゃり、と撫でる。「何処だって飛んでいけるだけの強さが、お前にはあるんだからさ」
    水鳥川 帆澄:………こてん と、頭に添えられた手をすり抜けるように、君の胸元に顔を埋めて
    水鳥川 帆澄:「………まぁ…見ててくださいよ」
    水鳥川 帆澄:あなたが強いと言ってくれた、この羽で
    水鳥川 帆澄:「飛んでいった先で…いつか、あなたの耳に、私の名前を響かせてみせますから」
    神藤 類:「はは、そりゃあ────楽しみだな」
    水鳥川 帆澄:「───ええ、そうなったら」
    水鳥川 帆澄:「また、デートにでも行きましょう。」
    水鳥川 帆澄:冗談めかすように呟いて、残ったいちごミルクを流し込むと
    水鳥川 帆澄:ポン と懐にしまっていた紙袋だけ渡して、その場を立ち去る
    水鳥川 帆澄:「これから寒くなりますから」
    水鳥川 帆澄:「風邪、ひかないようにしてくださいね」
    水鳥川 帆澄:───中に入っていたのは、手編みのマフラー
    神藤 類:「────」 驚いたように、視線を上げる
    水鳥川 帆澄:その時、神藤類の目の前を飛んだ光の鳥が、安易な英単語を空中にサインして消えていった
    神藤 類:「……ありがとう。大事にするよ」
    神藤 類:届くか分からない声を、光の鳥に投げて
    神藤 類:その柔らかな温もりを膝に置き、目を細める
    神藤 類:(…………勿体ないくらい、良い時間だったな)
    神藤 類:『アルベール』での日々、出逢った人
    神藤 類:過ごした時間。交わした会話のひとつひとつが、陰鬱だった生に彩りを差し込んで
    神藤 類:──初めて。生きていたい、と
    神藤 類:──初めて。幸せだった、と
    神藤 類:思えた自分に、満足そうに。空に向けて、笑ってみせた。
    神藤 類
    水鳥川 帆澄:───彼と別れた後、いつもの散歩コースを巡回している最中
    水鳥川 帆澄:ふと現在時刻が気になって、ポケットの携帯を取り出そうとした時
    水鳥川 帆澄:「…………?」
    水鳥川 帆澄:妙に固い紙の感触が、あった
     :名刺サイズのカードだ。
     :表面には、丁寧な字で書かれたメッセージ
    水鳥川 帆澄:「うわー…やっちゃったかなこれ、何か入れたまま洗濯しちゃったパターンで………」そう言って取り出したカードの文面を見て
     :「また、気が向いたら演奏しに来てね。歓迎するよ  市川」
    水鳥川 帆澄:「…………」
    水鳥川 帆澄:「…………はぁ」
    水鳥川 帆澄:視界が歪んで、目を拭って、それでも視界はそのままで
    水鳥川 帆澄:「どこのどいつだ…粋なイタズラを……」涙声でそうぼやきながら、裏面を見る
     :そこには、表面よりも随分荒れた文字列。
     :簡素な数字の羅列と、「まだ暫く大学には顔出すから」と
     :それだけが、記されている
    水鳥川 帆澄:「…………だから」
    水鳥川 帆澄:「……そうならそうと、早く言ってくださいよ」
    水鳥川 帆澄:カードを、丁重にポケットにしまい込んで
    水鳥川 帆澄:───さて、こうなると…次また会った時に何を話すか考えておかなきゃ
    水鳥川 帆澄:───一先ずは
    水鳥川 帆澄:───「私、いちごミルク好きだって事いいましたっけ?」
    水鳥川 帆澄:この辺りから始めてみよう。
    水鳥川 帆澄:「………うん。大丈夫。大丈夫。」
    水鳥川 帆澄:生きてれば、その内また会える。
    水鳥川 帆澄:そんな、他愛のない話なのだから。

    GM:リプレイ:スカーレット case1 『灰の跡-Landfill』
    GM:かくして灰は燃え切らず
    GM:お疲れ様でした!!
    水鳥川 帆澄:ありがとうございました!
    永代 静:うおー、お疲れ様……でしたー!
    神藤 類:ありがとうございました……!!!
    永代 静:ありがとうございました、やりたい放題させてもらった……。


    GM:http://flyinglotus.html.xdomain.jp/LandfillR.html#UN
    GM:見つけてくれてありがとうございます、上のリンクはお時間あればコピーペーストして貼り付けてみてください